2025年11月21日金曜日

世界のリアリズム

    保坂正康氏の本にあったが、2023年1月、アメリカの有名なシンクタンク「戦略国際問題研究所:CSIS」が台湾有事のシミュレーションを公開した。設定は2026年に中国軍が台湾の海軍や空軍を攻撃して台湾を包囲し、数万人の兵隊が上陸するというもの。
 基本的には米軍の支援を受けた台湾軍が中国軍を10日以内に撃退するが、台湾軍は平均で3,500人の犠牲者、米軍は航空機168~372機、艦船7~20隻、空母2隻の損失と死傷者10,000人を出す。
 自衛隊は米軍基地や自衛隊基地が攻撃された場合、平均で航空機122機、艦船26隻の損失を出す。中国軍の死傷者は22,000人に及ぶ。

 この手のシミュレーションはちょっとした数字の入れ替えで大きく答えも変わるだろうから細かな話は置いておいて、保坂氏は、「このように中国もアメリカも「原価計算」すれば戦争を選択しないはずだ」 と書いている。これが、ほんとうのリアリズムだと思う。

 リアリズムでいえば半藤一利氏が「こんな狭い国土で、しかも国境線がやたら長い国土で、真ん中に大山脈が走っていて、平野部は海岸線にしかなく、そこに原子炉が50以上もある。守るにこんな守りづらい国はない。いや、守ることなんてできない。それが現実なんですよ。それこそリアリズムというものなんです」と明解だ。

2025年11月20日木曜日

歴史的健忘症防止

    五木寛之氏の本の中に、「歴史的健忘症を憂う」という小節があってハッとさせられた。 
 執筆は2024年の5月1日のことだと思われるが、「新聞5紙に目を通したけれども昭和27年の血のメーデー事件に触れている記事はなかった」「警察が戦後初めて群衆に向かって水平射撃をした。それだけ大きな出来事にもかかわらず、私の記憶には残っているけれども新聞には1行も出ていない」と指摘し、続けて「これはいわば歴史的健忘症です。それをジャーナリズムが自ら進んで患っているような感じがする。この国はボケてきたのかもしれません」とあった。

 さて、11月19日朝日朝刊トップ記事の見出しは、日中局長協議に係わって「日本側、対抗措置に反論」であり、その下の段には「総領事国外退去吉村氏「検討」を」であった。そしてネット社会では、高市発言はスルーしたまま中国の対応を非難する短文があふれている。もしかしてこの国は・・・

 で、私は五木氏に叱られぬよう歴史の記憶を引っ張り出した。
 俗に歴史の分かれ目といわれる1933(昭和8)年、国際連盟脱退を報じた新聞である。
 「聯盟よさらば! 我が代表堂々退場す」である。

 これを半藤一利さんの残された言葉でいえば、『よく各新聞社の社史には「軍部と内務省の圧力で言論を封じられたので、新聞もそうならざるを得なかった」と書いてありますが、それは嘘ですね。みんな自分たちで煽っていますから』
 『昭和8年に日本は国際連盟から脱退します。その時は斎藤実内閣です。のちに二・二六事件で殺された人です。どちらかと言うと、穏健内閣ですから国際連盟を脱退しないという方針に踏みとどまっていました。脱退派が閣僚に山ほどいて、大論議が起きていたにも関わらずです。その時に、政府の尻を叩いて、早く脱退しろと唱えたのは新聞社です。全国の新聞社130社余りが合同で声明を発し、「日本はもう独自の道を歩いた方がいい」「何も米英のあごに使われる必要はない」と言って、脱退を促しました。国民もこれに喝采しました。このように新聞は煽ったんです』

 歴史的健忘症。的確な指摘だと感心している場合でない。

2025年11月19日水曜日

台湾の声

2025年11月17日 10時30分RecordChinaという内容を報じたniftyニュースによると、台湾の馬英九元総統ら国民党長老が高市首相の台湾関連発言について「愚かだ」などとする文章を発表した。以下、簡単に摘むと・・・

馬元総統は、「高市首相が台湾海峡関連に積極的に介入する態度が、日本での右翼軍国主義の復活を連想させることは避けられない」として、今年は対日抗戦勝利および台湾の光復(中国復帰)80周年だと論じた上で、「当時の中華民族が日本の侵略によって受けた痛みはまだ癒えていない。この敏感な時期に、高市首相が台湾海峡問題への武力介入を暗示する言論を発表したことは、大陸内部の感情をさらに刺激するものであり、極めて愚かだった。また、台湾海峡の平和と安定を望む台湾人の利益に打撃を与えるものだった」と論じた。

馬元総統はさらに、「対日抗戦勝利および台湾光復80周年の時期においては特に、日本の指導者はなおさら慎重に言動を行うべきだ」と改めて論じ、高市首相の台湾関連発言が「節目の年」に行われたことを問題視し、「私は台湾と日本が友好関係を維持することを支持するが、日本政府が『躁進』的(軽率に前へ進むの意)な言動を行い、台湾を危険に陥れることは歓迎しない。それは絶対に台湾民衆が望むことではない」と主張した。

また国民党の洪秀柱元主席は「台湾海峡のことに、日本人と何の関係があるのだ」を見出しとするフェイスブックへの投稿で、「このような発言は挑発であるだけでなく、台湾を危険の縁に追いやり、日本軍国主義の余毒が未だ除かれていない本質を完全に露呈するものだ。まるで核汚染水を排出するのと同じ心態であり、完全に隣国を犠牲にするものだ」と高市首相を厳しく批判した。

洪元主席はさらに「我々ははっきり言わねばならない。台湾はもはや日本の植民地ではない」「あなたたちはかつて、台湾人に対して50年にわたり植民、圧迫、虐殺を行った。台湾籍慰安婦の歴史的痛みについては、いまだに真の謝罪と賠償を得ていない。今なお台湾海峡問題に口を出すとは何事か。これは『関心』ではなく、赤裸々な歴史的傲慢であり政治干渉だ」と論じた。

洪元主席はさらに、「台湾は駒ではない。ましてや日本が再び手を染める舞台ではない」「歴史の誤りについて日本は未だ明確に説明していない。台湾海峡問題で裁判官のふりをする資格はない」と表明した。

・・・国民党の意見が台湾の意見でもないだろうが、台湾を事実上二分している半数の声ではある。
日本の右翼の皆さんはもっと謙虚に現実を見るべきではないだろうか。


2025年11月18日火曜日

池田清彦教授のX

 ネットの『日刊スポーツ』に下記のような至極まっとうな記事があった。そのとおりだと思う。『日刊スポーツ』いいね!

フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」のコメンテーターとしても知られる生物学者で早稲田大学名誉教授の池田清彦氏が、17日、X(旧ツイッター)を更新。高市早苗首相の台湾有事をめぐる発言について言及した。
高市早苗首相は7日の衆院予算委員会で、台湾有事が集団的自衛権行使の対象となる「存立危機事態になり得る」と答弁。これに対し、薛剣氏がXで「その汚い首は一瞬の躊躇(ちゅうちょ)もなく斬ってやるしかない」などと投稿(現在は削除)したとして、木原稔官房長官が、中国に抗議したことを明らかにしている。一方、中国も外務省などを通じ高市首相の発言について反発するなど、波紋が広がっている。

池田氏は「勇ましいことを言ってネトウヨに拍手喝采されて、いっときのエクスタシーに酔っても、何も得することはないのにね。高市には東アジアの地政学的なバランスが全くわかっていないようだ」と指摘。「中台関係は両者に任せておけばいいのに、中国が怒っているばかりでなく、台湾も迷惑だと言っているよ。何で、関係ない日本が口を出すの」と高市首相の発言を批判した。
続けて「中国をこれ以上刺激して、交易がストップすると、日本はやばいことになるよ」と懸念。「中国から日本への輸入は世界一、日本から中国への輸出は世界二位。中国を見捨てて、他の国と交易すればいいと簡単に言うネトウヨもいるが、他の国との交易を開拓する前に日本の経済はクラッシュするよ。頭きて戦争を始めると、アメリカは助けてくれないので、100%日本が負けます」と私見を述べ、「その後どうなるかはわかるよね」とつづった。

夏の思い出

    あえて取らずにおいてあった夏の思い出。空蝉。
 しっかり子孫を残せたのだろうか。

 2枚目は17日(月)の赤とんぼ(アキアカネ♀?)。
    寒冷前線通過前の日向ぼっこ。
 

2025年11月17日月曜日

定数削減論には裏がある

    自民と維新が国会議員定数の1割削減を目指しているが、長い自民中心の政治の腐敗に飽き飽きしている国民から感情的な支持もあるようだ。
 あんな不真面目な議員など減ればいい!と。
 しかし結論から言えば、それは不真面目な議員を追及する議員を落とし、比率でいえば不真面目な議員を増やすことになる。
 なぜなら定数削減の場合、手を付けやすいのは比例区であるからで、ズバリ焦点は比例区の削減だ。
 なぜ手を付けやすいかといえば、マスコミなどがまじめに社会を語るよりも、選挙をある種のゲームのように語ることに重心をかけるので、誰が勝つか、どの党が勝つかの予想が当たったかどうかが話題になる傾向がある。
 その延長線上に、運動競技やお笑いのコンクールのイメージと重ねて、トーナメントを勝ち抜いてきたものが真の勝者。敗者復活で勝ったものはある種のマガイモノのような没論理的な例えや感情が一定存在している。つまり、小選挙区の当選者が真の議員で、小選挙区では一位でなかったが、比例区で当選した議員を二流のように語る大きな間違いがあるからだ。
 さて、議会や議員とは何だろう。どうあるべきなのだろう。
 選挙区制について、私は一定の配慮がされるのを絶対に否定するものではない。
 しかし、図にあげた例のように、ある府県の約3割の支持しかない政党が、議席数では10割の議席を占めて「〇〇県の声はこういうことです」と反映されるのは良いことだろうか。
 それよりも、国会といっても委員会議論が中心になることは当然だろうから、国民の2割の支持を得た政党が2割の議席を得、3割の支持を得た政党が3割の議席を得る方がよほど正当性があると思うがどうだろうか。
 もう一つ、例え話だが、選挙区ごとの定数問題で全国で見ると「ひとり一票」ではなく、少なからず「地方」の方が「有利」であることがあるということについて、「弱者である田舎の声を反映させるために合理的である」つまり、「それによって都会の多数意見だけでなく田舎の少数意見も反映される」という主張もけっこう大きな声で語られるが、それでは聞くが、その種の選挙制度でもってバランスを考えなければならないものは、「都会対田舎」だけなのだろうか。
 選挙制度でそれに対処するなら、男性と女性の、一次産業従事者と三次産業従事者の、などなどいろんな「選挙区」をつくる必要がある。だから、「選挙区こそが真の選挙制度だ」みたいな話は絶対にやめるべきだろう。
 今日はここまで。

2025年11月16日日曜日

しくじり大臣

 11月13日の参議院予算委員会の動画がある。
 成長戦略と賃上げ環境整備担当大臣城内実氏。
 寅さん風に言えば「労働者諸君。賃上げなんて期待せず働き続けたまえ!」かな。
 少なくない動画には「こりゃダメだ!」との吹き出しがあった。
 この現実を笑うべきか悲しむべきか。
 時間がなければ、まあ、城内大臣の部分でもご覧あれ。
 

2025年11月15日土曜日

遊行期

    五木寛之著『遊行期(ゆぎょうき)――オレたちはどうボケるか』という本を読んだ。ハウツー本ではないが、中にはハウツーみたいなところもあった。
 そんな中の一つが「意識的に変化する」で、著者は、「よく規則正しい生活がよいと言われるが、同じ生活を百年一日のごとく続けていると・・ボケる・・」と書いている。
 ただこれは爺(男)の言い草であって、現実に日々のルーティンを支えている女性には「何を―!」となるだろうが、そのことは横に置いて著者の主旨を肯定して・・

 確かに、私は国語の劣等生であったが、例のテレビのプレバトを見て、それならいっぺん挑戦してやろうかと短歌、俳句、川柳を無手勝流で始めたら、確かに世間を見る目が少し変わってきた。大げさながら歳をとってから変化し、変化しつつあるつもり‥
 近頃は、「怒りや悲しみはサルでも表すが、笑いは人間の専売ではないか」と川柳に挑戦しているが、これがなかなかポエムにならない。人間力のせいかとうなだれている。

 編集に嚙んでいる会報の川柳欄に「歳なので 断るときの 常套句」という投句があったが、五木流に言えばこれが一番悪い。生きることを断ってはならない。
 著者は、「服装にしても、思い切って変化せよ」と書いている。
 そうは言っても、そんな服を着て出かけるところもない私だが、よしそれなら!とまた一つ帽子を買った。似合ってないかもしれないが、見慣れていない自分を見て、これもアリか!と思っている。変化!!

2025年11月14日金曜日

自身の減価償却

以前に自動車ディーラーと買い替えの話をした際、強くリースを勧められたのがそのときは不思議だったが、それは後で考えると「貴方あと何年乗る気ですか?」という提案であった気がする。
 客観的には、そういう年齢であることは間違いない。
 先日から家の複数の設備品の不調が目立ってきたのでちょっとした支出を行ったが、これは会社なら減価償却していくものだろう。だとしたら、よく似た考えで、購入にあたってこの利便を私は何年享受するかと考える自分がいた。
 例えば、あと30年享受できるなら安い買い物だがそれはあり得ない。あと3年ならもったいないという感じ・・
 今までが暢気すぎたのかもしれないが、近頃はそんなことも頭をよぎる。
 といって、設備も使えているうちが花であるから、そんな計算はできるだけしないようにして「長期間使って元を取ってやるぞ」と呟くことにしている。でもほんとはね・・

閑話休題・・8日の土曜日には孫の凜ちゃんの活躍があった。

2025年11月13日木曜日

維新の怖い体質

    日本維新の会の藤田文武共同代表が、自身の公設秘書が代表を務める会社に、印刷デザインなど約2100万円発注し、このうち約1965万円が政党交付金などの公金のため、「身内への税金還流ではないか」としんぶん赤旗日曜版がスクープしたことについて、藤田共同代表が記者会見を行ったことを11月6日付YAHOOニュースが報じたが・・

そこには・・「これに関し藤田共同代表は4日の定例会見で、弁護士に確認したら“法的にはどこから切り取っても適正”とする一方、誤解を招くという指摘や批判は真摯に受け止め“今後は発注しない”としたが、この記者会見での態度があまりにもふてぶてしく、多くの国民の反感を買ってしまった」(テレビ局情報番組スタッフ)とあった。
そして、会見での藤田共同代表は、「それは自由じゃないですか?」「何がおかしいんですか?」「それはあなたの感想であって、一般的な商習慣というのを全く知らないだけだと思います」とイラだちを隠しきれない様子だったとし・・
さらに、記者会見をニュースとして扱った報道番組について、「昨夜のいくつかのテレビ局の編集は偏向報道そのもの。悪意か無知かわかりませんが、一般的な商慣習も基礎知識も無視した恣意的な内容。一次情報としての記者会見動画と見比べてもらえる時代。編集のおかしさがわかると思います」と、自身のXに会見動画へのリンク貼り付け苦言を呈したとし・・
「この行為にも《自分たちに不都合な報道を「偏向」と断ずることが維新の怖さ》《問題ないなら発注し続ければいい》などの声が上がりましたね。『しんぶん赤旗』記者の名刺をネット上に晒し“削除はしない”と表明するなど、藤田さんの強気な姿勢は、個人だけでなく維新の会全体のイメージを低下させてしまっている印象です」(同前)とあった。

 こういうように、特定のメディア(赤旗)には「取材に応じない」と言ったり、会見の場で記者を罵倒したりするのは、昔大阪市長時代の橋下徹氏が行っていた一手段で、該当の記者以外の記者やメディアをも委縮させる非常に権力的な態度である。
 遂には自民と組んだ維新の、こういう権力的非民主主義的態度は軽視し見逃してはならないだろう。

2025年11月12日水曜日

奈良の鹿

    立憲の西村氏が予算委員会で高市首相に対して「外国人が奈良の鹿を虐待している」かのような発言をしたことについて、「予算委員会で何をだらだら追及しているのだ」的な 批判をネットで維新の吉村代表が行った。
 翌日のABCテレビの「おはよう朝日です」でもそういう批判があったが、私はそういう批判にちょっと違和感があった。
 西村氏の演説の上手い下手は別にして、中学校ぐらいの国語のテストで「作者は何を言わんとしているか」ということになると、本質は「あやふやなニュースソースやごく例外的な一部の事象を、まるで日常であるかのように語るのは外国人排外主義に通じるのではないか」というところにあるのだと私は思う。
 高市氏は自民党総裁選挙で旧安倍派の右翼的議員の票を得るために、外国人排外主義の主張に便乗、おもねたのだろう。それは国の指導者としてやってはいけない態度であった。
 私は半世紀以上奈良公園にバードウォッチングに行ったり、今もその地の寺院の、ある「会員」であるから、鹿と人間の触れ合いをいろいろと相当見てきている。
 仁王立ち?になった鹿とボクシングのように喧嘩している日本人も見た。
 カバンのビニール袋を盗られている外国人もいた。そんな時は外国人に注意し、鹿には口から出すよう場合によってはほっぺたをはたいたこともある。
 今、インバウンドの奈良公園では日本人と思われる観光客は私の感覚だと10,000分の1ぐらいだと思われる。それでも、そんな悪質な外国人を見たことはない。私が見ていないことがゼロの証拠にはならないが、まるでそんなことが頻繁に起こっているかのような発言は盛りすぎだし、盛りすぎというのは8割方虚偽である。

2025年11月11日火曜日

キャッシュレス

    しんぶん赤旗日曜版に載っていた白石あづささんの『中央アジア紀行』という本のことだから曾孫引きになるが、「カザフスタンの首都アスタナには高層ビルが立ち並び、紙幣は都市部ではほとんど使っていない。高齢者もスマホの電子決済」というのにはちょっと驚いた。
 というのも私は現金またはプリペードカード派で、スーパーなどでスマホ決済をされている高齢者をレジの後ろから感心して見ている外野席だから・・・
 そんな私でも先日は電器店でクレジットカードを使ったが、サインでなく暗証番号を打てと言われて少し困った。なぜならこれまでは一貫してサインで来たからだし、番号の記憶に自信がなかったから。まあ、とりあえずは通過した・・・
 なので後日、暗証番号のテストのため、別のカードを別の店で試してみたのだが、それは、もう50年程は使ってきたカードであるがこれまでは全てサインできたから、番号は全く記憶にないのでこわごわ使用したところ、番号どころかサインも不要で支払いは完了した。先日の電器店は???それとも今度の店が???
 結局、今回はよかつたが今後はどうなることやら! アスタナの爺さんに笑われそうなニッポン人、我!
 妻には「靴下一足クレジットカードで買ってみたら」と勧められているが、それで「このままでは使えません」と言われたら恥ずかしい。

2025年11月10日月曜日

立花氏逮捕

    兵庫県警は
11月9日「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏を名誉毀損の疑いで逮捕した。 
 立花氏が、兵庫県知事らの疑惑を県議会で調査していた元県議の竹内英明さんを中傷し、SNSでいわゆる「犬笛」※を吹き、それになびいた不特定多数の投稿で竹内氏が精神的に追い詰められて自殺したと考えられる事件であるが、余罪は多いと言われている。
 立花氏は出直し知事選で、斎藤氏の再選を支援する「2馬力選挙」のために立候補。その後も選挙戦中は警察の直接的介入が困難なことを悪用して、大阪の泉大津市長選など各地の選挙を渡り歩いていた。
 「余りにえげつない」という声がついに県警を動かしたのだと考えられるが、この「N国党」と参議院で自民党は統一会派を組んでいる。そういう意味で自民党もえげつなくないか。
 (写真はネットにあった東京新聞のもの)

 ※ ネットで、特定の人の住所、家族、電話番号、メールアドレスなどのプライバシー等をさらす行為を「犬笛を吹く」と言うそうで、騙されてか面白がってか、それになびく者がいて、民主主義をゆがめている。(11月7日の記事も参照)
 先日は、赤旗日曜版の記者の名刺が維新の藤田共同代表によってネット上にさらされ、迷惑な電話などが寄せられているらしい。
 「犬笛を吹く」ということでは、N国党党首も維新の共同代表も同類らしい。

 犬笛を吹いて警笛吹かれたり

2025年11月9日日曜日

ヤイトカツオ

    世の中知らないことが多いから面白い! と己が無知をごまかしている。
 いつもと違うスーパーの鮮魚売り場で『ヤイトカツオ』というお刺身を見つけた。
 見た目はカツオといえばカツオのようだが違うといえば違う。
 だいたいケンケンカツオというのは知っていたが、ヤイトカツオは私は聞き始めであった。 
 知っている人には「今さら何を?」という話なのだろうが・・・
 ちなみにケンケンカツオというのは一種の一本釣り漁法で新鮮なのが売りのカツオである。
 ということは、ヤイト漁法とでもいう漁法があるのだろうか。
 ということで、店員さんを捕まえて「ヤイトカツオとは何で、なんでそういう名前なのか」と尋ねたら、すぐにバックヤードに聞きに行った。つまり店員さんは知らなかった。
 で、出てきて言うのには、「肌に灸(やいと)の痕のような模様があるのでそういうようです」とのことだった。
 スーパーの店員さんにそれ以上の質問は酷なので、あとは自己責任・・・私は非常に美味しそうだと判断して購入した。
 結論的には、ヤイトカツオがカツオの一種なのかどうかはわからなかったが、味は私の判断どおり申し分なかった。妻も同意見だった。
 ヤイトカツオ。見つけたらご賞味あれ!

2025年11月8日土曜日

振込詐欺対策

    久しぶりに、ホンのちょっとした金額を振り込むために銀行に行った。
 
 この年寄りは危なっかしいと思ったのか、銀行員がつきっきりでATMの操作を教えてくれた。
 機械操作は、指紋認証もクリアして自分的にはスムースに進行したが、ところが、作業がほゞ終了した時点で機械がストップして「すみません窓口へ・・」ということになった。
 想像だが、ほとんど来たことのない高齢者が振り込みに来たのでこれは振込詐欺ではないか。
 あるいは、モニターで見ていて作業がスムースでないので、やはりAIあたりが振込詐欺ではないかと判断したのではないか。
 そこで振込の根拠の契約書などの印刷物を見せて、しばらくして上司の決裁も受けて?、ストップが解除されて、もう一度同じように機械操作をして振り込みは完了したが、ちょっとの間待機させられた。
 銀行のセキュリティーというか事故防止対応の立派さを誉めるべきか、如何にも振込詐欺に騙されていそうな年寄りと判断されたことを悲しむべきか???

2025年11月7日金曜日

犬笛

    新語流行語大賞のノミネートが発表されたが、悪い方の意味で「犬笛」があってもよかった。
 この時代に悪い意味で特筆しておいてよい事柄だった。
 兵庫の知事選で知事を批判する議員に対して、「首謀者は〇〇だ」とネット上で犬笛を吹くと、狂信的な人間が家まで押しかけて嫌がらせ、否脅迫までを行い、電話やメールで同様のことを繰り返した。その結果議員は自殺した。
 岸和田の維新から出た市長を批判した元議員は私の後輩でフェイスブック友だちだったが、「元議員の住所を教えろ」という趣旨のメッセージが私のところまできた。
 ネットを土俵にしている右翼のことをネトウヨというらしいが、こういう風に攻撃相手の住所等をネット上にさらすのを「犬笛を吹く」という。

 先日、維新の共同代表藤田氏が公設第一秘書の企業に公金約2千万円を支出していて、公設秘書はその会社から報酬を受け取っていたことをしんぶん赤旗がスクープしたが、藤田氏は言論で答えるのでなく赤旗の新聞記者の名刺をネット上にさらした。
 これが犬笛でないとどうして言えようか。
 嫌な流行語?だが、軽視できない現代語であることは間違いない。

2025年11月6日木曜日

これぞホンネだ

    11月1日に『属国ニッポン』を書いたが、少し私の感覚が過敏でなかったかと心配していた。 
 そんな折、東京新聞の『本音のコラム』にカリフォニア大学大矢英代助教授の『下駄の雪、ニッポン』が出たので大いに納得した。氏のコラムは以下のとおりである。

 🔳 満面の笑みで親指を突き上げたり、子どものように跳びはねたり・・・トランプ大統領の隣ではしゃぐ高市首相の映像を見て、目を覆いたくなった。横須賀基地での演説の一幕である。米国では連邦政府が閉鎖中で、公務員の給与は滞り、貧困世帯への食料支援も揺らいでいる。怒りが渦巻く最中に、そんな写真が世界に拡散された。米国で暮らす日本人の一人として、恥ずかしかった。
 腹立たしさも覚えた。首相が肩を抱き寄せられた瞬間である。「アメリカ人はフレンドリーだ」という話ではない。米国のビジネスシーンで握手以外のボディータッチは基本的にNG.一国の代表同士ならなおさらだ。あの抱き寄せは、トランプ大統領が外国の首脳に優位性を見せつける際の常套手段にほかならない。
 もし、横にいるのが中高年男性だったら、あんな風に抱き寄せただろうか。そう思うとますます癪に障るのは、仕事関係の場で望まないボディータッチをされ、突き放したいのに作り笑いでやり過ごした若い頃の自分を思い出すからかもしれない。古傷がうずく。
 極め付きは、核実験再開の指示表明ときた。被爆国への訪問直後に口走る無神経さにも、ノーベル平和賞を要求する厚かましさにもあきれ返る。
 要するに、なめられているのだ。「どんなに踏んでも日本は俺について来る」と。🔳

 わかる。わかる。わかる。
 それでも高市内閣の支持率は高いとか。わからん。

2025年11月5日水曜日

ついに来た!クマ出没

    ついに来たか‼
 わが自治体からLINEが入った。
 私の家からそう遠くないいわゆるニュータウンにおいて、クマらしきもの1頭の目撃情報があったということで、「付近にお住まいの方や通行される方は注意してください」「クマを発見した際は、大声を出さず、ゆっくり後退しながら避難してください」「生ごみなど餌になるような物は、屋外に置かないようにしましょう」「クマを目撃した際は、決して近づかないで、行政機関や警察に連絡してください」とのこと。
 「クマらしきもの」とは???だが、すぐ近くには現在ミサイル弾薬庫へと大拡充計画で有名な『祝園弾薬庫』があり、土塁のような森?から夜な夜な出没するイノシシは以前から問題になっていたから、可能性がないとは言えないが・・・???
 「まさかこんな街中に・・」というのは一種の「正常性バイアス」かもしれない。
 正常性バイアスとは、自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりするという認知の特性のことで、自然災害や火事、事故、事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい、都合の悪い情報を無視したり、「前例がない」「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、逃げ遅れの原因となる。
 そういえば、奈良市や木津川市でも目的情報が報じられているから、気をつけるのに越したことはない。
 今月は箕面方面にハイキングが計画されているから、熊鈴代わりにカズーでも吹きながら歩いたらよいが、そうすると息が上がって歩けなくなるかも。

2025年11月4日火曜日

鷽の根付

    9月28日に、私が30年以上キーに付けていたウサギの爪を息子に譲ったことを書いた。代わりに二月堂の糊こぼしの椿の根付(チャーム)にしたが、万が一落としたときに音がしないのが少し不満だった。
 そこで先日、大阪天満宮に寄ったときに『鷽(ウソ)替えのお守り』(根付)を戴いてきたのを付けることにした。(鈴でもある)

 奈良の菅原天満宮の鷽替え神事のことは過去に書いたことがあるが、大阪天満宮でも鷽替え神事は1月24日25日にあるらしい。
 奈良の菅原天満宮の鷽替え神事(のクジ)では私はいまだに当たったことはないが、古い友人が道明寺天満宮の鷽替え神事で特別に大きな鷽を引き当てたこともある。
 それにしても可愛い鷽である。
 世の中のネット社会では嘘情報が氾濫している。鷽さんよ、悪質な嘘を食べつくしてくれないか。

2025年11月3日月曜日

なんでやねん

    ABCテレビ夕方の「newsおかえり」の火曜日に「なんでやねん⁉」というコーナーがあり、近畿一円のどこかの町に残る不思議な痕跡の理由を探っている。・・妻の好きな番組だ。 
 最近のそれは「阪神高速なのに高架でなく地上を走っているのはなんでやねん」だったが、それは私が長年勤務していた場所近くでもあったので、即決で妻に答えを言った。
 番組の方は、面白おかしく調査・検討して少しピント外れな答えで可笑しかった。
 答は、阪神高速13号東大阪線の法円坂付近で、理由は高架化のための橋脚の工事で地下の難波宮(なにわのみや)の遺跡を破壊しないよう、この部分だけ地上を走っている」のである。
 これは、最近も書いたが、古代史学者直木孝次郎先生をはじめとする遺跡保存運動の成果である。

 同じようなことは奈良の平城宮跡でもあった。平城宮跡は遺跡とともに貴重な木簡出土で有名だが、それらの木簡は地下水に守られて今も残っている。地下水が低下するとこれらの木簡等は朽ち果ててしまう。
 歴史学者や政党でいえば共産党が支援する保存運動の結果、現在24号線はギューッと東にカーブして今がある。
 余談だが、そのカーブの周辺に貴重な長屋王の邸宅遺跡があったのだが、ここは保存できなかった。そして、その地に建設された「そごう」もその後の「イトーヨーカドー」も廃業なり撤退して、大和スズメは「そら見ろ、長屋王の祟りじゃ」と語り続けている。これは余談。
 ところが現在、奈良県知事らは奈良県出身首相誕生に悪乗りして、この付近に京奈和自動車道建設を強行しようとしているようだ。
 平城宮跡は迂回するべきだと思うし、場合によっては法円坂方式も一案だ。

 単純な言葉のイメージで、保守は歴史や伝統を大事にして、片や革新はそれらを重視しないかのような大誤解があるが、実際は、保守を名乗る政党らは多額の道路建設関係予算の利権に群がり、反対にいわゆる天皇陵や寺社を含む歴史遺産の保護・保存に強力に取り組んでいるのが革新とりわけ共産党である。
 それを共産党も保守的でないか等と笑い話にするのでなく、素直に評価するのがよい。

2025年11月2日日曜日

ブルージェイズ

    ワールドシリーズを観ての感想の第一は、トロント・ブルージェイズのキャップ(帽子)などのロゴが可愛いということだった。 
 「あれは五大湖にいる?イルカだろうか?」と妻に聞くと「スマホを繰ったら青カケス(ブルージェイズ)だ」と教えてくれた。(五大湖に川イルカはいない)
 北米ではおなじみの鳥の頭にカナダのサトウカエデだという。
 現在の他の球団のキャップのロゴが文字のデザインであるのに対して、一人(一球団)イラストのロゴを貫いている姿勢は好きだ。
 日本だって、かつては近鉄バッファローズが岡本太郎デザインの猛牛の頭のロゴで、小さい頃の私は南海ファンだったが近鉄のキャップが羨ましかった。
 どうしてオリックスはあのロゴを引き継がなかったのだろう。著作権(料)の問題なのだろうか。
 ワールドシリーズは日本人3選手の活躍もありどうしてもドジャースを応援することになるが、第3戦延長18回6時間39分は堪能した。
 日本の野球もよいがアメリカの野球にはまた別のよさがある。俄かメジャーリーグ贔屓である。

2025年11月1日土曜日

属国ニッポン

    外交辞令もお世辞も否定するほど野暮ではないが、高市首相の、来日したトランプ氏との米原子力空母上でのはしゃぎ振りには、一日本国民として悲しくなった。もちろん個人の感想だが・・ 
 You Tube には動画もあるが、恥ずかしいので転載はしないでおく。
 ポツダム宣言を受諾して降伏文書に調印した先輩達にはもっと矜持があったように思うがどうだろう。
 巷では、あのトランプをおだてて帰したのはエライという意見のあるのも知っているが、私には恥ずかしい属国の接客婦の振舞いに思われた。あれは外交ではなく接待だ。
 これまではこの国の歴代指導者が必死になって独立国の体裁を保とうと努力してきた??のを、いとも簡単に「属国の素顔」をさらけ出してくれた。それを「正直でよろしい」と言うのも辛すぎる。
 前回トランプ氏が国技館の大相撲に来たときも、有名な右翼の論客と言われる人々が今回同様はしゃいでいたことを思い出した。日本の右翼と言われる人々のこの種のメンタリティー(心的傾向)は私の理解の外である。
 首相は、お追従半分にしても「ノーベル平和賞に推薦する」と述べてトランプ氏をヨイショしたが、そのトランプ氏は訪中のタイミングで33年間実施してこなかった「核実験の再開」を発表した。

2025年10月31日金曜日

マップメーター

    地図を見て距離を調べたいと思ったとき、
 確か「マップメーター」のような文具があったはずだと検索したら、中国製らしきものが数百円で売られていた。わずか数百円。当然船便だろう。
 ところがこれが相当余裕のあった配達予定日になっても配達されない。手漕ぎボートででも輸送されているのかしらん。

 結局、通販会社に「届いていない」「もういらん」「返金してくれ」とメールすると、通販会社から「返金します」と返事があった。正確には未だカードから落ちていないのだが、一旦落ちて返金になるはずだ。
 少し腹が立ったが、数百円のことであまり気にもならなかった。

 すると、それから相当経ってから現物が配達されてきた。
 二重に購入もしていないから問題はないので「払ってほしい」と言ってきたら「払ってあげる」気でいるが、数百円のことでどう言ってくるだろうか。

 そもそも調べたかったのは、高齢者が天満天神繁昌亭で観劇をした後、パーティー会場まで歩くのに支障がないかどうかである。
 メーターで測ると約1200ⅿ強。非常に悩むところである。というか、私なら「無理だ」と判断したい距離。それはさておき・・

 さて、世はIT時代である。そう思ってそのことを検索してみると、「Google マップで右クリックして距離測定にすると答えが出る」という。試してみると即座に答えが出た。即完了!
 嗚呼!この1か月強の私のネット通販とのやり取りは何だったのだろう。
 ITを思いつく前に昔々の文房具の思い出に乗っかった後期幸齢者を笑って参考にされたい。えっ!そんなことは常識ですか。

2025年10月30日木曜日

オンブバッタ

    毎年なら紫蘇(しそ)の最盛期にはオンブバッタがワンサカいるものだが、今年はほんとうに少なかった。
 もう紫蘇は全て抜いてしまった今頃、ちょいと現れたので撮影した。
 これが異常気象(酷暑)のせいだったのかどうかは知らない。
 昆虫の一般的標準どおり下の大きなバッタが♀である。
 実はオンブしているのではなく、交尾の後も♂が勝手に乗っているらしい。その理由は♀を他の♂に取られないようにということらしいから、ストーカーというか、究極のヒモかもしれない。いやいや律儀な一夫一妻の仲良し夫婦だろうか。
 冒頭に書いたとおり毎年大量に湧いてきて紫蘇の葉を食い散らす。一言で言って害虫そのものだが、なんとなく可愛いのであまり駆除していない。あなたならどうする。

2025年10月29日水曜日

妹尾河童氏の自伝

    『少年H』は著名なグラフィックデザイナーであり舞台美術家である妹尾河童氏の自伝である。
 父親は神戸で洋服のテーラーであったから顧客には外国人もいた。
 紀元二千六百年(昭和15年)の頃、小学生のHはスケッチが好きで家から近い須磨沖の軍艦をスケッチしたこともあったが、父親は「写真や本を見て描いてもええけど、実際のものを見てスケッチするのはやめときよ」と真顔で念を押した。
 当時は、こんなことまでが軍事機密とされていた。
 また、知り合いの消防署長に火の見櫓の望楼に登らせてもらったが、これも父親から「登ったことを絶対に友だちにもいうたらあかんよ。許可されている人以外は防諜法違反になるからな」と本気で怒られた。
 片やメディアは、Hの父母が通っていた教会の牧師が逮捕されたことも、当時父は消防手であって出動した兵庫駅南の空襲で死者が出ていた事実も、それらは一切報道されなかった。これも防諜法(スパイ防止法)の一面だった。
 そんな中、ある朝、私服刑事が父を連れて行った。帰国した顧客から以前に絵葉書が送られていたからだった。それは以前にHが友だちに絵葉書を見せたことがあったからだった。
 この小説(自伝)は映画にもなったが、映画では父親は拷問を受けて帰って来ていた。
 「僕のあの絵葉書のことで、お父ちゃんが引っ張られた」と悲しみながら、翌日学校に行ったHは飛び上がるほど驚いた。Hの机に白墨で、スパイと大きく書いてあったのだ。
 スパイ防止法が声高に語られる今日、この本は自宅の書架に置いておき、適宜読み返すのがよいと思う。講談社の文庫にもなっている。

2025年10月28日火曜日

お前はスパイだ

    高市内閣が発足してから俄かにスパイ防止法を制定せよという声がけたたましくなってきた。
 「よう知らんけど、一般市民には関係ないだろう」という気分も大いにあるが、ほんとうにそうだろうか。
 善良な日本国民を霊感なるもので洗脳して巻き上げた大金を韓国に送金していた旧統一協会関連団体の広告塔(広報誌)に首相自身がなっていながら何がスパイ防止だと思うが、それほどに、ことは政治的なものである。

 さて、2018年10月に警視庁公安部は大川原化工機㈱と社長自宅などを強制捜査し、カッコ付きの任意の取り調べが、社長39回、常務35回、相談役18回、会社関係者47名に291回行なわれた。
 2020年3月、社長、常務、相談役が外国為替及び外国貿易法違反で逮捕され、接見禁止で拘留された。
 その後、弁護士の保釈請求も棄却され、再逮捕、追起訴され、A氏は拘留期間中に十分な治療が受けられない中、胃がんでなくなった。正確には約11か月ぶりに釈放された2日後に死亡。なお、保釈条件に接触禁止があったので、他の2人は最期に立ち会うこともできなかった。
 2021年7月30日、検察官は公訴の取消しを申し立て、裁判は公訴棄却で終結した。???である。
 以上が大川原化工機事件であり、スパイ罪でっち上げ事件である。
 現状でもこれだから、一般市民がスパイ罪だというように逮捕され、「証拠はどこか」というと、「機密事項だから言えない」となるのがスパイ防止法である。
 そしてその影響は第一にメディアに出てくるだろう。そういう性格のものだろう。

 (明日の、妹尾河童著『少年H』につづく)

2025年10月27日月曜日

菜園自慢

    今年は夏の終わりにトマトを抜いてしまったところ、秋にはトマトの値段が高騰しているので、妻に「もっと置いておいてほしかった」と叱られている。プチトマトは例年、木枯しが吹くころまで採れるのに惜しいことをした。
 その一方、夏のキュウリが終わったころ、「秋でも採れるキュウリ」という苗を1本植えたが、それが写真のように大きくなった。あと暫くはキュウリの糠漬けは食べられそうである。
 去年のこぼれ種から伸びてきたツルムラサキは収穫最盛期だから、これもオシタシなどにしている。
 片方では冬野菜のミズナがグングン成長してきたから、必要なだけの葉を摘んでサラダや鍋料理に重宝している。
 菊菜(春菊)やルッコラはそのうちに「つまみ菜」になる。ウスイエンドウは芽を出したところだ。
 猫の額みたいな土地での「放ったらかし農法」だが、農は楽しい。

2025年10月26日日曜日

直木孝次郎氏のこと

    10月19日に直木孝次郎氏の遺稿が本になったことを書いたが、せっかくの機会だからもう少しだけ直木孝次郎氏のことに触れておくこととしたい。 
 私は1960年代前半に高校生であったが、社会の先生が山根徳太郎先生の難波宮(なにわのみや)発掘(遺跡発見)を、その日の科目テーマとは関係なしに熱く語られていたことを覚えている。
 直木先生はその難波宮の発掘とその地の遺跡保存運動を山根先生とともに積極的に進められた。
 時あたかも『高度経済成長政策』の時代であったから、大阪市中心部の超一等地の開発をストップさせ遺跡保存が成ったことは奇跡に近い。諸条件は異なるが、京都の平安宮は遺跡保存されていない。
 難波宮大極殿北西のNHKの南(第二合同調査東隣)も広場として残され、当時あったとされる大きな倉庫が一棟復元され、他の倉庫の柱の後もタイルで残されている。

 直木氏は、その後も各地で起こった遺跡保存運動に関わられ、2000年には文化財保存全国協議会の第1回和島誠一賞を受賞された。
 古代史研究の功績も多くこんなブログでは到底紹介できないが、例えば、671年(天智10年)唐の郭務悰が2000人で訪れたとき、近江朝廷から絁(あしぎぬ)1673匹・布2852端・綿666斤を賜ったと日本書紀が端数まで記すのは、郭務悰が白村江での日本の捕虜を返還しに来朝したことを示すという論など、そのするどい洞察力には感心する。なおこのことなどその他、古代史学者小笠原好彦先生の書かれた追悼文を参考にしてこの記事を書いた。

2025年10月25日土曜日

労働時間の規制緩和とは

    高市首相は就任早々の
21日、初仕事として厚労大臣に、労働時間規制の緩和検討を指示した。
 この指示は、2019年施行の「働き方改革関連法案」で労働基準法に定められた、残業時間の罰則的上限規制などを緩和しようとするもので、まるでブラック企業経営者の発想だ。
 そしてこれまで労働行政が積み上げてきた、長時間労働の是正によって、過労死・過労自死等の健康被害を撲滅し、多くの労働者が苦しんでいる仕事と育児・介護の両立支援促進という理念をも真っ向から否定する悪政だ。

 現在、労働者側代表と合意(36協定)によって設定される残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間。ただし、臨時的な特別の事情がある場合は年720時間(ただし、休日労働を含めば960時間)迄は延長可能。単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)を超えられず、限度時間を超え時間外労働を延長できるのは年6ヶ月が限度とされ、この規制の違反には刑事罰も予定されている。
しかも、規制の上限内容は医師等によって検討されてきたいわゆる過労死ラインを超えるもので、規制が浸透せず遵守していない使用者も世の中にはあふれている現状では、これまでの政権与党自らが「働き方改革」として成立させた労基法の罰則的上限規制を一層社会に浸透させることこそ重要なのにである。
重ねて言うが、長時間労働は、脳心臓疾患による過労死や、精神疾患の有力なリスクファクターだということは疫学的にも証明されていることだし、さらに仕事と家庭生活の両立(ワークライフバランス)を阻害し、少子化対策や女性のキャリア形成、男性の家庭参加をも阻害し、社会全体の活力を奪うものだ。
さて、統計は諸条件の違いを考慮しなければならないが、日本の正規雇用の労働時間は、バカンス制度があり、残業を原則として考慮しない西欧に比べて異常に長くなっている。一方、実質賃金は上がらず、かつてゴルバチョフが「ウサギ小屋だ」と馬鹿にしたマイホームさえ勤労者には高嶺の花となっている。
にもかかわらず、アベノミクスの結果、一人当たりのGDPは主要7か国中最低で、OECDの底辺クラスである。

高市内閣は時代を逆走しようとしている。
労働時間の規制緩和を許してはならない。労働者の生活が苦しくなるということは、高齢者を含め社会全体が辛く貧しくなるということだ。

2025年10月23日木曜日

熊鈴

    御承知のとおり、クマによる被害報道が連続している。
 
 さて、よく言われる「山の”木の実”などが不作」だからクマは里に下りて来たのだろうか。
 わが街周辺の狭い知見からはあまりそのよう(どんぐり等の不作)には思わないが、この件についてはよくは知らない。もう少し事実を調べてみたい。

 それよりも『知床財団』の動画などを見ると、クマを見るためにクルマからエサを投げ与える人間、写真を撮ろうとクルマから降りて近づく者、そして、食べ物のゴミなどを放置する、・・そんなことが原因で、本来は人を避けようとするクマが里にまで出没するようになったのではないかとの指摘がある。私は一定の説得力を感じている。
 一般論だが、私の感覚的な経験からいうと、一部写真撮影のグループのマナーの悪さには同意する。お花畑に入る、鉄道敷地内に入る、個人宅に入る、・・・

 奈良公園周辺でも鹿害(ろくがい)といって鹿による畑荒らしなどが問題になったことがある。もともとは芝生の芝やどんぐりを食べていた鹿が人間が与えた野菜の味を覚えて畑を荒らしたのだ。だから『知床財団』の指摘に一定同意する。

 クマにとって人間世界は「危険な場所」ではなくなり、「おいしい場所」になったようだ。
 わが家の前をランドセルにカウベルならぬ熊鈴をつけて通学している子どもがいる。実にほほえましいが、鈴の音がクマの方で「危険だ」という警告でなく、鹿寄せホルンではないが「よい知らせ」にならないことを祈る。
 わが街周辺ではクマの被害はと遠いことに感じられてはいるが。熊鈴を聞きながらそんなことを思う。

2025年10月22日水曜日

もずが枯木で

    秋の使者百舌鳥(もず)がキーキキキキと高鳴きを始めた。
 
 サトー・ハチローは昭和10年に『もずが枯木で』の詩を出したが、その詩の最後は「もずよ寒くも泣くでねえ / 兄さはもっと寒いだぞ」で結ばれていた。
 ところで、百舌鳥は小なりと言えども堂々たる猛禽類である。高鳴きは我が縄張りへの進入は断じて許さないぞという威嚇であって、間違っても寒いからと泣いている訳でもない。そんなことはサトー・ハチローも国民もみんな知っていた。でも、ただ百舌鳥は髙鳴きしているだけで「満州に行った兄さ」の「鉄砲が涙で光っただ」で詩が終わるのは許されない時代であった。叱られた百舌鳥は冤罪である。
 近頃は冗談でなく愛国心だとか非国民、それの裏返しの外国人非難、はてはスパイ防止法というおどろおどろしい言葉が飛び交うようになった。その先っちょに総理大臣がいる。
 次に叱られて泣くのは庶民とならないかと心配する。

もずが枯木で泣いている
おいらはわらをたたいている
綿びき車はおばあさん
コットン水車もまわってる
みんな去年と同じだよ
けれども足りねえものがある
兄さの薪割る音がねえ
バッサリ薪割る音がねえ
兄さは満州へ行っただよ
鉄砲が涙に光っただ
もずよ寒くも泣くでねえ
兄さはもっと寒いだぞ

2025年10月21日火曜日

セイヨウカマツカ

    雑事に追われているので短文になるが、いっぺんに秋がやって来て「セイヨウカマツカ(アロニア)」の実も赤く染まった。
 虫か病気でほとんどの幹が枯れてしまったが、新芽?のように株立ちしてきた1本だけが写真のようになっている。
 「食べられる」と書いてあるものもあるが、まったく美味しくない。
 そのうちにジョウビタキあたりがやって来て冬の間に食べつくす。
 日本のカマツカに似ているのでセイヨウカマツカ。しかし、ほんとうに鎌の柄になったのだろうか。

2025年10月20日月曜日

高血圧、目標は

    血圧について友人たちが医師から受けている指導内容は千差万別で、朝起きたらすぐ測る人もいるが、我がかかりつけ医は朝食後薬を飲んで1時間後に2回測って低い方を見るとよいというもので、友人たちに比べると最も基準が緩い指導である。
 普通には、「起きてから1時間以内の食事前」らしいが、かかりつけ医は「あなたの高血圧は解っているのだから、服用後のコントロールの状況を診ているのだ」という理屈。ただ、その医師も代替わりをした。
 そういう測り方でこのひと月(30日)を見ると、140台が2回、135~139が7回で、9/30がちょっと気になる。この暑い期間でこれだから秋から冬になるともう少し(かなり?)成績は悪くなるだろう。
 それでも、これまでは大先生が「時々基準以上になるのは生きてる証拠だ」と笑っていたが、先日は若先生が「高血圧だから薬を引き上げようか」と話された。
 「これまではコントロールされていると言われていたが・・もしかしたら基準が改定されたから?」と尋ねると、「そのとおり」と回答があった。
 『基準が変わったからこれから貴方は高血圧』というのもおかしなものだが、要は『130以下にコントロールせよ』というご指導。
 「基準の改定はテレビで知っていたが、とりあえずは今の薬で・・」とお願いしてそうなっているが、基準が変わったから今日から貴方は病人!というのもなんだかなあ。
 130以上の日となると20/30となるから、気分は複雑。

2025年10月19日日曜日

直木孝次郎遺稿から

    10月16日付朝日新聞奈良版(私は京都在住だが奈良版を取っている)
 に古代史学者直木孝次郎氏の遺稿集「歴史学者と天皇・戦争」(吉川弘文館)が刊行されたという大きな記事が出た。
 定価2,500円+税だから一瞬ひるんだが、前日(15日)に友人たちととった「蕎麦+一寸一杯」が2,600円であったから、ひるんだ心が貧しいと考え直し、史学で有名な奈良大学内の書店に行った。
 未発表原稿などを整理したのは長女夫妻で、その夫東野治之氏は奈良大学名誉教授の著名な古代史学者だから、ここなら置いて無いことはないと考えた。
 例によってこれは書評でも読書感想文でもないが、視力の衰えを乗り越えて271ページを一気に感動をもって読み終えた。
 直木先生は1919年(大正8年)生まれだから、私の親の世代になる。だから戦争時代を含む近代史、そして戦後の現代史を読んでいるようで、寝るのを忘れて読みふけった。本の向こうに、80代90代でも精力的に執筆されている先生が浮かんできた。
 興味深い論文は多いが、一つだけ絞って挙げると、「森鴎外は天皇制をどう見たか――「空車」を中心に――」がある。
 鴎外の原文も載っている。難解だ。その意味するところは、「多年の官職の重荷を下して空になった我身の似姿」とするのが通説らしいが、別の小説「かのやうに」と重ねて先生は鋭く論評され、最後に、「明治・大正の日本では、論理を徹底させようとすると、至る所に危険が待っていた。その危険は昭和の前半期まで続いた。私たちは鴎外のあいまいさや妥協を批判するのでなく、その時代を生きた学者・思想家の困難を思うべきであろう。 そしてそういう不自由な時代が、ふたたび日本にこないように努力すべきである。・・と閉められている。
 奇しくも「そういう不自由な時代」が再び鎌首を持ち上げている。70歳代80歳代で「もう歳だから」などといっている場合でない。
 感想があふれて書ききれないが、この本、購入するか、図書館で借りるか、一読して損はない。いや、多くの人に読んでほしい。

2025年10月18日土曜日

豪華客船

    退職者会のレクリエーションで大阪港の天保山界隈を散策したとき、ちょうど豪華客船『MSCベリッシマ号』が寄港していた。
 幹事作成のメモによると、総トン数は171,598㌧という。ちなみに戦艦大和が65,000㌧。
 全長315㍍、最大乗客数5,568人、乗組員1,536人、客室2,201室、レストラン12か所、バーラウンジ20か所、プール4か所。
 クルーズの費用は私の興味を超えているので記憶にない。日本寄港の客船としては最大という。
 クルーズの途中である。
 乗客はUSJにでも行っているのか、それとも京都や奈良に出かけているのか??
 写真は天保山渡船の船上(海上)から撮影した。
 岸壁側からだと、船というよりも巨大なマンション群に見える。
 「鉄ちゃん」の参加者は車輪がないせいか大感激はしていなかった。
 「鉄ちゃん」でもない私も別世界のこととして、海上保安庁のバカでかい外付けエンジンのゴムボートの方が、「これで密輸ギャングを追いかけるのか」などと想像しながら観察した。

2025年10月17日金曜日

椋鳥の出勤

作詞 門倉 訣  作曲 関 忠亮   の『桑畑』という名曲がある。          
1    桑畑の しげる葉は
  亡き母の 背におわれ 苗植えた 昔から
  とぶ鳥さえ なじんでたが
2 桑畑は 今荒れて
  爆音は ワラ屋根に さける程 たたきつけ
  桑畑は 吹きさらし
3    桑畑は 握りこぶし
  振り上げて ならび起ち 畑守る この私と
  芽ぐむ春を もとめうたう
4    春になったら 枝を刈り
  かおる葉を カゴにつもう むく鳥よ 高く舞い
  このよろこび 告げてくれ

・・この歌を先に知っていたものだから、4番にあるムクドリには何となく好意を持っていた。
 ところがこの鳥は秋になると大集団をつくり、かえって天敵の少ない都会の駅前広場の街路樹などを塒(ねぐら)にする。
 何十年も前、枚方市内に通勤していたときには駅に近い遊歩道がねぐらになり、糞公害と騒音?で大問題になっていた中を通勤した。

 先日の早朝、わが家の周辺が突然騒がしくなった。「ムクドリだ」と思ってベランダに出ると、わが家周辺の電線に、千羽を超える大集団が朝の「出勤」の一時休憩に留まっていた。
 駅周辺の街路樹を飛び立ち、田畑へでも向かうのだろうが、千羽を超える集団はもう可愛げも何もない。
 愛鳥家である私だが、布団叩きでバン!と鳴らした。
 相手さんは「何を!爺さん一人が!」と近くの電線に引っ越した。ご近所には申し訳ないことをした。

2025年10月16日木曜日

奈良の鹿と外国人

    10月9日の『総裁のモラル』という記事で、高市自民党総裁が一部の外国人蔑視のフェイクニュース(虚偽報道)におもねるように「外国人が奈良の鹿を蹴ったりしている」と述べたことを批判し、「近日中に奈良公園に行く用があるのでじっくり観察してみたい」と書いたが、先日、特別監察官のような眼で、奈良公園のメーンストリートに行ってきた。
 もちろん、限られた時間の限られた場所の見聞でしかないが、「外国から観光に来て、日本人が大切にしているものをわざと傷めつけようとする人がいる」というような事実は見当たらなかった。
 もし仮に、何らかのトラブルがあったとしても、高市氏のように特殊個別的な事象を針小棒大に語るのは、明らかにフェイクニュースである。排外主義である。
 戦前のアジア侵略戦争を支えた精神が、日本人自画自賛、アジア人蔑視の排外主義であったことを思えば、高市氏の「演説」は極めて悪質である。
 上の写真は幹線道路の中央分離帯で草を食む風景。
 下の写真は何ということはないが近鉄ラッピング電車の「つり革」。長閑という言葉が一番似合う。
    今はスマホの翻訳機能も長足の進歩を果たしているから、
大仏殿の「柱くぐり」のところで「せっかくだからチャレンジしたら」と大いに勧めて、多くの外国人と楽しく交流できた。奈良公園の特徴を一言でいえば交流・友情だと思う。
 情緒的ではあるが、奈良は「シルクロードの終着駅」を標榜している。
 そのココロは国際交流である。どうかフェイクニュースに踊らされないように! 奈良公園に来てください。
 10月25日~11月10日には正倉院展もある。

2025年10月15日水曜日

バーゲンセール

    近くのショッピングモールでは時々バーゲンセールと銘打った催しがあるが、昔の「バーゲン」のイメージと何かが違う。ただ理由をつけての売り出しセールでしかないみたい。
 昔のイメージの、季節が終わって季節ものの売り尽くし・・というのはほとんどなく、事実、9月の頭頃に夏の下着を探しに行ったら「もう夏物は終わりました」という感じだった。
 その後も、まだ30度を超える日々が続いているのに誰が買うのだろう・・と思うが、まるで木枯らしが似合いそうな秋物で売り場は埋め尽くされている。
 ショッピングモールとなると、大きな図体では小回りが利かないのだろう。
 そんな中珍しく片隅に夏物の帽子が値引きされていたので、典型的な季節終わりのバーゲンだと嬉しくなって鏡を覗いたりして、もう少しで買うところだったが、よくよく考えると、この夏にほとんど被らなかった帽子がいくつもある。
 ボルサリーノの自慢の夏用ハンチングは汗で汚れるのが嫌であまり被らなかったし、結局そのまますぐに洗濯できる比較的廉価であったディッキーズのバケットハットを多用した。典型的な貧乏性プラス安物買い根性である。
 安い買い物を自慢する、ある意味典型的な大阪人気質が抜けきらない。

2025年10月14日火曜日

台風のエネルギー

    台風22号23号が八丈島を襲った。結果論だが自然もまた弱い者いじめをする時代になったのかと思ったりする。能登にしても八丈にしても、同じ地域に自然災害が重なる不条理に心が痛む。

 さて、台風が「発生」するしくみは、海水が暖められて水蒸気になる→水蒸気が上昇しはじめ上昇気流が発生する→ある箇所に集中してきた水蒸気は反時計回りに渦を巻きながら上昇をはじめる→上昇した水蒸気は上空の冷たい空気で水滴になり雲ができる→強い上昇気流が発生するとそこに湿った空気が続々と流れ込み、雲はやがて積乱雲へと成長→台風の卵・・・という。

 そこで今日は、10月5日『地球の不思議』で『天気のからくり』という本を読んだことを書いたが、そこで解ったようで解からない「台風が「発達」するメカニズム」を少し復習しておく。

 🔳 海は春から夏にかけて太陽によって表層部が暖められていく。
 この海洋の表層部に蓄えられた熱エネルギーが台風のエネルギー源。
 だが熱帯や亜熱帯の海に接している大気はもともと暖かいので、熱伝導だけでは海からあまり熱エネルギーをもらえない。
 そこで台風は普通の熱ではなく、水蒸気という形で海から熱エネルギーをもらう。
 しかし、このとき空気は湿るだけで、まだ暖められていない。海上の風が海の熱を水蒸気という形で奪い取る。
 その水蒸気は下層の大気に蓄積され、風によって運ばれる。
 台風(の卵?)は中心に眼を持つ大きな渦で、風は眼のまわりを大きく渦巻きながら、少しずつ眼に近づく。眼をドーナツ状に取り巻く壁雲にその風が到達すると上昇気流となり、運ばれてきた水蒸気が雲となる。このときはじめて海から奪ったエネルギーは熱として放出され空気を暖める。
 暖まった空気はさらに上昇気流を強め、台風は発達して海上の風が強くなり、その強くなった風でますます多くの海水が蒸発して、より多くの水蒸気が眼の壁雲に供給され、さらに台風が発達する。これが繰り返されて台風はどんどん強力になる。
 ただし・・風が強くなると海面とのまさつが急速に大きくなり、逆に台風から風のエネルギーを奪う。この損失が釣り合うとき、台風は発達の上限(最大地上風速で毎秒80~90ⅿ)に達するが、最近、上限はより高い可能性も出てきている 🔳

 八丈島では瞬間最大風速50ⅿ/sとか。「上限」になると生命が危ない。
 地球人は戦争なんかしている場合ではない。

2025年10月13日月曜日

吉野本葛

    秋の七草にデンとおさまっていることに、いつも首をかしげている。葛(くず)のことである。
 空き地の草刈りが済んでもひと月もしないうちに生い茂る。
 最寄りの駅のプラットホームの向こう側は以前は立派なツツジの生垣だったが、もう葛がツツジを覆いつくしてしまった。
 宮崎駿監督のアニメでは人間が何かに敗れた先にはその土地を蛇のようなツタが茂っていくが、あの種の絵を、乾燥したヨーロッパあたりの人はどう思って観ているのだろう。
 どう見ても雑草の雄である。
 この雑草の根から本葛が作られる。京都や金沢の高級和菓子に使われたり漢方薬の材料になる。
 吉野本葛黒川本家の御主人の講演を受講した折には、本葛の料理や、谷崎潤一郎の執筆余聞や、昭和天皇最後の料理のことなどの質問の中で私は、「葛の根を掘るのに縄張りはあるのか」と質問して多くの人を驚かせた。他人の土地で勝手に収穫してもよいものか、もしそうなら葛掘りに挑戦してみたいなどと思ったからだった。しかし実際には挑戦していない。

 さて新聞で知ったことだが、「高校生ビジネスプランコンテスト」で奈良の吉野農業高校の生徒が葛の栽培法を確立して、応募297組の中、優秀賞・地域部門賞を受賞した。
 あの葛である。有害雑草の代表みたいな葛を栽培しようと考えたのは驚いた。
 既成概念しか思い浮かばない凡人では面白くない。この農高生に拍手を送る。そこで一首。

   雑草の王者葛の根栽培す農高生の挑戦実る

2025年10月12日日曜日

銀木犀

    大阪市内よりは少し遅れて、わが家と周辺には秋の香りが漂い始めた。
 写真は銀木犀。金木犀に負けじとけっこう芳香を放っている。
 「うん、芳香剤?」などと野暮な質問はなし。

リンゴの唄

    10日の朝ドラ再放送『チョッちゃんが行くわよ』では黒柳徹子さんの父親がシベリア抑留から引き揚げて帰国して、知り合いみんなが『リンゴの唄』の下で楽しく歓迎のお祝いをしていたが、どうしてか、すぐに私は以前に読んだ『なかにし礼』さんの自伝を思い浮かべた。

 リンゴの歌は一般に、戦争が終わって日本が新しい希望の時代に向かう底抜けに明るい曲調と評されていたりするが、満州で父を亡くし、生きるか死ぬかの旅の末の引き上げ船の中で、船員が歌うこの歌を聴いた当時8歳だったなかにし礼さんは、幼いながらに、私たちがまだ着の身着のままで苦しんでいる最中だというのに、なぜ平気でこんな明るい歌が歌えるのだろうと悲しくなり、「リンゴの唄」を歌いながら泣いたという。
 そのときの私の読後感だが、「戦後ニッポンという国は、結局、この種の棄民、戦死、戦争関連死、そして侵略先の死者、犠牲者に“見て見ぬふり”をして、明るくリンゴの唄を歌い続けてきたのだな」ともやもやとした気分を感じた。
 かつて、自民党の政治家だって、戦争を知っている世代は戦争の現実についてその記憶と反省があったようだが、先だっての選挙で目立ったヘイトスピーチに同調する現代の人々は、さっそく、スパイ防止法だ、いよいよ憲法改正だと声をあげている。
 朝ドラから連想して、リンゴの唄を「残酷な歌だった」と記したなかにし礼さんの気分などを振り返るべき時が来ていると感じた次第。

2025年10月11日土曜日

詩人の国

    大手新聞はほとんど週に1回は、読者が投稿した短歌や俳句つまりポエムに、ほゞ1ページを使っている。
 こんな国は世界中に外にないと読んだことがある。日本は詩人の国らしい。
 朝日新聞の場合は日曜日に「朝日歌壇・朝日俳壇」というのがある。
 さらに「朝日川柳」というのは1ページではないが、その代わり毎日掲載されている。
 素人だがここのは主には時事川柳という性格が強い。
 そこで自分なりに「内外の政治の変化が速すぎるので時事川柳が追いつかない」という趣旨の川柳を某新聞に投稿したところ、ガザでは一時停戦が合意され、国内では自公連立が崩壊し、文字どおり追いつかないので、俄か川柳子としては大いに弱っている。 

 さて、近年の選挙ではSNSが大きな影響力を示している。
 品のない切り抜き動画などではあるが、別の角度から見るとそれもまた言葉のバトルと言えよう。だから「メッセージの伝え方」は馬鹿にできない現代人のテーマである。
 そんな漠とした問題意識があったので数日前に書店にあった俵万智著『生きる言葉』を購入した。解らないところもあったが頷くところも少なくなかった。
 読書感想文を書く気もないが、*殺人をかくも丁寧に裁きつつ戦争をする国家とは何* というような短歌に出逢うと、ハッと目が開く。

2025年10月10日金曜日

有害生物

    ニュース報道というものも不思議なもので、近頃は「生きた人間がクマに食われた」という凄惨な現場が想像されるからだろうか、比較的大きく報道されている。人家や商店に現われた熊はテレビニュース上「絵になる」という側面もあるだろう。それは、
警鐘を乱打する意味で無意味なニュースではない。
 最新の報道では、2025年の熊による死者数は7人を突破し、これは過去最高の2023年の6人をすでに超えたという。

 そこで本題だが、野生生物による被害でいうともう片方に蜂(主にスズメバチ)がいる。
 検索してみると2023年の蜂刺されによる死者数は21人で、過去には1984年に73人というから、客観的には熊以上に恐ろしい。
 わが家から駅や買い物に行く、さらには散歩のメーンストリートに写真のようなコーンバーが設置された。詳細はわからない。
 私は何回も蜂に刺され、近年は症状が重くなっているようだから、アナフィラキシーショックに気をつけなければならないが、スズメバチの「蜂の子」を捕ってみたい衝動を覚えている。

2025年10月9日木曜日

総裁のモラル

    高市自民党総裁は、総裁選の9月22日の演説会で「奈良のシカを足で蹴り上げるとんでもない人がいます。殴って怖がらせる人がいます。外国から観光に来て、日本人が大切にしているものをわざと傷めつけようとする人がいるとすれば、何かが行き過ぎている」などと述べた。
 これに対して24日の日本記者クラブの共同会見で、記者に、外国人がシカを蹴ったことの「根拠はあったんですか。確かめたんですか」と質問されると、高市氏は、「こういったもの(奈良公園のシカの被害など)が流布されているということによる、私たちの不安感、そして怒り、というものがある。これは確かだ」などと答え、根拠は示せなかった。
 このように、根拠もない典型的な排外主義の主張を公然と述べたわけで、モラルの低さでいえば、鹿を蹴り上げる(事実かどうかは知らないが)以上にそのモラルは低劣だと私は思う。
 私は、月に数回、最低1回は奈良公園のメーンストリートあたりを散策している。月に数回だから100%「監視」しているわけではないが、その散策は四半世紀を超えている。
 日本テレビ(読売テレビ)の『一撃解明バラエティ ひと目でわかる』で私の鹿の写真(ディアライン)が放映されたこともある。
 その限りで実際に体験した感想を言うと、「外国人が鹿を虐待している」という実感はない。
 あえて言えば鹿を追い回したりしているのは修学旅行か遠足のいたずらっ子だと思う。
 鹿を叩くということでいえば、鹿は人間の弁当を食べに来たり、カバンの中の鹿にとって有害なビニール袋を食べに来るから、そんなときには私は人に注意するとともに、鹿に「駄目!」と教えるために口の周りを叩く。外形的には「鹿を叩いている爺さんがいる」ことになるかもしれないが。
 残念ながら鹿に「駄目!」と言っても通じない時がある。そうか、今や彼らの標準語は中国語か! 不好(ブハオ)不好(ブハオ)(ここはジョークです)。
 結論的には「多くの外国人が鹿を虐待している」という事実は認識していない。
 例外的なことはもしかしたらあるかもしれないが、そうだとしても、それを公式な席で針小棒大に語る姿勢は怖い。トランプと重なる。
 近日中に奈良公園に行く用があるのでじっくり観察してみたい。