2025年7月28日月曜日

セミのおしっこ

    当地に引っ越してきてから四半世紀が経過した。
    この間できるだけ自然を大事にして特に土壌に対して除草剤や殺虫剤系の農薬などを使ってこなかったから、朝からセミの大合唱となっている。その基である抜け殻も大量に残っている。
 ところが孫の凜ちゃんはセミがあまり好きでないから、祖父ちゃんの捕虫網も出番がない。 
 こうしてセミにとっては私は飼い主というか大スポンサーみたいなものである。

 ところが、当のセミたちは恩を知らず、その木の下を私が通ると、シャーッとおしっこを私にぶっかけて飛び去って行く。
 これも自然だと苦笑しているが「エエカゲンにしなさい」とひとり呟いている。

 セミのことを検索していると、関東の自治体で「公園のセミを大量に獲らないで」という看板が設置されているというのがあった。
 何か「外国人が食糧として大規模に捕獲しているらしい」という文脈のようだが、正確なことは解らない。安易な外国人差別と連動しなければよいがと思う。
 だいたいドイツあたりでは自然保護の観点から全面的に昆虫採集が禁じられているという
が、自然保護というならば、やたらに地面を舗装し樹木を剪定する方が、「虫捕り」よりも何百倍も自然破壊である。そして、「虫捕り」の経験のない子供が成長して環境破壊に鈍感な社会人、否、会社人になっていくのだ。
 世の祖父ちゃんたちは孫や曾孫にセミ捕りを教えてほしい。それが地球の未来を守る道になる。

2025年7月27日日曜日

常套句

    夏の夕方居酒屋に飛び込んで一杯という時によく聞く言葉に「キンキンに冷えたトマトは一番うまい」という言葉がある。
 「同じような場面でいつも決まって用いられる語句」のことを常套句というが、「冷えたトマト」は常套句の代表かも知れない。
 この言葉、否定はしないが、真夏の午後あたり、もぎたてのポカポカに温まったトマトは「キンキン」に勝るとも劣らない。普通に「冷たくない」のではなく、文句なく温かい、ギラギラの太陽を齧っている感じがする。もぎってすぐ、手で埃を払って即くちに放り込む。
 温めたレシピの話ではない。
 温かいトマトバンザイ!

 この頃はトマト嫌いの子というのもあまり聞かなくなったが、昔は「トマトは青臭い」という声も聞くことがあった。
 その伝でいくと温かいトマトなんて論外と想像される方もいるかもしれないが、ちょっと待て! それは太陽の味なのだ。

2025年7月26日土曜日

納涼図

    この春、遊びで植えたのが『キューピットメロン』。うたい文句は「究極の甘さここにアリ」。これの接木苗を一株植えたのが大きくなり、国宝『夕顔棚納涼図屏風』の風情となった。
 先に収穫したマッカ瓜も美味しかったから「さぞや」と想像を逞しくしたが、どう見てもメロンとはチト違う。
 妻からは「いったい何を買うて来たん」と詰問されたが、う~む。

 次の写真は切ったところ。赤色メロンとあったから色は問題ないが、基本的に甘くない。
    妻はGoogleレンズで「これは南瓜や」と決定的な宣言。
 思うに、接ぎ木されたメロンの弦は刈れてしまい、土台の南瓜部分から伸びた本来なら切り捨てる弦が大きく伸びて実を結んだようだ。
 そういえば、花は「まるで南瓜みたいだ」と感じていたが後の祭り。
 ごく普通に南瓜として調理した。
 「責任者出てこい!」ハイすみません。

2025年7月25日金曜日

命に関わる

    「命に関わる危険な暑さ」という言葉にさえ鈍感になるこの頃だ。
 体温を超える気温があの北海道で起こっている。
 太平洋高気圧の西の淵に沿って南からの空気が押し寄せる。コリオリの力なのだろう。???

 新聞で読んだが、パリ(フランス)では室内をどのように改造しようが自由であるが、屋外に勝手にエアコンの室外機を置くことは禁じられているという。屋外はデザインを含めて公共のスペースということらしい。
 窮屈に感じるが、そういう理屈も解る気がする。
 世界は広いし、家風?もいろいろだ。
    日本人ファースト的な偏狭な感情は一言で言って世界の中の田舎者ではないだろうか。
 区切られたベランダのビニールプールは許されるだろう。


2025年7月24日木曜日

桐始めて花を結ぶ

    大暑 初侯 桐始めて花を結ぶ
 若干の失望を引きずって・・・、

    川柳さえ湧かぬ己が情けない

 先日のパーティーで孫の夏ちゃんに書道の入選祝で祖父ちゃん祖母ちゃんから贈ったのは、ジュールヴェルヌ著『神秘の島上下』。
 何でもよい、活字の大著に親しむのは好い事だ。
 切り取り動画みたいなものが流行ってフェイクニュースに「世論」が流されている今日、活字派の祖父ちゃんは喜んでいる。

2025年7月23日水曜日

COVID-19

    COVID-19(新型コロナ)に罹患したことは書いたが、初期の症状は喉の違和感と咳だった。
 
 通常の高血圧の薬が切れるのでかかりつけ医に行ったのだが、念のため咳の症状等を詳しくメモって行ったので、「とりあえず検査しましょう」ということから陽性が判明した。
 自分ではただの夏風邪か冷房病という感覚だったので驚いた。ただ一日だけ、37度台の発熱があったことはあった。
 もちろん、入院などという話もなく、帰ってから薬をよく見たら、咳や鼻水の対症療法の薬だけだった。おいおいコロナの治療はないのかい!という感じ。
 「発症日から1週間はできるだけ家庭にいるように」と言われたが、喉の違和感は1週間ぐらい前からあったから、実際には「1週間」も「期限切れ」だった。
 ただ、一番困ったのは、漢方薬のせいかもしれないが味覚の違和感で、ビールが塩水のような感じがするのが最大の難点だった。これに一番困っている。今も続いている。症状の改善具合を図るため一日2回無理やりビールを飲んでいる。無理やり、ふふ。
 コロナは夏期にも流行している。
 みなさん、「おかしいな」と感じたら受診されたい。

2025年7月22日火曜日

忍熊王を推した訳

    富雄丸山古墳の被葬者について小笠原好彦先生が仲哀天皇の長男カゴサカ王を推定されたことはこれまでに書いてきた。同時に私がカゴサカ王の弟のオシクマ王を推定したことも・・・

 時期は佐紀盾列(さきたたなみ)古墳群から百舌鳥古市古墳群に移行する直前。全国一の大円墳ということは、裏を返すと前方後円墳は許されなかった。それを文献史料からふるいあげると後の応神天皇(赤子)・神功皇后と争ったカゴサカ王かオシクマ王ということになる。(ここまでは小笠原先生と同じ)
 だから仲哀の正当な後継者候補カゴサカとオシクマが、神功が「仲哀の子だ」と称する赤子(異母弟としておく)を建てて東進してきたのに対抗したのは理解できる。
 そこでカゴサカとオシクマは戦の前に勝敗を占う狩り(うけひ)を行ったが、その折カゴサカは大きなイノシシに食い殺されてしまった。・・と記紀にあり、残ったオシクマが応神・神功・武内宿禰軍と戦い、結果的には謀略などもあり破れてしまった。
 現在、奈良市北部に押熊という集落が現存している。

 私の推理の前提はそれ以上のものではない。
 きわめて低レベルな感覚なのだが、戦本番の前にイノシシに食い殺されたカゴサカは、残された一族にとって誇らしい英雄に思えない。
 それに比べてオシクマは、記紀でも騙されて敗れたとあるし、とりあえずは敗軍ながらも一族の誇るべき英雄でなかったか。
 だからこそ、カゴサカなる地名は残らなかったが、オシクマという地名・集落は今もなお残っている。
 ・・・と、実に科学や証拠とは程遠い感覚でオシクマを推している。
 小笠原先生は「戦ったオシクマは謀反人だからもっと小さな円墳ぐらいしか許されなかっただろう」と解説されているが、脛に疵を持つ応神側にすれば、しっかりと怨霊を沈める必要があり、それが全国一の円墳の理由にならないか。

 実に非科学的な感想文でお恥ずかしいが・・・

2025年7月21日月曜日

サマーパーティー

    乾杯!はみんな平等であるのが好き    

    孫の夏ちゃんの書道の入賞祝いと凜ちゃんのお誕生日にファミリーで乾杯した。 
 恒例の鏡開きも賑やかに仕上がった。
 この一年、孫たちは成長し、我われ祖父母は歳をとった。当たり前である。それを「順調」と言わずしてなんとする。
 ちょっと思いついたが、乾杯!って平等と民主主義の匂いがする。
 いつまでも乾杯!の似合う人間でありたい。

 閑話休題、この日の朝、2階から眺めていると「どうだ」と言わんばかりに目の前をタマムシが飛んできた。
 秋には落ち葉にうんざりする街路樹だが、タマムシの季節はわが家が特等席になる。

 その下の道路ではイタチが走っていた。可愛いものである。
 わが庭を横切っていったいどこへ行っているのだろう。
 何げなく1階の掃き出し窓を開けると、すぐそこのベンチの陰で休んでいたイタチが驚いて逃げていった。
 わが庭、単なる「通路」ではなく涼しい休憩場所だったらしい。
 こんな長閑なシチュエーションがこの先も続いてほしいが・・・・
 選挙が終わっても社会運動に終わりはない。

2025年7月20日日曜日

お化けキュウリの冷製翡翠煮

    高度成長真っただ中の頃、堺の大和川は汚染ワーストワンの一級河川と言われていたが、それでもカブトエビがいたり糸ウナギ(ウナギの稚魚)もたくさんいた。
 近頃のウナギの稚魚の不漁というニュースを見るたびに、そんな昔の経験を半分夢だったのかという感じで思い出す。
 アメリカ大陸周辺ではアメリカウナギが絶滅危惧種だと言われたりしている。稚魚の密猟が大きな要因だとか。
 世界的な密輸ルートを複雑に辿って多くは香港に来ているとか。
 昨日は土用の丑の日だったが、アメリカウナギだったかもしれぬ。
 食べられなかった悔しさ故、アメリカウナギだと思っておこう。
 幸い??吸引薬かコロナのせいで味覚も少しおかしいからそれでよい。

 で、悔しいから「ウナギなどスーパーに山ほどあるがお化けキュウリはないやろう」と子どもの喧嘩みたいな負け惜しみをいう。
 お化けキュウリの冷製翡翠煮 は先日書いたが、孫の凜ちゃんも美味しいと言って完食した。
 消費が追いつかない生産量なので「少し捨てようか」と思っていたが、娘が「この間のは美味しかったからまた作って!」というので、妻が張り切っている。
 写真は直接関係ない。わが家の菜園を狙うムクドリ、500羽を下らない大群は私がベランダからパンと手を叩いたぐらいでは動じない。
 

タマムシ

    タマムシは吉兆を運び来る吉兆虫とか。
 そうありたいが、人の世の出来事は虫まかせにせず人間が汗をかいて好くしていくしかない。
 暦どおりというか、子どもたちの夏休みに合わせるように19日に飛び回ってきた。
 こんな小さな飛んでいる虫を撮影するのは難しい。今シーズン中にはもう少しましな写真が撮れるだろうか。

2025年7月19日土曜日

NICUのアラーム音

    明日は参議院選挙の投票日。
 京都選挙区の倉林明子 さんは看護師 11 年。
 「政治家になって助けられる命もある」の言葉に励まされて政治の世界へ。
 京都府議 1 期、京都市5期。20137月参議院京都選挙区で当選。20197月再選。
 1994年12月京都府議会での初質問で「赤ちゃんを救え」とNICU(新生児集中治療室)の増床を要求(1994 12 月府議会)して実現。以来、議員歴は31年。

 自、公、維新、国民、が医療費改革の名の下に病院ベッド11万床削減、OTC類似薬の保険外しで合意・強行を企んでいる今日、倉林さんは対極に立つ真の庶民代表。落としてはならない。

 私の孫は生まれてすぐに救急車に乗せられて大学病院のNICUに行った。
 そして丸1日の心臓手術などを経て今日に至っている。
 だから、NICUの記事を読んだりすると、ひっきりなしに危険を知らせたアラーム音が今も耳の底からよみがえってくる。

 病気やケガはいつやってくるかわからない。明日貴方は当事者かもしれない。事実、それまでの私のNICUの認識もそれ以下だった。
 
 とまれ、裏金だ、原発間接費用だ、軍事費だには手を付けず、「社会保障は無駄だ」というような政党を伸ばしてはならない。
 もう一度言うが、明日貴方は当事者かもしれない。
 心の通った福祉社会を目指そう。
 比例は政党名で、共産党。

日本人ファーストの危険性

    「参政党党首の神谷宗幣氏ってどういう経歴の人?」と妻に尋ねられたがよくは知らなかったのでフェイスブックを繰ると『西沢昭裕氏』の書かれた次の記事が出てきた。
 🔳西沢昭裕
 参政党の党首の神谷宗幣氏は2007年から15年まで大阪の吹田市の自民党系市議だった。
 ちょうどこの時期に神谷氏はのちに森友事件を起こす籠池さん夫妻の経営する森友学園系列の資金を管理する社会福祉法人肇国舎の監事に就任している。
 監事就任の前の2013211日に神谷氏はイシキカイカク(株)を設立。
 (中略)(安倍昭恵夫人は森友学園系列の塚本幼稚園の名誉校長だった。日本会議の櫻井よしこ氏もこの幼稚園の保護者の前で何度も講演して改憲を訴えている。ちなみに神谷氏は現在の妻である塚本幼稚園の事務員の女性と結婚)
 監事だった期間は201361日~2015531日だった。籠池さんの妻の籠池詢子さんの証言によれば「小学校の準備委員になりたいと入ってこられた」。
 (中略)わたし(西沢)は、この時期に森友学園の資金関係すべてを熟知する監事だった神谷宗幣氏本人が、森友事件の当時者のひとりでもあったに違いないと考えている。
 (中略)イシキカイカク株式会社は、20208月の時点で一般財団法人からの助成金『義務教育学校設立の準備』という理由で助成されているから、森友学園の小学校作りは頓挫したが、神谷氏は2020年時点でも右翼の学校づくりは諦めていなかったのではないか。
 週刊文春7月17日号によれば、2022年だけでもクラウドファンディングで参政党支持者から集めた寄付金から約4000万円を私企業であるイシキカイカク(株)に流しこんでいる。 
 2023年に神谷氏はイシキカイカク(株)の代表取締役を妻神谷ふみ氏に譲った。支持者の浄財に手をつけているという批判を恐れたのは間違いないだろう。
 週刊文春によれば、227月の参院選当選直後から参政党の神谷宗幣党首の公設秘書だった平岡有加里さんが2312月に自死していた。
 平岡さんは生前に「どんな暴言吐いても許されると思ってるのか‥‥」と知人にSNSで悩みを打ち明けていた。
 神谷氏は「厳しいことは言った」「責任は感じている」と述べている。
 統一教会との深い癒着が安倍晋三元首相の死をきっかけに暴露され、自民党の最も極右だった安倍派は解体に追い込まれた。
 安倍派の残党が大挙して参政党の幹部に移っているとみて良いのではないか🔳(以上)

 なお籠池諄子氏は別のSNS(2023.1.3)で「神谷さんは統一協会です」とツイートしている。

 ほぼ予想通りの経歴なので驚きはない。Wikipediaでもいろんな情報がある。
 さてその政策というか、キャッチコピー「日本人ファースト」がけっこう話題になっている。
 「政治が悪いのでなく貴方の隣にいる〇〇が悪い」という論法は昔からある。
 大阪維新の橋下が「福祉の受給者」をやり玉に挙げたのもこの手法だった。
 これは結局「セフティーネット不要論」で「弱者切捨て論」、福祉国家無用論だ。
 それを少しスマートにすると「社内の労働者代表との合意で労働基準のデロゲーション(逸脱)、早い話が底抜けを認めるという法改正に通じる。
 そして、より弱者を叩いた次は次の弱者、例えば障碍者、福祉の受給者、年金受給者というようにエスカレートするのは歴史の事実が教えている。ナチスのユダヤ人差別もそうだったし、戦前の国家神道の下では「死んだら靖国へ行け」「浄土に行く奴は非国民だ」となった。
 このようにけっこう危険なキャッチコピーなので、あえてこの記事を書いた。
  今さらだが、「比例は共産党、大阪選挙区は清水ただし、京都選挙区は倉林明子」。悪貨は良貨を駆逐するではないが、こういう理知的な声はかえって大きくなりにくい。故に周囲の方々へ、一層のお声がけ、お力添えをお願いしたい。

2025年7月18日金曜日

除疫病

    医院でいろんな症状を訴えたものだから抗生物質ももらって服用しているが、服用後てきめんに下痢症状が出るので、ダブルパンチで元気が萎えている。
 クーベルタン男爵曰く「健康な体に健康な精神宿る」というような不正確な格言も、空回りする頭の中で変に納得できている。
 とまれ、泣き言にも言える時と場所がある。
 こんな時は広く遠いことを考える。例えばガザ、例えば気候危機。
 そうすると、手取りをどうするとか、日本人ファーストとかという政党の精神のナント卑しく見えることか。
 おいおいおい、世論では負けてるぞの声も聞こえてくるが、最後は愛が勝つ!
 FBを書くほどの元気はないが、シェアするぐらいの力は残っている。FB、よろしく!
 選挙最終版に元気のない記事で情けない。

2025年7月17日木曜日

時代おくれ

一日二杯の酒を飲み
さかなは特にこだわらず
マイクが来たなら微笑んで
十八番を一つ歌うだけ
 妻には涙を見せないで
 子供に愚痴をきかせずに
 男の嘆きはほろ酔いで
 酒場の隅に置いて行く
  目立たぬようにはしゃがぬように
  似合わぬことは無理をせず
  人の心を見つめ続ける
  時代おくれの男になりたい

 新聞やテレビがオールドメディア(時代おくれ)と馬鹿にされている。その伝で共産党の広報戦略も時代おくれと言われているようだ。
 「ネット社会の動向というリアリズム」を知ろうともせず「時代の風潮は嘆かわしい」などと呟くのはお笑い種かも知れぬ。
 そういう中、見事に時代遅れの私と妻は15日のコメント欄に書いたとおり、熱中症アラート発令の下コロナに罹患した。二重、三重にお笑い種である。

 夏風邪や兵どもの悪夢かな

2025年7月16日水曜日

資格確認書

    『後期高齢者医療資格確認書』が自治体から送られてきた。これまでの『後期高齢者医療被保険者証』と99%そっくりさんである。(笑)
 「被保険者証の新規発行が廃止となったが」「マイナ保険証利用登録の有無にかかわらず」 全員に送られている。ということだ。(笑)
 実にバカバカしいが、自治体にしても対象者を峻別して該当者だけに送付する方が桁違いの手間になるのでこうなったらしい。
 そもそも法律ではマイナンバーカードの作成は任意だ。任意であるものを2万円相当のポイントで釣り、さらには被保険者証を人質に取ってマイナカードを強要した政策の破綻は明らかだ。
 このシステムの導入コストは2014年~2024年で8879億円、システム維持費は年に130億円、各医療機関はカードリーダーなどの支出もあった。ここに笑った者はいる。(怒)
 しかも近日、電子証明書の有効期限切れのトラブルが大発生するだろうとニュースになっている。
 問答無用のデジタル大臣が突っ走ったこのシステム、自民、公明、維新、国民民主が賛成した。共産と立憲が反対した。
 今まさに参議院選挙。AI化との言葉で関連業者に予算をバラまいた自民、公明、維新、国民民主からは反省の弁もない。こういう無責任な政党を許していては国は衰退するし、そもそも個人情報(人権)保護の政策は生まれない。(大切だね)

2025年7月15日火曜日

赤とんぼ

海恋し潮の遠鳴りかぞへては少女(をとめ)となりし父母の家
 与謝野晶子 

 私は小さい頃、堺の晶子の生家近くに住んでいた。風は塩気を含んでいたし、早朝寝床でまどろんでいるとポンポンポンポンと焼玉エンジンの漁船が出ていく音が気持ちよかった。
 そんな感覚が身に染み込んでいるためか、この14日の朝のカンカン照りにもかかわらず風がけっこう吹いている下では、「あっ、台風が来ているな」「浜は土用波だな」と、天気予報の情報とは関係なく、体からそういう感覚が湧いてきた。(天気予報では低気圧)

 朝、孫の凜ちゃんのスクールバスの乗り場前の空き地に、赤とんぼ(アキアカネ)が舞っていた。少し早い気がするが、根拠のある判断ではない。
 写真を撮り忘れたので、代わりに私の机のすぐ横のカーテンを撮った。オニヤンマ君である。
 毎年なら梅雨真っ最中という時期なのに、14日の気候はお盆過ぎの雰囲気が漂っていた。
 それでなくても「時の経つのが早すぎる」と感じているのに、微かな秋の影に恐怖感すら覚えた日だった。

2025年7月14日月曜日

四道将軍は実在した

    7月10日に『小笠原古代史講座』のことを書き、先生の論文は戦前に津田左右吉が発禁処分や起訴という弾圧を受けたことを裏返したような大胆な指摘と問題提起だということを言った。
 一言でいえば、戦前の皇国史観を否定するあまり、記紀の記述を傍証に使うなどというのは民主社会、実証主義の学問にあらずというような現代の「定説」?に大胆に挑戦しているからである。 
    先日から直木孝次郎著『白鳥になった皇子・古事記』を読み直しているが、例えば倭建命(ヤマトタケル)の冒険譚?は見事に物語ではあるが、太安麻呂は墓誌からしても実在したし、稗田阿礼の助けを借りて当時存在していた帝紀・旧辞を「再編集」したのが古事記であるから、最初期の大和王権が四方に軍隊を派遣して服属を迫った記憶の欠片(カケラ)が反映していると考える方が当然だろう。
 ただ、昔に行けば行くほど神話と結んで編集されているから、史料とは大きくずれているのは当然で、それらを史料として扱うのには無理があろう。
 とするならば、書紀でいう第10代崇神(すじん)天皇(御肇国天皇・はつくにしらすすめらみこと)が事実上の初代大王との説には合理性がある。それは3世紀後半~4世紀前半のことだろう。又それは、古墳時代前期といえる。

 先日の小笠原先生の講義の最後に先生が、最初期の大きな前方後円墳の副葬品等の検討から、近江の雪野山古墳、安土瓢箪山古墳、大和の桜井茶臼山古墳、メスリ山古墳、東大寺山古墳、伊賀の石山古墳の被葬者を、書紀崇神紀の「四道将軍」にかかる将軍や副将軍級の武人と推測するとの講義があり、それを論文にまとめたと話された。被葬者も推定されている。
 その上で、その論文のコピー1冊を「読んでおくように」と私に渡された。
 その内容は分厚い論文でそれぞれの古墳の被葬者にも及んでいるからここには記すことはできない(非常に多岐にわたる考古学的検討を重ねられている)が、非常に実証的な論理立てだと思われた。私は翌朝未明(夜中)に起きて、じっくりと読み進めた。
 多くの受講者を差し置いて論文をもらうなど、光栄ではあるが変な責任?みたいなものを感じて青色吐息で重圧を感じている。

※ 日本書紀、崇神10年7月己酉条に、大彦命を北陸へ、その子の武渟川別を東海へ、吉備津彦を西道へ。丹波道主命を丹波へと、4人の将軍を任命・派遣したとある。
  孝元7年2月丁卯条に記載があるが、大彦命を祖先とする、阿倍臣、膳臣、阿閉臣、狭狭城山君、越国造、伊賀臣らによる擬制的な同族関係が考えられる。 (各古墳の被葬者は皆さん一度考えてみてください。今日はここまで) 

2025年7月13日日曜日

酷暑の中の学習会

    12日に大阪国公退職連の学習会に行った。テーマは『現下のコメ・農業問題』。講師は労働組合でいうと元全農林のOB。
 講演の内容はしかるべき人がまとめるだろうから順不同で感想を書くことにする。

1 今回のコメ不足は単なる買い占めでなく、絶対的なコメ不足だから短期的には別にしても長期的には高騰は続く。

2 原因はいろいろあるがその一つに「需給見通しを見誤った」というのには驚いた。私などは国の統計はいろいろあるが「農林統計だけは桁が2桁3桁違うほど正確だ」という昔の知識があったから。おびただしい人員削減と民間委託によって統計の精度が極端に落ちているらしい。

3 農水省の施策というよりも財務省の強烈な政策、それはコメで大儲けを考え、輸入米もコントロールしようとする大商社(つまり財界)の要望であり、アメリカ政府、アメリカ財界の要望によるものである。政治でいえばこの間の自公政権の責任は大きい。単純な財務省解体論は方向を誤る。

4 JAには民主的でなく批判すべき点もあるが、「日本の協同組合を潰したい」はアメリカの大政策であって、単純な「犯人は農協だ」論に組してはならない。

5 実質食糧自給率はカロリーベースで9.2%(鈴木宣弘東大・院教授)であり、キャッチフレーズでない農業の増産体制に今すぐ舵を切る必要がある。参議院選挙公約でも口先だけでない政策を「推す」ことが大切。口先で解決するような簡単なものではない。

6 消費者は、食糧危機や災害対策も兼ねて、10日分~1か月分ぐらいの備蓄をして、古いものから消費し、また補充していくローリング・ストック運動も大切。共同家庭菜園や休耕地耕作などにも挑戦を。

 ・・・・これ以外にも感想はいろいろあるが、とりあえずここまで。
 あまりの未来への絶望感に嫌になったが、少し目先を変えて「気候温暖化で北海道でコメが増産される見通しはないか?」と尋ねると、実際にそういう政策は大いに検討されているらしい。でも「ゆめぴりか」の増産前に日本列島は沸騰してしまいそう。SDGsですかね。

夏のレシピ

    家庭菜園の「白胡瓜」が大きくなってスーパーに並んでいる胡瓜の何倍かに成長し、白胡瓜ならぬ黄胡瓜という感じになった。
 早い話が「お化け胡瓜」である。 
 水撒きをしているとプロの農家の方?が通られて「もう収穫しないといけませんな」と声をかけてくれたので「煮つけて食べるように置いてます」と答えた。
 そう、ぬか漬け用とは別に何本かをそのまま置いていたのだ。
 国宝『納涼図屏風』みたいだと、当方は知ったうえで楽しんでいる。
 妻が皮をむいたコヤツを「あっさり出汁」で煮つけてくれた。冷蔵庫で冷たく冷やすと季節を代表する料理になる。ちょっと古い梅干しも足してある。
    イメージは冬瓜と思っていただければよい。葛のとろみが涼を感じる。それ以外にいろんなものは加えずにシンプルに仕上がっている。
 家庭菜園ばんざ~い!

2025年7月12日土曜日

暑中お見舞い

    暑中お見舞い申し上げます。
 奈良公園の鹿も涼を求めて水遊びをしています。小鹿も可愛い季節です。
 木の上ではニイニイゼミが通奏低音のように控えめに鳴いています。
 この日は珍しくオニヤンマに出逢いました。奈良公園は鹿が草花を食べてしまうのでトンボや蝶はあまり多くはありません。オニヤンマは珍しいのです。
 あまりの暑さにルリセンチコガネ探索は見つけられないまま早々に切り上げました。奈良公園は「糞虫の聖地」と呼ばれていますが、そんなに簡単にはルリセンチコガネには逢えません。
 モリアオガエルの池には卵塊もなくオタマジャクシもいませんでした。森に帰ったのだったらいいのですが、奈良公園の自然も結構弱ってきているようで心配です。
 さて、先日7月4日は Independence Day アメリカの独立記念日です。奈良公園にある東大寺は戦後進駐軍(米軍)に接収されていたとき、米軍による独立記念日の花火が茅葺屋根に飛んで本坊?が火災に遭っていますが、ネットを検索しても出てこないのはどうしてでしょう?
 「泣く子とトランプには勝てない」の原型みたいな気もします。

 友人から暑中見舞いが送信されてきた。次の写真が添付されていた。
 暑中見舞いを発信した方々から久しぶりの返信もあった。LINEは「既読」の表示もあるから返信のない方も読んではくれただろう。
 「年賀状仕舞い」をされた方も、今年のこの時期は暑中見舞いを発信したらいいと思う。
 みなさんの発信した暑中見舞い、私にも足して送ってほしい。

2025年7月11日金曜日

フジの日枝氏に思う

    何年か前に「一過性全健忘」という症状が出たことがある。私自身は何の自覚もないのだが、妻が「全く頓珍漢だった」というので病院に行くとそういう傷病名をもらった。記憶障害である。
 ところで今は参議院選挙の真っ只中! 少なくない日本人が「全健忘」ではないかと心配している。
 テレビは「物価対策は一時金か減税か」とか「外国人の権利を制限すべき」とかとミスリードをし、アベノミクス以降の経済の停滞や政治の歪みを不問に付しているように見える。
 ほんとうにそれでいいのだろうか。
 掲載した写真は安倍晋三の擬制的一族のパーティーで有名な写真。
 フジテレビ不祥事の一番の真犯人、日枝久がデンと構えている。
 反共とアベノミクス・ヨイショの張本人として安倍も評価していた。こういう後ろ盾があるからこそ、フジサンケイグループのフィクサーであり続けた。
 こういう腐った政権を誰が正面から批判してきたか。桜にしても統一協会にしても裏金にしても、主人公が共産党としんぶん赤旗であったことは明瞭だ。与党はもちろん、他の野党もできてこなかった。だいたい野党の中にも国民の党首など統一協会と癒着している議員もあった。
 こういう大切な観点をマスコミは提起していない。否、あえて共産党の実績をスルーして、信用ならない公約?の表面的な紹介に終始している。
 「目を覚まそう!」こんな選挙スローガンは流行りませんかね。私(わたし)的には大事に思っている。

2025年7月10日木曜日

小笠原古代史講座は楽し

    小笠原好彦先生の古代史講座を受講している。受講しているといっても一月に半日講義を聴いているだけである。
 
 元々、私は古代史や日本史そのものに興味も知識もなかったが、アベ・ネトウヨと呼ばれるような人々が歴史の改竄を公言し、国会の場で大臣が「神武天皇は実在し、西暦・紀元前660年に即位したと信じている」などと発言するのを見て、最低限の勉強が必要だと思って飛び込んだちょっとした勉強会から派生して小笠原先生の古代史講座に出席するようになった。だから、最初はマグレのような出会いだった。
 小笠原好彦先生は、国立奈良文化財研究所で発掘等の経験を積まれたのち、滋賀大学や明治大学で教鞭をとられ、現在、滋賀大学名誉教授、博士として執筆や講演を重ねられている。

 先日は、「富雄丸山古墳の発掘とその被葬者」という講義であったが、結論の結論だけをつまむと先生は、仲哀天皇の長男?にあたる麛坂(かごさか)王の墓と推測されるということだった。その根拠は種々あるが、その一つが日本書紀仲哀2年正月11日条、同神功皇后摂政元年2月条、同3月5日条である。もちろんこれ以外の根拠は豊富にある。
 ところで、戦前は記紀神話が、疑うことが許されない「歴史そのもの」とされていたが、戦後は一転、推古以前の記紀の記述に歴史的根拠は「全くなし」とされてきた。その日本書紀の仲哀記、神功記を牽くのであるから、ある意味現代の学会の定説に挑んだ論ともいえる。
 戦前は津田左右吉氏の「古事記及び日本書紀の研究」等が発禁処分となり、津田氏も起訴されたが、形式的に言えば、それの裏返しぐらいに大胆不敵?な立論と言える。
 こういう先生の論理立てや定説などに迎合しない姿勢に私は大きな魅力を感じている。
 その先生が講義の終わりに、富雄丸山古墳の被葬者についてネットを検索したとして、私の「忍熊(おしくま)王ではないかと想像していたが外れたようだ」というブログ記事を紹介してくれて、的の中心から外れていたが方向は的の方を向いていた」と話してくれて照れ臭かった。
 先生の麛坂王説は、歴史に残る論文になるように思っている。興味のある方はコメントください。

2025年7月9日水曜日

小暑

    7月7日に二十四節気の小暑を迎えた。
 毎年ならまだ梅雨明けはしていないが今年は早くに梅雨が明け、文字どおり小暑、本格的な夏である。旧暦のイメージと季節が珍しくマッチした。
 小暑から立秋(今年は8月7日)までが暑中見舞い、以後は残暑お見舞いということになる。暑中見舞いの日付は2025年盛夏としましょうか。
 今週中に「SNS暑中見舞い」を発信しよう。何かぷっと笑えるような原稿を考えたいが猛暑で頭がぼんやりしている。いかん、いかん。

2025年7月8日火曜日

外国人の次は日本人の弱者に向かう

    ヨーロッパのあちこちでネオナチ(極右)が台頭しているニュースを観て、「中東やアフリカからの難民問題を抱える国々は大変だなあ」と、少しだけ遠い話という印象が無きにしも非ずであったが、都議選以降参政党というヘイトスピーチを積極的に主張する政党が現れてきて、日本の国も心配になってきた。
 そんな折、自民党広報のX(エックス・旧ツイッター)に写真のような画面と主張が出てきて驚いた。
 参政党の勢いに便乗しようというのかどうかは知らないが、政権党がこういうキャッチフレーズで宣伝を広げるのは、社会問題として危険な気がする。
 物事の本質をズラセテ、「賃金が低いのも社会保険料が高いのもそれは貴方の隣にいる外国人のせいだ」というのは権力者の常套手段とはいえ酷すぎる。
 共産党は理知的でいて性根が座っている。小池晃書記局長の次の動画が広まれば好いのになあ。
 「そんなに外国人の特権が気になるなら、なぜ米軍(基地)の特権はおかしい」と言わないの?にはクスッと笑った。



2025年7月7日月曜日

組織的妨害を受ける

    先日から『清水ただし』さんの投稿したフェイスブックが写真のように黒塗りになるケースが頻発している。
 「いいね!」の数からみると閲覧回数の多いもののようだ。
 誰かが組織立って難癖をつけて非表示にさせているとしか思えない。
 となると、そういう妨害が入る前に多くの人々がシェアすることが有効ではないか。

七夕

    日本の七夕はいうまでもなく旧暦の7月7日に行われていたものだが、多くの七夕行事の場合、明治の改暦時に単純にそのまま新暦に移ったので、天の川を見ることができないどころか、梅雨の大雨で地上の川の心配をしなければならない。
 どうして、旧暦のままか、お盆のように「月遅れ」の8月7日にしなかったのだろう?

 先日、奈良県北西部に大雨警報が出たので、孫の凜ちゃんの楽しみにしていた水泳授業がなくなったそうだ。
 そんなもので、日曜日の朝に「今日プールに行ってもよいか」と連絡があり、急遽ビニールプールに水を張った。

 事情があって翌日の2ファミリーの夕食を用意するため祖父ちゃんは栄養満点の酢豚を作ったりして、忙しく楽しい日曜日だった。

 短冊には「いろんな差別がなくなりますように」と書いた。
    差別を選挙に利用するな。
 選挙を差別に利用するな。

 【7日追記】 孫の凜ちゃんに「今日は笹に飾りをつけるんやで」と話したら、「商売繁盛で笹持って来い」と不明瞭な発音ながら歌いだした。大阪の十日戎(祭)の囃子唄である。

2025年7月6日日曜日

個人的感慨

    実に個人的な感想を言う。
 交流戦後の阪神タイガースのことだが、ヒヤヒヤする接戦を連日制している。
 いずれも「今日はアカンかも」という雰囲気(私だけ?)をあきらめずに、どちらかというと後半で勝っている。
 
 新聞報道などでは選挙の見通しに楽観はできないが、「あきらめたら負け」は同じだと思う。
 歳をとると昔々のように5階建てのマンションを上り下りしてポスティングなどはできないが、その代わり人生を重ねた「思い」をSNSにあげることができる。
 微力ではあるが無力ではない。
 古い同級生から「返事」ももらった。
 (他チームファンの方々ごめんなさい。実に個人的な感慨です)

公約に川柳もどき

 破れ傘川柳もどき

 🔳 話題性あれば膏薬貼りたおし

 公約と膏薬を掛けてみた。
 「一時金」だとか「手取り」だとか、還付金詐欺電話みたいに甘い公約(膏薬)がべたべたと。

 🔳 耳障りよいは誤用とよく判る

 「耳障り」は「耳触り」ではなく不快なものなので「耳障りよい」は日本語として誤用。ところが「耳障りのよい」公約のなんと多いことか。

    例えばその一つの例。
テレビの8党党首討論会で社会保障改革がテーマになったとき、日本維新の会の吉村洋文代表は、現役世代1人当たりの社会保険料を6万円引き下げる公約を発表していて「歳出改革が必要」だとか「OTC類似薬」の公的医療保険適用の見直し」に言及。「放っておけば社会保険料の負担はどんどん増える」、そして社会保険料の中で「一番高いのは国民健康保険」と語ったが・・

これに対して日本共産党田村智子委員長、「吉村さん、そう言われるなら大阪府でまず国民健康保険、全国一高いんだから引き下げやるべきじゃないのか」とまず大阪で取り組むべきとし、そして「給付を削ったら医療も介護も基盤崩壊起こしますよ。現役世代含めて大打撃受ける」とし、優先すべきは国の予算を増やすことと高額所得者の保険料負担見直しと主張。「こういうところの改革をやらないで給付を削るのは危険な議論」と諭した。これが正論だろう。

コロナのとき、人口当たり一番死亡者数が多かったワースト1が大阪府だった。
歴史を忘れて「耳障りのよい」「膏薬」を二股、三股、多々股に貼る政党に騙されてはいけない。
還付金はATMでは返らない。うまい話には気をつけよう。(写真は有田芳生氏のものから)

2025年7月5日土曜日

参議院選挙の投票方法

    参議院選挙は7月20日(日)が投票日だが、近頃は3割を超える方々が期日前投票をされている。
 20日の当日や直前に予期せぬ病気や用事が入っても慌てなくても済むから、期日前投票もある種合理的と言える。
 さて参議院選挙のシステムは衆議院選挙と微妙に異なっているので次に「復習」しておく。

 まず投票は2回あり、最初は都道府県が単位となっている選挙区選挙だ。
 大阪府民で共産党を支持されている方は、 清水ただし と書いて投票する。近畿の他の府県の候補者は、京都が 倉林明子、兵庫が 金田峰生、滋賀が 佐藤こうへい、奈良が 太田あつし、和歌山が 前ひさし、近畿以外の方は選挙公報等で確認してほしい(ごめん)。
 選挙区では、埼玉の 伊藤岳、東京の 吉良よし子、神奈川の あさか由香、愛知の すやま初美、も清水倉林ともども特に力を入れている。
 なお、全国的には17選挙区で野党共闘が成立しているから、沖縄の タカラさちか をはじめ、野党統一候補に投票してほしいと訴えている(記載省略ごめん)。

 次の2回目の投票は全国一本の比例代表選挙となる。比例代表選挙では、政党名か比例区に立候補している候補者名のどちらかを投票することになっている。
 今回の選挙では大阪で馴染みの 山下よしき大阪、兵庫、滋賀、奈良、和歌山で活躍)や共産党書記局長の 小池晃(東京、南関東)等々の候補者が出ている。
 ほかには北海道・東北・北関東で主に活動している はたやま和也、北陸信越・東海・京都の 井上さとし、中国・四国・九州・沖縄の 白川よう子をはじめ、計19名が立候補している。大阪の 山田みのり、京都の 西山のぶひで、もいる(記載省略の方ごめん)。

 この比例代表選挙はいわゆる死票がないので、一票一票に重さがあるともいえる。
 共産党は、政党名である 日本共産党、または共産党と投票してほしいと希望している。

まんまる団地の空調服

    7月4日現在、しんぶん赤旗の四コマ漫画オダシゲ作『まんまる団地』は17629号を数え、現在、日本の新聞連載四コマ漫画の連載記録第1位でギネスにも認定されているとwikipediaに載っている。2014年には日本漫画家協会賞を受賞している。
 その17627号は、暑いですねえと挨拶した住人にお坊さんが「心頭滅却すれば火もまた涼し」と諭す?のだが、その後ろ姿に住人が「ファン付作務衣じゃないですか」・・で、「あり得るかも」とクスッと笑った。

 この空調服というのは魅力的で息子などは実際に着用しているが、私はファンがなくても懐が寒いから購入を我慢している。
 このお坊さんは実に気のいいお↓っさんなのだが、この漫画を離れて考えると、国民には「心頭滅却すれば・・」などと我慢を強いておきながら、自分たちは裏金や脱税でぬくぬくと暮らしている政治家が透けて見えてくる。
 裏金も、カルトとの癒着も、学問や教育への強権的な抑圧も、みんな過去のことだ、今は一時金と減税が焦点だと言わんばかりの自公政権。
 心頭滅却すれば政権とそれに媚びを売った「ゆ」党の悪事が思い出されてくる。
 猛暑にぼんやりしている暇はない。 

2025年7月4日金曜日

平和行進少し残念

    あべネトウヨにも負けず、トランプKINGS にも負けず、戦後80年コツコツと歩んできた原水禁運動も気候温暖化には勝てず、日本被団協がノーベル平和賞を受けた直後になる今夏の平和行進、「35℃を超えたら行進は中止」とあいなった。で、今日7月4日の行進は午前中のみ。残念ではあるがやむを得まい。
 来年度以降の企画も抜本的に再検討されることだろう。
 それにしても有言実行の高齢者、Uさんは午前中の行進を完遂。他の5人もとりあえず昼の集会に駆け付けた。
 ほとんどの参加者は午後の中止を知らずに「やる気満々」でやってきたが、「午後の行進中止」を聞くと何故か元気になったのはどうしてか? (中止の報で元気になったのは私)
 トランプがイラン攻撃に関して、「ヒロシマ、ナガサキへの原爆投下は終戦を早め、それによって犠牲者(アメリカの戦死者)を減らすことになった」と核兵器の使用を合理化した今年、ほんとうは無理をしてでも少しは歩きたかった。(これもホント)
 庶民の運動に特効薬のようなものはない。誰かがやってくれるものでもない。そんな情熱をクールダウンするために、天満橋まで「行進」して朝暘閣で「解散式」を行った。

参院選で選択的別姓を

    7月3日付「しんぶん赤旗」の一面に「日本共産党 ここに期待」としてIT企業・サイボウズ社長の青野慶久氏が「選択的別姓の審議に希望」を語っておられた。
 この問題はビジネス上の不便さとともに個人のアイデンティティ―の問題だということは広く共通認識となっているが、これに反対する維新などは変化球の「通称使用」を持ち出して頑なに反対している。
 反対の論者は共通して「伝統的な家族制度が壊れる」と主張しているが、庶民に氏の使用が義務付けられた当初、明治9年3月17日太政官指令では「妻の氏は「所生ノ氏」(=実家の氏)を用いることとされていた(夫婦別氏制)。その理由は、その方が慣習に沿っていたからで、つまり、日本の伝統は北条政子:源頼朝ではないが、夫婦別姓であった。
 しかし明治31年民法(旧法)成立に伴い「夫婦は,家を同じくすること」により、「同じ氏を称すること」とされた(夫婦同氏制)。※ 旧民法は「家」の制度を導入したのである。
 反対論者は、明治31年以前の長い日本の伝統に目をつむり、明治31年旧民法の制度を「伝統だ」と言っている偏ったものである。
 朝ドラの「虎に翼」を思い出してほしい。反対論者の大好きな旧民法は「女(妻)は無能力者である」と定めていた。
 もういい加減にしませんか。

2025年7月3日木曜日

柳絮(りゅうじょ)

    少し前だが、朝ドラ「あんぱん」で柳井嵩が出征した中国大陸で絶望の果てに死にかけた場面があったが、そこには中国大陸の春の風物詩「柳絮」が雪のように舞っていた。
 
 中国文学では柳絮は春の景色であるとともに「別れ」のイメージもあり、漂う柳絮がドラマの素晴らしいというか悲しい通奏低音に思えた。
 ただ「柳絮」には、風に漂うさまから「政治的に節操のない人物」という意味もあるという。
 ブームだからとかつて都知事の小池新党に走った国民民主党の方々、その党から公認するしないでもめた方、今回は維新でなく自民に移った方、維新から参政に移った方、等等等。
 遠からず柳絮のごとくどこかに飛んでいくのだろうが、一時的にせよそういう人々を持て囃すネット社会。愉快ではない通奏低音。
 わが街には柳絮は飛んでいないが、合歓の花がふわりふわりと飛んでいる。

安保を考えた

    選挙と今後の日本の政治について語り合った折、「トランプを怒らせたら関税その他で報復されるから廻りまわって生活が苦しくならないか」という意見がでたが、私は「根性なしは次々に無理難題を押し付けられるというのがヤクザ(トランプ)の世界の常識だ」と思うと答えた。。ついては日米安保条約のことを考えてみる。
  トランプ米大統領は日米安保条約について「我々は彼ら(日本)を守るが彼らは私たちを守る必要はない」「我々は多くの金を払って、守ってやっている」と述べて不満を述べている。
では、その米軍基地の事実はどうかというと、1950年に始まった朝鮮戦争の下で、1952年にサンフランシスコ平和条約と抱き合わせて日米安保条約(旧安保)が押し付けられたもので、日本が頼んだものではない。嫌なら帰ってもらうのが筋の話である。
 いわゆる「タダ乗り」という論に関しても、2024年度の当初予算計上の在日米軍関係経費(いわゆる思いやり予算)の総額は8601億円で、さらに辺野古の米軍新基地建設費など3307億円もあり、実際には1兆円を大きく超えている。しかもその大半は日米安保条約上も支払う義務がなく、法制度無視の対米従属によるものだ。さらには、これ以外に他省庁分(自治体への基地交付金など)もある。
 トランプ米大統領は1期目に、日本の思いやり予算の「4・5倍」化を要求していたことが明らかになっている。
 参議院選挙が本番を迎えたが、堂々とトランプにも主張する政府(政治)にしようではないか。そのためには芯の据わった日本共産党を増やすしかない。どうでしょう。

2025年7月2日水曜日

キューカンバーサンド

    サンドイッチの歴史というと「サンドウィッチ伯爵が賭博中に好んで食した」という俗説があるが全く根拠のない俗説という。
 ただ19世紀のイギリスでは気候が冷涼なためキュウリは露地栽培できず、温室を持てる貴族のみが食べることのできる高価な野菜であったため、キューカンバーサンド(キュウリのサンドイッチ)は高級料理のイメージだったというのは本当らしい。
 で、世が世であれば、私の朝食は超高級料理なのだが・・・・

 さて、家庭菜園で少しばかりキュウリを植えている。妻の好きな種類と私の好きな種類と2種類を植えている。
 私のキュウリは黒いぼの半白胡瓜。それを30センチぐらいまで大きくして収穫すると、真ん中に水分がたっぷりで若い種が出来てくる。これの浅漬けがたまらない。
 で朝食だが、近頃はタカギベーカリーの石窯山型5枚切りにカマンベールチーズを乗せてトーストし、オリーブオイルをかけて、とっておきの半白胡瓜の浅漬けたっぷりのオープンサンドを戴いている。イギリスの貴族諸君、どうだ。
 飽食の時代、誰もギャフンとは言わないだろうが、ガザのニュースでは、ひとかけらの食糧を求めて何十キロも歩いて来て、そこを銃撃されて死亡している。そういう事実を忘れずにいたい。

Power to the People

     You Tube で「田村智子さん「Power to the People」を渋谷ハチ公前で熱唱(吉良よし子参議院東京選挙区候補応援演説)2019年7月15日」というのを見つけた。
 ジョン・レノンの歌もよいけれど、この歌は正真正銘「現場の歌」「真のプロテストソング」だと思った。
 明日は参議院選挙の公示日。
 「もう歳だから」は禁句にしよう。
 Power to the people, right on (民衆に力を! そうだ!)


https://youtu.be/AnMOQjFxi18


2025年7月1日火曜日

公約の落とし穴

    選挙の報道でよく「政策(公約)を読んで選ぼう」という言葉を聞くが、どこか胸にストンと落ちないものがある。
 トランプが大統領選挙時に「大統領就任から24時間以内に戦争を終わらせる」と公約したことは耳に新しい。
  日本でも、かつて小泉父親は「郵政民営化で自民党をぶっ潰す」といったし、安倍晋三は「アベノミクスで経済を立て直す」と公約した。そして近いところでは石破氏は総裁選挙の折「地方創生」「防災庁」と公約したが能登は見捨てられている。そうでなければカジノ万博予算を充てるべきだった。
 つまり、古人は「巧言令色鮮し仁」と喝破したが、誇大広告の「勇ましさ」を読んで比べるのにどんな意味があるだろうか。大切なのは、誇大広告、虚偽の「効能」を見破ることである。
 そのためには各党の実際に行動してきたこと、立居振舞いを検証すること、ここがキモだろう。
 例えば消費税。自公はおろか野党の一部までが「消費税を削れば福祉の財源が危うくなる」というようなことを言う。とまれ、他の税収で福祉を充実させることに何の支障もない。他の税収でいえば大企業の溜めこみ(内部留保)等への正当な課税と軍事費の抑制で財源は賄える。一貫してそう主張してきたのが日本共産党だ。
 以前にテレビの討論番組で共産党の小池書記局長が「日本経済のためには大企業は賃上げに応じるべきだ」と発言した時、名だたる右寄りの評論家?が「そんなことをしたら大企業は海外に出てしまう」と反論?した際、小池氏は「大企業には愛国心がないのですか」と皮肉ると評論家が苦笑いするだけということがあった。
 それが今では、「日本経済の成長のためには賃上げが必要」というのは常識になっている。
 なので言いたいが、誇大広告の公約の検討よりも、大切なのは実績の分析・評価だろう。

逆転しない正義

    あんぱんの主人公柳井嵩は中国に出征し宣撫班に配属されたが、「俺たちは歓迎されていない。これは本当に、東洋平和のための正義の戦争なのだろうか」と疑問を抱き、後に「逆転しない正義とは」と考える。
 「歴史認識(事実=真実)の逆転ということでいえば、過去の出来事(事件)について、その「事実」に関しての共通認識がその社会内で存続しうる条件は、事件後70年目あたりを境目に大きく変化するのではないか(東大史料編纂所編:日本史の森をゆく)という指摘もある。
 時あたかも日本の敗戦・ヒロシマ、ナガサキの惨禍から80年。トランプ米大統領がイランの核施設への攻撃を広島・長崎への原爆投下になぞらえて「戦争を終わらせた」と発言をした。
 トランプ的発言は少なくとも世界の知識人の間では否定されてきていたが、今まさに我々の目前で歴史の改ざんが起こりつつある。
 広島市議会は26日、「被爆地・広島として、原爆投下を正当化するような発言、市民の自由を脅かす事態は決して看過、容認することはできない」などとする決議案を全会一致で可決したが、ひとりヒロシマ、ナガサキの問題ではない。
 国民平和行進が大阪を通過する。7月4日12時45分大阪城公園教育塔前から短時間であっても歩きたいと思っている。