また買うてしもた。 この種の本はもうええわ!と思っていたのだが、ラジオで著者が、「この時期に出したんは万博の便乗商法です」とあっけらかんと言うのでその根性に魅かれて手を出してしまった。著者は金水敏阪大名誉教授。
ところが、パッと見には万城目学著のようにも見える「帯」はぎりぎりセーフ??
内容は、上方の古典落語に出てくるような「船場(せんば)言葉」というよりも、漫才ブーム、お笑いブーム以降の関西弁に焦点が当たっているが、それはそれでよい。
言語学的分析というよりも、会話は意味が正確に伝わることと同時に面白い方がよい的な大阪文化論でもある。
私は東京や全国的規模の集まりの中であえて大阪弁を使う大阪人は嫌いであったが、若い頃5年間東京にいたがごく普通に最後まで大阪弁で暮らしていた。
東京にも普通に大阪弁話者がいっぱいいた。
周りからは何故東京弁にひれ伏さないのだ!という疑問があったのだろうが、ひれ伏す方がおかしいと感じていた。
だからこれは言語学を超えた文化論でもある。