2024年2月2日金曜日

一休寺納豆

   わが家は京都府の南の端にある。そして奈良県の県庁所在地の奈良市は奈良県の北の端にある。だから天気予報では京都の天気予報よりも奈良の天気予報を参考にすることが多いが、とりあえずは警報、注意報などは京都の山城地方ということになる。その山城地方の天気予報上の名称は『京田辺』である。

 京田辺の旧薪村には酬恩庵(一休寺)がある。一休禅師(とんちの一休さん)が晩年を過ごし亡くなった寺である。
 晩年、一休禅師は大徳寺の住持となりここ酬恩庵から大徳寺へ通ったという。
 その大徳寺には有名な大徳寺納豆がある。私も買い求めて食べたことがある。乾燥した粘り気のない納豆である。

 そしてそして一休寺にも『一休寺納豆』がある。当然に大徳寺納豆と全く同じものだと思っていた。長い間そう思っていた。見た目も味も変わったものとは思っていなかった。
 今回念のため調べてみて、大徳寺納豆は最初に大豆を煮るのに対して一休寺納豆は最初に納豆を蒸すというように微妙に違うことを初めて知った。

 そもそもは応仁の乱後から500~600年の歴史のある一休寺納豆だが、こんな独特の納豆であったとは・・・、
 この納豆、実際にこのお寺で作っている。蒸した大豆を麹菌で発酵させた後およそ10カ月天日干しで乾燥させ、さらに1年熟成というから貴重この上ない。
 お寺の玄関で売っているし、これだけ買いたいときは入山料(拝観料)なしで入れてもらったことがある。

 その一休寺へ孫の夏ちゃんが行ってきたらしく、お土産に一休寺納豆を買ってきてくれた。
 お寺のものよりも柔らかく塩も控えめだったから、普通にはこの方が何倍も食べやすい。
 東北や北陸の方々がお漬物でお茶をいただくように、そのままでお菓子代わりのお茶うけにもなる。
 繰り返すが、一休寺納豆が大徳寺納豆ともちょっと違うことをこの歳になって初めて知った。

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