現代でも公文書の施行通達などには「・・遺漏なきよう万全を期されたい」というような末尾の決まり文句があるが、中国漢代の公文書には「急急如律令」(主旨を心得て急いで律令(法律)の如くせよ)というのがあって、現代日本の公文書も基本的に変わってないものだとヘンに感心したりする。
この決まり文句が道教のお札に取り入れられ、例えば天帝や悪鬼に対して「この願い事のようにせよ」という決まり文句になり、果ては「急急如律令」という言葉だけで除災招福のありがたいお札になった。
中世のそういう発掘された木簡が奈良の元興寺の法輪館などでは多数展示されている。
つまり「立春大吉日急急如律令」は年の初めにあたって向こう一年間の除災招福を祈念、あるいは保証する万能薬のようなお札であった。
このように、日本の神道や仏教の中には濃厚に道教が取り込まれているので、道教の知識を排除して歴史を語ることはできない。
立春大吉、立春大吉、読者の皆様にも除災招福。
そんな気持ちで昨夜は「鬼は外、福は内、戌亥の隅にどっさりこ」と豆をまいて恵方巻を丸かぶりして焼嗅がしを玄関にぶら下げた。
上の方の写真はプレ豆まきで撮ったもの。昨夜は夫婦二人だけで大きな声で「挙行」したが、隣近所からは聞こえてこなかった。そんなことでニッポンどうする。民俗行事ぐらいで世の中が変わらないにしても・・・。ふふふ。
0 件のコメント:
コメントを投稿