大神神社には本殿はなく、『三ツ鳥居』を通して三輪山自体を拝するというのは伊勢神宮よりももっと古式を残している。
つまり、アマテラス軍に敗れたオオクニヌシ軍の祟りを鎮めた神社だと思う。
大物主大神(おおものぬしのおおかみ)大国主神(おおくにぬしのかみ)というのもその名からすると造物主というか創造神であるから先住民であると宣言している。
「大物主大神は大国主神の幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)である」(書紀)という教義は凡人には難解だが、大神神社のフォーマル(公式?)な祈りの言葉である『幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)守給(まもりたまえ)幸給(さきはえたまえ)』と三度唱えてお詣りした。
大神神社といえば独特の『三ツ鳥居』で、別名三輪鳥居というように古書にも「一社の神秘なり」とある。
茅の輪も、それに対応した独特の三連の茅の輪で、真ん中の茅の輪の上には杉、右の茅の輪の上には松、左の茅の輪の上には榊という三霊木が掲げられている。〽水無月の夏越の祓する人は千歳の命延ぶといふなり~という古歌を声を出して歌いながらその三つの輪を8の字形にくぐって帰ってきた。
茅の輪くぐりの起源で有名なのは『備後国風土記』逸文にある蘇民将来伝説であるが、そこには「茅の輪を以ちて、腰の上に着けしめよ」とあって「大きな茅の輪をくぐれ」ではないので疑問は残る。
ただ茅(ちがや)に強力な霊力があるとするのは古く中国の江南道教(茅山道教)経典『抱朴子』であるから、「遠からず」であろう。
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