2026年6月16日火曜日

鱧の皮

    家庭菜園のキュウリが大きくなってきたらスーパーの魚売り場に『鱧の皮』が出てきた。
 キュウリは今回は写真の左の『半白胡瓜』(約30㌢強)にした。ミョウガも加えた。
 鱧の皮は一手間加えるとグレードアップするが、ここは手抜きをして、そのまま「簡単酢」でキュウリとあえて一丁上がり。
 夏にはこの簡単さも嬉しい。
 この料理の名前はそのものずばり『鱧の皮』。または『はもきゅう』もしくは『鱧皮のザクザク』。

    農林水産省のホームページの「食文化・郷土料理・大阪」から少しコピペをすると・・
 🔳 古くから海運業や商業で栄えた大阪では、鱧(はも)が大量に水揚げされ流通した。夏が旬とされ、「鱧は梅雨の水を飲んでおいしくなる」といわれるほど。そのため夏に行われる天神祭りには鱧を使ったさまざまな惣菜が食卓に並ぶ。
 大阪ではかまぼこの原料として鱧が用いられる。かまぼこを作るために鱧の身をこそぎ取ると、後には皮だけが残る。この皮の小骨を取り除き、醤油などを塗って炙ったものを、きゅうりと甘酢で和えて酢の物にしたのが「鱧皮のザクザク」である。残った皮までおいしく使う“始末の精神”にあふれる大阪ならではの家庭料理で、あっさりと食べられるため夏によく合う。
 料理名の「ザクザク」とはきゅうりを切るときの音とも、食べるときの音ともいわれる🔳

2026年6月15日月曜日

黒塚古墳の被葬者を考える

    数か月前に小笠原好彦先生から「黒塚古墳の被葬者を考えよ」という宿題が出されたので、改めて黒塚古墳、同展示館、山城の祝園神社 等を訪れ、このブログで2月17日『黒塚古墳の被葬者を考える』、2月21日『黒塚古墳の時代』を書き、骨子をいうと「古墳時代最初期である日本書紀崇神紀の大きな戦であった武埴安彦(たけはにやすひこ)の乱に勝利した武人彦国葺(ひこくにぶく)こそが被葬者ではないか」と考え、その旨を記したペーパーを先生に提出しておいたが、先日の講座で先生から次のとおりの講義がなされた。

 非常に粗っぽく聴いた骨子を書くと・・
 1 黒塚古墳の石室には天井石がなく板石を合掌型に組んだものであって、それらのことから考古学会の定説は古墳時代最初期、3世紀後半の築造とされているが、最初期の前方後円墳の石室に天井石が用いられているものがあるから、合掌型の石室であることをもって最初期、3世紀後半と考えるべきでなく、多くの古墳の石室に天井石が採用されている時代(4世紀前半)ではあっても、例外的に、板石合掌型を好んだ工人集団によって築造されたものであろう。

 2 柳本・箸中古墳群には40基ほどの前方後円墳があるが、このうち、大和平野の方向である西向きの古墳は、箸墓古墳、行燈山(あんどんやま)古墳(崇神陵か)、渋谷向山古墳(景行陵か)、という大型古墳と黒塚古墳の4基のみである。つまり黒塚古墳の被葬者は天皇に準ずる高位の人物と言える。

 3 上記に相応しい人物を崇神、垂仁、景行紀に求めると、垂仁紀にある五十瓊敷命(いにしきのみこと)がいる。
 五十瓊敷命は垂仁と日葉酢媛(ひばすひめ)の長男で、次男である景行(大足彦命・おおたらしひこのみこと)に天皇位を譲った者である。
 後の例だが唐の李憲と玄宗皇帝の例では、李憲が没すると玄宗は譲皇帝(じょうこうてい)の諱(いみな)を贈り、皇帝の衣装を着せ、皇帝に準じて葬儀をさせた。
 五十瓊敷命は景行にとっての李憲・譲天皇であったのであろう。

 4 「西向き」の意味は、水野正好先生の意見にあるように、前天皇の葬儀が終わると新天皇の即位が周知され、新天皇は「国見(くにみ)」をしたであろう。故に柳本・箸中古墳群の天皇陵と推定される古墳は国=平野である西向きとなったのであろう。

 ・・・以上が骨子と思われるが、考古学的な証拠はもう一つ十分ではないように思う。
 確かに、副将軍クラスの彦国葺にしては、立地条件がよすぎるという問題はあるが、四道将軍の例もあるから、そういうこともあったと考えられないか。
 「合掌型石室をもって最初期・3世紀と断ずるのは早計」との指摘は傾聴に値するが、テーマは十分に解明されたようには感じない。
 まあ、だから古代史は面白い。

2026年6月14日日曜日

伝統という言葉

    6月13日の朝4時5分から、NHK『関西発ラジオ深夜便』で大阪天満宮文化研究所高島幸次所長のインタビューが再放送され、天神祭りの話などを楽しく聴いた。
 その中で、天神祭りに関わって「伝統は常に変革を繰り返す」という話があり、例え話で「天皇即位の装束というと平安時代のイメージがあるが、明治天皇の前の孝明天皇までは中国皇帝の装束だった」という話が新鮮だったので、その装束である【袞冕(こんえ・こんい)十二章】というのを調べてみた。・・摘んでいうと・・・
 
    🔳 袞衣(こんえ、こんい)とは、天皇が即位の礼や朝賀などの儀礼で冕冠(べんかん)とともに着用した礼服である。
 冕冠と袞衣を合わせた装束は冕服(べんぷく)、袞冕(こんべん)とも呼ばれ、袞冕十二章とも称された。
 弘仁11年(820年)の嵯峨天皇の詔では、神事には帛衣、朝賀には袞冕十二章、諸行事には黄櫨染御袍を用いることが定められた(『日本紀略』弘仁1122日条)。
    袞衣は当初は朝賀に用いられたが、のちには即位の礼でも着用するようになった。袞衣は孝明天皇の即位の礼まで使用されたが、明治天皇以降は即位の礼では一般に黄櫨染御袍が用いられるようになった。 
 頭上には、五色の玉を以って飾る冕冠(べんかん)をかぶり、身には袞衣(こんえ)を召され。袞衣は表衣と裳からなり、表衣(赤色の礼服)には、袞龍(こんりょう)と呼ばれ両袖に龍の縫い取りがある。日・月・七星・龍・雉(華虫)・山・火・虎と猿(宗彝そうい)の八章、裳には藻・粉米・斧(黼ふ)・己(黻ふつあや)の合わせて十二章を附ける。🔳

    本稿の主眼は「皇室の装束」ではないのでこれ以上深入りはしないが、昨今、皇室典範の改正問題をめぐって、いわゆる保守と自称されている方々が明治から昭和の敗戦までの事々をまるで古代や中世以来の「伝統」というように言うことが多いが、この明治から昭和前期までの時期というのは日本歴史でいうと「あだ花」のような例外でもあったわけで、その時代のことをもって軽々に「伝統」などと言う者は、歴史について決定的な勉強不足の者か、あるいは別に「下心」がある主張ではないかと思ったところである。

 私は皇室のあり方を古代に戻せ中世に戻せと言っているわけではない。それよりも、冒頭の高島氏の主張のように、伝統は変革されてよいとの主張に大いに同意する。
 ただ一言、伝統でもないことを「伝統だ」の一言で問答無用にすることには大いに反対する。

 図は上から、
 ● 袞冕十二章を身にまとう霊元天皇。『霊元天皇即位・後西天皇譲位図屏風』より
 ● 袞冕十二章を身にまとう後三条天皇(石本秋園『大礼服着御図』)
 ● 孝明天皇の袞衣(大袖と裳)
 ● 令和元年の『黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)』(明治以降の装束)


2026年6月13日土曜日

錦糸卵

    孫の凜ちゃんが夕食に来るというので、素麺パーティーにした。
 先日の『ケンミンショー』で、高知県の皿鉢料理風 ド派手な素麺が面白おかしく紹介されていたが、わが家は以前からそれに近い「具だくさん」の素麺である。
 そして毎回、錦糸卵は私の担当ということになっているが、今回は少し準備の時間があるので、本格的?な錦糸卵を作ったので、少し紹介する。

 その1、見た目だけでなく味も抜群なものにするため、基本ベースを厚焼き玉子のレシピにした。といっても、鱧やなんかの身は手に入れにくいので、シーチキンを擂鉢で徹底的に擂りつぶした。塩味はあるのでほんの少しの砂糖を加えてペーストにした。その小型のシーチキン1缶に卵を7個溶き、白だし少々で材料を準備した。

 その2、私は小型の四角い玉子焼き器を使うのだが、徹底した弱火と蓋を使って焦げ目は付けないようにした。レシピの動画などを見ると焦げ目の付いたものがあるが、私には「そんなもの考えられない」代物である。

 そしてもう一つのこだわりは、それを玉子焼き器のままアラジンのグリル&トースターに差し込んで表面処理をして、そのあと重ねてもくっつかないようにして、少し冷めてから重ねた卵を錦糸に切り分けた。
 自分で言うのもなんだが、この錦糸卵だけでもご飯が食べられる程度に仕上がった。
 もちろん、凜ちゃんは食事中に「そうめんパーティー ボ~ノ!」と言ってくれた。

2026年6月12日金曜日

大半夏(おおはんげ)

    あと十日もすると夏至になる。七十二候では夏至の末候は『半夏(はんげ)生ず』であるが、長い間これは「半夏生(はんげしょう)の季節だから」 と思っていたが、半夏(はんげ)が「生ず」だから「生え始めるころ」らしい。

 それよりも半夏(はんげ)は普通にはハンゲショウというから、葉の半分だけが綺麗に白くなるので「半化粧」だという説を信じていた。
 この半夏(はんげ・はんげしょう)の本名?はカラスビシャク(烏柄杓)という草(雑草?)だが、立柄杓を連想した先人の感性には感心する。

 先日、東大寺の法華堂近くを歩いていて写真の草を見つけた。
 普通には、ナンキンハゼの若木、ワラビ、まれにアザミしか生えていない場所なのでハテ?と覗き込んだ。
 ここに挙げた草木は毒性などのため鹿が食べないものだから、きっとこれにも同様の毒性があるのだろう。
    ・・・従来だとそこで写真を持ち帰ってから本を調べ始め、果ては図書館まで行かなければならなかったが、今はスマホをかざして「しらべる」を押したら終わりである。
 音を立てて脳みそが劣化していく音が聞こえそうだ。
 そのスマホが瞬時に教えたのは、『オオハンゲ(大半夏)』。・・大きな半夏みたいな草。なるほど。

 サトイモ科なので有毒なのだろうが、鹿はどうして有毒であることを知っているのだろう。
 普通に田畑の周辺に生えていたのでは見向きもしなかっただろうが、奈良公園のまん真ん中で生えていたので、ハテ?と思っただけ。
 結論、奈良公園で鹿の食べないものは食べない方がよい。と皆なに言ってワラビを採って帰るとよい。

2026年6月11日木曜日

女性天皇で何が悪い

    衆参両院の正副議長は8日、皇位継承のあり方に関する全体会議を開き、「とりまとめ(案)」を与野党・会派に示した。
 日本共産党は田村智子委員長と小池晃書記局長が出席。小池書記局長は、男系男子による継承を「不動の原則」とする同案は男女平等を掲げる憲法の精神に反すると批判し、「立法府の総意」として政府に立法作業を要請することに「断固として反対する」と述べ、象徴天皇は国民の総意に基づくもので、国民の大多数は女性天皇に賛成していると指摘。女性天皇について正面から議論すべきだと要求した。

 このニュースを聴いて私は極めて良識的な意見だと感じ、「女性天皇についての正面からの議論」を一切無視する人々の方が不誠実だと感じたが如何だろう。

 男系男子論者は問答無用で「伝統が大事だ」というが、男系男子論の大前提は一夫多妻制であるから、それが判っていて、大ぴらにはそう言えないからムニャムニャムニャと議論を避けているのは明らかだ。
 日本共産党は象徴天皇制を含めて憲法改悪反対、護憲を言っていて傾聴に値する。
 イギリスを挙げるまでもなく、世界中で女王の国はあるし問題視されてはいない。
 オリンピック招致をめぐって犯罪行為の追及を受けたり、司法の場で差別発言が認定されたようないわくつきの皇族の養子論などおかしくないか。
 「虎に翼」で明らかなとおり、戦前の法制度を「伝統」というなら、《結婚した女は無能力者》なのである。
 「とりまとめ(案)」を了とした政党なんぞは、男子を産めなかった嫁をいびり出した、遅れた家父長親父の集まりでしかない。

2026年6月10日水曜日

夏越の大祓の案内

    夏越の大祓(茅の輪くぐり)の案内が某神社から届いた。(なごしのおおはらえ)
 人の形をした人形(ひとがた)・形代(かたしろ)という紙が入っていて、名前と数え年を書き、身体を祓うように擦り、息を二回吹きかけ(息吹・いぶき という)、初穂料とともに届けるようにとある。
 まさか息の代わりに排気ガスを吹きかけるわけもないだろうが、クルマの形の形代も同封されていた。これも時代か。
 さらにさらに、時代だなあと思うのは、ペットのための「動物形代」も始めたとあった。
 こういう信仰というよりも素朴な民俗行事・年間行事は嫌いな方ではないから参加してもよいのだが、以前に神社本庁の改憲の署名みたいなのが送られてきてからは参加(初穂料)を止めている。
 個々の神社は、国家神道つまりは戦前の政治体制の復古を企てる神社本庁と手を切る方がよい。
 そうすれば孫たちのために初穂料を納めるくらい容易いことなのだが。

 ちなみに、茅の輪くぐりの際は次のような和歌を詠いながらくぐる。
 「〽水無月の なごしの祓 する人は ちとせの命 のぶといふなり」
 以前に「その歌教えてください」という方に教えてあげたことがある。
 「〽蘇民将来 蘇民将来」と唱える例もあるとか。

2026年6月9日火曜日

季節の花々


今年の水無月は台風6号から始まった。
 最初の写真はヤマボウシ。見てのとおりハナミズキと同種である。
 北米原産のハナミズキに対してヤマボウシは日本原産。どことなく野趣を残しているところがよい。
 2枚目の写真は台風一過、その根元、道路の乾くのを待って清掃を実施した。
    3枚目4枚目はいうまでもないがアジサイ。
 ただ「美しい花には毒がある」。普通には誰も食べないだろうが、オシャレな懐石料理などと考えその葉っぱをお皿代わりにしたりすると、エライことになるらしい。



    5枚目はお判りだろうか。先に答えを言うと「菊菜(春菊)」で、ついこの間まで摘んでは食べていた。
 冬のなべ料理はもちろん、今年はそのままサラダにもした。
 なお、デージーの仲間に「唐草春菊」というのがあるが、これは有毒。

 6枚目は、これこそお判りだろうか。
 昨年まで散歩道に点々と咲いていたが、今年は10倍ぐらいに増えていた。その繁殖力だけが問題ではなく、プチトマトみたいな実も有毒。その名もワルナスビ(悪茄子)という『害草』。そういえば、歌舞伎で言っても悪役の雰囲気がある。
 





2026年6月8日月曜日

入梅

    6月4日、近畿地方に梅雨入りが宣言されたが、梅雨入り前に台風が上陸したのだから「事実はなんとかやら」で、ややこしい。
 ただ季節の変化を権威(大阪管区気象台)に頼るのは情けないから、それは自分自身の感性に頼るべし。植物でもいいし農事でもいい。
 妻は早速「南高梅」を購入した。
 かく言う私は4日、「ミョウガが100円を切った」と妻に言うと、「ミョウガの値段があんたの『標本木か』と」笑われた。
 そう、一時はミョウガ3本のパックが150円を超えていたのが100円を切って90円台になったのだ。こんなはっきりした入梅のメルクマール(指標)はない。

 さて、私はミョウガが好きなもので、見事に物忘れがひどい。(すべてミョウガのせいにしておこう)

 そこで、先日妻に聴いた「おけんたい」についてもう少し知っておきたいと思い奈良市の図書館を訪れた。
 結論を言うと、ほとんど資料はなく、小学館の『日本国語大辞典』(全13巻2万頁50万語)と『関西ことば辞典』にだけそれを見つけた。
 後者には「役所の複写機をケンタイで私用に使うとる」という例文があった。これには何となく、「公然と(堂々と)」、「ずうずうしく」というプラスでないニュアンスを感じた。
 そういう指摘は前者にもあったが、普通に「あたりまえ」「おおっぴら」との記述もあり、文章ではその微妙なニュアンスが解らない。
 教えてくれた妻も、「さあて?」といったところである。
 「おけんたい」、ご存知のお方はそのニュアンスを教えてほしい。
 「晴耕雨読」の語が似合う季節である。

2026年6月7日日曜日

ホジェン族の老人

    『中国55の少数民族を訪ねて』という(角川文庫)を読んでいるが文字が小さくてなかなか読み進まない。
 この本は、1992年から5年間にわたり、日本ビクターと中国民族音像出版社とが日中合作プロジェクトとして、中国少数民族の日常生活や行事、儀式などに織り込まれている歌や踊りなどを映像に記録していった際の記録や感想の記述であるが、2026年現在では相当の変化や消滅があるだろう貴重な記録に違いない。
 非常に面白い内容なので今後幾度も書くだろうことも多いが、今日は現代史と衝突する事案のことを書く。

 中国領内に約4200人、ロシア領内に約12000人という黒龍江省のホジェン族(ロシア領内ではナーナイ族)の歌や芸能を調査していたとき、有力な老人の中に「日本人がいるなら撮影には協力しない」という人が現れ大きな困難が生じたが、それでも監督が老人と話し合う中で「語り物の歌」を歌ってもらえたという。その歌は・・・
 〽わがホジェンの人々は、日本人が侵略してきた時、「三部落」まで追い払われた。婦人たちは子供を背負い、老人たちは杖をついて故郷をあとにした。沼地を渡る時に深みに足を取られて這い上がれない婦人がたくさんいた。いくら老人が泣こうとも、婦人が叫ぼうとも、天も地も誰も助けてはくれなかった。食べるものといえば、木の実や皮しかなく、体がむくんでしまった。日本人はわれわれに阿片を吸わせた。「三部落」では、人が死んでも外へ運ぶこともできず、一家族一家族と次々にと死人が出たので、遺体を積み上げて燃やしてしまうしかなかった。
 ・・・老人はここまで歌うと涙があふれ、悲しみのあまり声が出なくなってしまった。

 わが国では「日の丸」の損壊罰則法が進められ、大阪の維新の府市政は「君が代」で教員を処分したりしたが、そこにはこういう老人の声は届いていない。
 私は「日の丸」も「君が代」も国旗、国歌で構わないと考えるが(その理由は長くなるので後日、別途書くつもり)、その大前提には、わが国が侵略し、戦争という名の人殺しや凌辱、略奪などを実行したという歴史的事実を直視するということがなければならないと考える。
 予想外の本に予想外の記述があったので、改めて自省した。

2026年6月6日土曜日

原発と心中するの

    朝日新聞によると、政府は原発を2050年代までに最大14基建て替える目標を立てたという。
 フクシマ第1原発事故の廃炉作業の目標すら具体化できない中、安全対策の巨額のコストなどを別にしても、原発はほんとうに安価でクリーンなのかをもう一度確認しておきたい。

 その1、原発は稼働率が低いのでコストは高い。
 発電事業は燃料費よりも固定資産に多額の費用がかかるので、机上の計算で稼働率を上げれば安く見えるが、大島堅一教授の現実の試算(1970~2007)では、1キロワット時あたり、一般水力が3.98円、原子力が10.68円、実際にある原子力+揚水が12.23円となっている。
 ネットを開けると「原子力は安い」という宣伝が、政府や電力会社、そういうところから予算を貰った研究所や御用学者によっていっぱい出てくるが、「原発は絶対に安全だ」と宣伝してきた反省はないのか。

 その2、原発の周辺には化石燃料が大量に使用されている。
 「原発は二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギー」という宣伝も大きいが、原発の建設、ウランの採掘、その運搬、製錬、濃縮、加工には莫大な化石燃料が使われている。
 そういう真っ当な批判を受けて国や電力会社も、近頃は「発電時に二酸化炭素を出さない」と言い換えているが、正しい日本語なら「ウランの核分裂反応は二酸化炭素を出さない」と言うべきだ。

 その3、地球温暖化の原因はCO2だけではない。原発は海水の大きな湯沸かし器である。
 恥ずかしい話をすると若い頃、某電力会社の保養施設を利用したことがある。日本中の企業がそういう保養施設を持ち、お互いに融通しあってた頃の話。そこでは鯛のお刺身などが割安であった。なぜか。原発の温排水で鯛の養殖がされていたからだ。
 それは反対にいうと今まで獲れていた海水温での魚種が不漁になったり、環境を混乱させていることでもある。
 日本列島には年間約6500億トンの雨が降り、4000億トンが川を通じて海に流れている。
 さて、原発は300万キロワットの熱を産んで、その3分の1を電気に変え、3分の2は海に捨てている。1秒間に70トンの海水を引き込んで7度Cあげて排水している。風呂の温度を7℃上げるとどうなるかを想像してほしい。年間約1000億トンの海水を7度C温めているのだから、近年の気候危機に影響がないと考える方がおかしくないだろうか。

 日本政府が「原発だ、原発だ」と言っている間に世界の砂漠地帯が巨大な発電所に変わりつつある。
 「原発建て替え」。こんなニュースを見過ごしていて良いだろうか。

2026年6月5日金曜日

国旗損壊罪?

    高市自民・維新政権は、国旗損壊罪(2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金)の法案を提出すると報じられている。
 「明日の自由を守る若手弁護士の会」のフェイスブックを見ると「G7(主要7カ国)で外国国旗の法律がありながら、自国国旗の損壊を規制していないのは日本だけとの指摘があるが、ややミスリードだ。G7で外国国旗の損壊を規制しているのはドイツとイタリアのみだが、例えばドイツはナチス時代の反省から、民主体制を守る一環として自国国旗の法律を置いていると解されている。イギリスやカナダはどちらの法律もない」とある。

 その内容も、例えばイタリアでは、チュニジア人移民が国旗に赤い×印を書き移民政策反対とSNSに投稿した事件では無罪。ローマの教会前で極右の葬儀が行われ国旗にナチス卍を重ねて使用した行為が、ヘイト扇動で差別を助長すると認定され罰金2000ユーロを課されている。法律はあるが裁判所が、文脈を丁寧に読み解き表現の自由を守っているらしい。
 さらにアメリカでは、自国の国旗を侮辱する表現を禁止・処罰することについては、連邦最高裁が違憲判決を出している。
 ただトランプ大統領が20258月、この判例を真っ向から否定する内容の大統領令に署名した。大統領は「国旗を燃やせば1年の収監、仮釈放も認めない」という姿勢を表明し、国旗を焼却・侮辱した者を訴追するよう司法長官に指示した。行為者が外国人の場合には、ビザや永住権、帰化手続きの制限・取り消しも盛り込まれた。この国の現在はやや微妙。

 結局、自民や維新は北朝鮮や中国、あるいは途上国の独裁政権と同じことを考えており、例えば「表現の自由は侵してはならない」という日本共産党はアメリカ連邦最高裁やG7の主張に近いということができる。
 文芸評論家斎藤美奈子氏の言葉を借りれば、「下着の色は白だけといういうようなブラック校則と同レベル」の無用・有害な法案だといえる。

 517日にアップした「リンカーンとマルクス」では、アメリカ共和党の議員が、マルクスとリンカーンが手紙のやりとりをしていたことを知って、「それでは(アメリカ共和党と日本共産党の)祖先は一緒だ」と志位和夫氏に語った話を書いたが、マルクスの残された資本論関係の草稿には、未来社会では人生における自由がもっとも尊重される、・・されなければならないという展望が経済と絡んで論述されていた。
 写真は、先月他界した親友がイギリスのマルクスの墓を詣でた折の写真。手作りの告別式で披露されていた。

2026年6月4日木曜日

juneberry

    ジューンベリー(juneberry)は文字のごとく「6月のキイチゴ」だが、今年は5月に熟して落果し始めたので、下を通るたびに口にポイっとは食べていたが、5月末に大量に収穫した。
 甘さも酸っぱさも今一つパワーがなく人気が乏しいから、今年は氷砂糖と少々のポッカレモンを加えてジャムにした。
 弱火でコトコト煮詰めるだけだが、北欧や北米の物語に出てくるワンシーンのようだと自分で思った。
 パンに塗ってもよいし炭酸で割って飲んでもよい。
    まだ採り残しがいっぱいあるから歩くたびに口に入れるつもりだが、そのうちに小鳥たちが集団でやってくるだろう。
 「金持ち喧嘩せず」でネットもかけるつもりはない。
 「恒産なくして恒心なし」の気持ちもわかる。

2026年6月3日水曜日

今日の大阪ことば

    金水 敏著『大阪ことばの謎』に次のような文章があった。
 【関西アクセントは関西人の生活のすみずみに染み渡っていて、関西人の生活と密着している。非常に特徴的なのは、標準語で書かれた文章を読むときも、関西人は標準語アクセント(≒東京アクセント)ではなく、関西アクセントで読むのである。
 これは子どもの頃からの習慣で、小学校の国語の授業で音読をするとき、クラス全員が声を揃えて関西アクセントで教科書を読み上げるのである。
 この様子を初めて見た他地方の先生方の多くは、かなり驚くそうだ。なぜなら、いくら方言が強い地域でも、教科書を読むときは標準語アクセントで読むからだ。というより、教科書を読むことは、標準語を習得するという意味あいもあるのである。国語の授業が即標準語の学習につながらないのが、関西という土地柄の不思議さである。】

 私が義務教育を受けたのは遥か昔のことであるから現代の事情は知らないが、文章の意味を十分に理解し相手にも正確に伝えるためには、関西では、関西アクセントで読むのが最もふさわしいに決まっているから、他地方ではそうでないらしいことだったことの方が反対に大きな驚きだった。
 なので、嫁(息子の妻や)婿(娘の夫)に「ほんとうのところどうだった」と尋ねると、やっぱり授業の音読(だけ)では標準語アクセントだったという事実をこの歳になって初めて知って少し感慨を覚えている。
 そうしたら「灯台下暗し」で、妻は開発初期の千里で育ったから、金水先生の「関西という概念」の例外で転勤族の多い土地柄だったから、「私らは標準語アクセントで読んでいた」という、これもまた貴重な証言に出くわした。
 ならば全くのニュータウンであるこの地で育った孫の夏ちゃんはどうかと手元の本を読んでもらったところ、微妙に関西弁的な標準語というか、標準語っぽい関西弁だった。う~ん。
 「蜘蛛に似た雲」「端にある箸」、皆さんどういうアクセントそしてイントネーション?

 「大阪ことば」のついでに、妻は「母親が『おけんたい』と言うことがあったが近頃は耳にしなくなった」と私に教えてくれたが、「おけんたい」など私は初耳で全く解らなかった。
 そこでいつもの『大阪ことば事典』を牽くと、ケンタイ。当然。平気。オは御ではなく大であろう。[例]そんなこと、オケンタイや(当然すぎるほど当然だ)・・というのが出てきた。
 京都弁、あるいは関西~中四国の言葉という文章もネットでは出てきた。
 
 この頃は、よしもと的な芸人の影響で広い意味で関西弁がメジャーになっているが、その本家本元の関西で死語辞典に移されている関西弁も多い。ガンバレ上方落語! 
 でも、オケンタイ、もう我が子や孫には伝わらないだろうなあ。

2026年6月2日火曜日

豊年を祈る

    昨日の記事の続きではないが「田圃」のこと。
 わがNTの外には昨日の写真のような農村風景が広がっている。
 なお私の感覚では田植えが近年だいぶ遅くなっていて、この集落ではようやく田植えの準備にかかろうかという、まだ水も入っていない田圃が多い(30日の状況)。

 その数少ない水の入った水田にはカブトエビ(兜蝦)が動いている。
 見た目は海のカブトガニの赤子のように見える。
    実際、私が初めて大和川の河口付近でこれを見つけたときは「カブトガニの子だ」と感激した!!!
 このカブトエビ。水源の池あたりから来るのだろうかなどと考えていたが、乾燥後の田んぼの泥土の中の耐久卵が注水後10時間程度で孵化を始めると本にはある。すごい生命力にはただただ驚かされる。
 オタマジャクシエビとか恐竜エビという別名もあるが、恐竜エビとはなかなか的を射ていて、カブトガニ同様、恐竜時代からのままの「生きた化石」であることは間違いない。

    カブトエビほど形に特徴はないが、ホウネンエビ(豊年蝦)もいる。名前のとおり、このエビの多い田にはコメがよく採れ豊年満作となる。
 ホウネンエビの異称には、タキンギョ、オバケエビ、ホウネンウオ、ホウネンムシなどがあるとネットに出ていた。
 やはり基本的には水が綺麗な証拠ではないかと勝手に想像するが、農業が「工場」みたいになるよりは見ていて気持ちがいい。
 写真は2枚ともカブトエビ。水が濁っていたので写りが悪い。

2026年6月1日月曜日

銘柄米も値下がり

    昨年713日にコメ問題学習会のことを要旨次のとおりに書いた。
 【今回のコメ不足は単なる買い占めでなく、絶対的なコメ不足だから短期的には別にしても長期的には高騰は続く。
 原因は、永年の減反政策、需給見通しの誤り、米の輸入自由化、そして、農水省の施策というよりも財務省の強烈な政策として、米で大儲けを考え輸入米もコントロールしようとする大商社(つまり財界)の要望、その奥のアメリカ政府、アメリカ財界の要望によるものが大きい。だから単純な「犯人は農協だ論」に組してはならないと。】

    ところが近頃、大手スーパーでも明らかにコシヒカリなどの銘柄米も値段が下がっている。
 消費者が備蓄(買い占め?)していたのが一通り一巡したからだろうかと思ったりもするが・・
 それよりもやはり、農協や大商社、大企業が買い占めて隠していたものの販売見通しが天井を打ったからだろうと勝手に推測している。
 やはり途中で買い占めて隠していたものがあったのは、どうも事実だろう。
 米は完全な冷房装置のある倉庫でないと保管が利かないから、農協、商社、米取扱い大企業あたりが怪しい。
 先の学習会で講師は、米の売買は、売買契約、金の収支、現物の米の移動・保管が全く一致せず、ちょっとした伏魔殿だとの感想を述べていた。・・・やはり。
 どいつもこいつも、なんという国だ!

    と怒ったところで「お口直し」に写真を掲載。
 そんな人間をお猿さんが笑っている。

2026年5月31日日曜日

ちょっとした小工事

    頼んでおいた町道用の『飛び出し注意』のプラスチック板が届いたので、古いものと交換しようと作業をした。
 この看板、町に改修を「お願い」していては遅くなるので、自治会を通じて現物を貰うことにしている。 
 そこで、頭の中で設計し、強度のために適当な端材を切り出し、腐食防止のためにペンキを塗り、使えそうなネジ釘を探して組み立て、設置した。以上の作業のほとんどは表面的には何も見えない。
 結局、町道の写真のカーブミラーや看板はみんな私が設置したものだが、世の中難しいもので、「もし台風の時に倒れて誰かが怪我をしたらどうするねん」という直球の疑問が投げかけられれば謝るしかない。
 
 これに限らず、「何かあったらどうする」は恐ろしい呪いの言葉である。一見「繊細な注意」のように見えて、詰まるところはあらゆる場面で「私はしない。したくない」の逃げ口上に使われている。
 何事であっても、何もしない者が責任を問われることはない。
 減点方式の成果主義もそんなものだ。
 現下の社会や経済の停滞にも大いにそのことが影響しているのではなかろうか。その一端はマスコミにもあるような気がしてならない。

 せっかくの植樹の前面に無粋な看板だが、私自身は結構上手く設置できたように思う。

2026年5月30日土曜日

リープフロッグ(蛙飛び)

    カザフスタン(kazakhstan)と聞くとどんなイメージが浮かぶだろうか。
 少なくない日本人(つまり私のことだが)は、幕ノ内土俵入りで「金峰山、カザフスタン出身木瀬部屋」と聞くと、草原の国でのモンゴル相撲やレスリングが思い浮かび、一言で言うとシルクロードの辺境の地 が最初に思い浮かぶ。余談だが、木瀬部屋のちゃんこは金峰山のことを思ってハラールであるらしいがこれは余談。

 さて、白石あづさ著『中央アジア紀行』のことは以前に書いたことがあるが、その中に要旨次のような件(くだり)があった。「両替したお金を手に空港内のカフェでお札(さつ)を出したら『電子マネーじゃなくて現金⁉ おつりなんてないわ』と店員さんがうろたえるし、後ろに並んでいた人には『うちの国の紙幣を見たの数年ぶりよ!』と懐かしがられた。・・日本よりずっと後進国だと思い込んでいた私は背中に冷や汗をかいた・・と。

  これとよく似た記述が近藤大介著『ほんとうの中国』に要旨次のとおりあった。
 中国では、過去に遅れていたからこそ、いきなり最新の技術を投入できたという「リープフロッグ」(蛙飛び)現象も次々に起こっている。固定電話が普及する前にスマートフォンが普及したり、クレジットカードが普及する前にスマホ決済が普及したりといったことだ。
 産業などでの「日本の劣化」はいろいろあるが、私(近藤氏)はそれを密かに「日本の中国化」と呼んでいる。10年以上前に北京で暮らしている頃に見た風景が、・・具体的には道路の陥没、度重なる列車の遅延、オレオレ詐欺の横行、銀行などのサービスの低下、すぐに会社を辞めたり挨拶をしない若者の増加・・といった現象だ。

 中国人の団体旅行の「しおり」には「20世紀を懐かしむ旅を日本でどうぞお楽しみください」とあるとか。
 「日本旅行のために小銭を入れる財布を買おうと思ったがもう中国では売っていなかった。今日も日本のコンビニで小銭を渡してお釣りを受け取るという行為が懐かしかった。手を挙げてタクシーを拾うのも久々の経験だった」とも。

 呑み友に韓国通の先輩がいるが、現代韓国人の感覚も同様らしい。
 そこには、大規模な戦乱がいくつもあったことで古い景観が少なくなったこともあるようだが、要するに、日本旅行で電気製品を爆買いしたり、高層ビル(たとえば「ハルカス」)に登って喜ぶ時代は遥かに過去のことになって、昔の中国や韓国にあった「古き良き生活風景」を再発見して感動しているのだ。

 ついては、セルフレジ、キャッシュレスオンリーに「取り残された感」をお持ちの日本人の皆さん。恐れる必要はない。
 その手作りの日本こそが、次代の観光日本の目玉になる。
 それもいいじゃないか。 どう?

2026年5月29日金曜日

紅花栄う

     旧暦の四季(春夏秋冬)をさらに立春だとか春分だとかに6分割したのが二十四節気。それをさらに3分割したのが七十二候。
 5月の末頃は立夏の次の小満の次候(2番目)の「紅花栄う(べにばなさかう)=紅花が一面に咲くころである。
 紅花(べにばな)の別名は末摘花(すえつむはな)。花弁を摘み取って染料に用いたことから「末(実)の先端を摘む花」となったらしい。
 源氏物語の姫君末摘花は鼻の先が赤かったとか。これは余談。
   行く末は誰が肌ふれむ紅の花  芭蕉がある。
 
 退職者会会報の題字脇には歴代の編集長がこの七十二候を書いてきたが、次号は(つまり発行日によるが)どういうものになるのだろうか。芒種の次候の「腐草蛍と為る」か同末候の「梅子黄なり」あたりかも。
 蛍でいうと40年ほど前、転居前はざっくり言えば今と同じニュータウン内であったが、そこのすぐ脇の田圃の用水路には蛍が飛んでいた。今はもういない。
 ここ20年ほどに転居されてきた方々には法螺話に聞こえるかもしれない。

 今の家のそう遠くない田圃にはカブトエビがいる。いつまでもいてほしい。
    秋の田を予祝してるかカブトエビ

2026年5月28日木曜日

砂漠の発電所

    暑い! 気候危機が実感される毎日だ。
 中でも戦争ほど環境破壊するものはない。ニュース映像を見ながらそんなことを考える。
 それと、もう一つ、産油国の煙突みたいなパイプの上で休みなく燃えているガスは「何とか有効活用できないものか」と素人は考えるのだが、きっと算盤では「活用」よりも「燃焼させておく」方が安上がりなのだろう。資本主義の合言葉は『わが亡き後に洪水よ来たれ』だ。

 再生可能エネルギーで注目しているのは中国のゴビ砂漠等の太陽光や太陽熱発電だ。
 情報が不十分なので負の問題もあるにはあるだろうが、伝えられている限りでは、世界最大のCO₂排出国であった中国が世界の優等生になる日も近いという。
 砂漠の果てまで続くパネル等による出力量は桁違いで、送電コストの革新と併せると、風力も含めて再生可能エネルギーは既に過半数を超えたとも標榜されている。
 副次的には、砂漠の地面の温度が温暖になり、パネル清掃の水もあって草が生え、羊が養えているともいう。
 また、砂嵐も抑制されているとか。 
 これまでは産油国がこの世の春を謳歌していたかも知れないが、これからは砂漠の国が面白くなるかもしれない。
 ところで日本は、雨が多い、平原が極端に少ない、草木がパネルを覆いつくす、あまり明るい未来が見えてこない。
 ・・・・再生可能エネルギー、注目していきたい。
 いつまでも原発なんぞに捉われていると世界に取り残されそうだ。
 原発が、海水はては気温を引き上げている元凶だということは十分には知られていない。

2026年5月27日水曜日

葛饅頭の季節

    何年か前までは、「二十四節気・七十二候は古代中国前漢の思想の輸入であるから日本の季節感とはマッチしない」と言われていたが、気候変動が古代中国の思想に歩み寄ってか追いついてか、近頃の5月は「文句なく夏」になってきた。四季の国が二季の国と揶揄されてからも久しい。

 歳のせいかわが家ではこの頃は洋菓子よりも和菓子を買う機会が大幅に増えた。だいたい和菓子や餡子は若い頃にはそんなに好きではなかった。その和菓子で夏に相応しいものというと「葛餅」だと思う。ただ正確には、私の思っているものは「葛饅頭」らしい。

 その葛餅(葛饅頭)、大型スーパーではあまり見かけず、代わりに「水まんじゅう」なるものが並べられている。
 その違いはあまり解らないままだが、近くの大型スーパーで見るまでは「水まんじゅう」という言葉さえ知らなかった。その後大垣の名産だとテレビ番組などで知ったが、このスーパー、良く言えば全国の名産を教えてくれるが、悪くいえば関西の文化を軽視しているようでいささか不満がある。
 まあ、名前はどうでもよい。そんな和菓子が食べたい日が多くなった。

2026年5月26日火曜日

ささげの種まき

    少し時期が遅れたが5月24日(日)に『ささげ』の種を少し蒔いた。
 インゲンマメ(サンドマメ)を細長くしたような、それよりも原種に近い豆で私は結構好きであるが、どういうわけかあまりメジャーではないようだ。
 その豆の若いうちはインゲンマメのように莢(さや)ぐち煮物などの料理にし、その後は豆を取り出して「ささげご飯」にする。お江戸では小豆(あずき)は皮が裂けて切腹を連想するからと赤飯にはささげを用いるとか。そういう赤い豆になる。

 ネットで「ささげ」の通販を見ると、袋に「お盆のお供えに」と印刷されているのがあった。
 親鸞の教えではご先祖がお盆に帰ってきたりしないのだが、ある種のお盆の行事は素朴な先祖供養のしきたりとして少なからず残っている。
 その中のキュウリやナスを馬や牛にして飾るというのは有名だが、そういうような発想で、ご先祖がお帰りになるときのお土産の「背負い紐」がいるからとお盆に「ささげ」をお供えする風習もあるようだ。

 猫の額のような家庭菜園だが農作業は楽しい。
 このあと連作障害、害虫、水枯れ、等々で失敗するだろうから、家庭菜園は初期の今が一番楽しい。
 トマトがこう実って、キュウリがこう出来て、万願寺が・・・・と、想像の世界では失敗がなく楽しい収穫の夢が広がる。
 また、第一陣のキュウリの後には第二陣が成るようにするにはいつ頃次の植え付けが必要だとか考えるのは、他の物事を準備するうえでの思考の訓練になる。
 未来の絵を描いて、そこへ向けて日程を押さえて生活するリズムも勝手に身につく。
 農作業でいえば、仕事の遅いことでよい仕事になることは決してない。
 そういう感覚で友人たちに発信するから煙たがられている。

 【26日午前3時追記】  時鳥(ほととぎす)の初音とどく。 蛙の合唱とどく。
 【26日午前6時追記】  本日の赤旗に「私の菜園自慢」が掲載された。

2026年5月25日月曜日

裸の女王様

    仕立屋たちは「その地位にふさわしくない者や大馬鹿者には見えない不思議な服」を織った。
 大臣たちも家来たちも国民もみんな「素晴らしい」と称賛した。
 この話、王様だけが狂っているのだろうか。
 アンデルセンの童話では「王様は裸だ」といった少年はプチ英雄だが、およそ200年後の東の国では「ナフサは足らない」と言ったお菓子メーカーが叱られた。
 少年の言葉に国民は「そうだ」といったが、東の国の国民は・・・
 お菓子メーカーは嘘をついたから叱られたのではない。
 女王の言葉「単なる目詰まり」に同調しなかったから叱られた。
 そういえば女王は「今後は許さない」という決意で国家機密法を成立させるという。
 スパイとは007のようなものではない。この国の民ではあるが女王の言葉に異を唱える者がスパイと呼ばれるのだ。
 普通の経済人どころか、関係する業界周辺では石油不足はアタリマエのアタリマエだが、その国のマスコミは何も言わない。

2026年5月24日日曜日

AIとDC

    AI(人工知能)の力が世界を制する時代になってきた。
 「この花の名前は?」などという可愛らしいレベルをはるかに超えて、スパイもニセ情報も戦争の「損得」だって、AIが主導するかもしれない。
 その前提は超莫大なデータであるから、近頃巨大なデータセンター(DC)の建設があちこちで進んでいる。
 京都府精華町のいわゆる京阪奈学術研究都市も例外ではなく、否、前の方を走っている。
 超莫大なデータ処理であるから、それ自体に莫大な電気を使う。また、空調等にも莫大な電気を使う。確か1社で従来の精華町全体の使用量を超えると聞いた。少なからず水も消費する。
 けっこう厄介な代物である。
 その上に、精華町では「すわ・戦争か?」という事件があった。・・1データセンターの発電機による振動と騒音にみんな驚いたのだ。
 データ処理だから突発的停電が一番怖い。そこで、すぐに緊急発電機が作動するようになっている。いざというときにミスがあってはならないからその発電機を時々点検作動させる。その音と振動にみんな驚いたというのだ。
 写真は某データセンターだが、ビルの後ろにはズラーッと発電機が並んでいるのが判る。
 こんなデータセンターが複数建設されていて、精華町ではこれ以上の建設にはマッタをかけているらしい。
 みなさんの街でも起こるかもしれないデータセンター建設問題。けっこう大きな公害でもある。
 某データセンターのHPを見ると、大阪市内京都市内からも近く、自然災害リスクが少ない地とあった。
 自然災害リスク?? 蛇足ながらすぐ隣は自衛隊祝園弾薬庫。ここにトマホークも保管するという話もあるから先制攻撃されるリスクがある。悩ましい。

2026年5月23日土曜日

鷲のポーズはできない

    町の高齢者特別健診に行ってきた。
 案内をよく読みもせず、当然にバリュウムを飲む検査があるだろうと思って朝食を抜いて行ったら、「2年に1回ですから貴方は今年はありません」と言われた。
 思い起こすと去年は反対に朝食を摂って行って、「朝食を摂ってきた人はできません」と言われたことを思い出した。
 2年続けてプラスマイナスの頓珍漢だった。

 そういえば問診票に”記憶力”のような項目があったが、少しエエカッコをして「ない」ということにしていたが、どうも近頃は頓珍漢なことが増えてきた。一昨日も会議に持参すべき書類を忘れて行った。

 問診のドクターは「家の中でもよいから軽いストレッチぐらいはするように」というのだが、”わかっちゃいるけどナントカ”で、ヨガの「鷲のポーズ」など怖くてできない。ひっくりかえって外傷を負うのが眼に見えている。

2026年5月22日金曜日

ツルサギポスター

    長野県の中学生が小学5年生の時に作成した詐欺被害防止の『ツルサギポスター』が、この度「印象的なポスター」として高校美術の教科書に掲載されることになったことが話題になっている。
 鷺が「オレオレ、鶴だけど」と携帯電話を架けている。

 ・・・というニュースを見て笑っていると、そのニュースの近くに「合区解消のために改憲」というニュースの見出しが目についた。
 記事をよく読めば自民党の主張であることが判るが、一見したところでは「合区解消のためには改憲が必要なのか」と思ってしまったりする。SNSの世界ではなおさらだ。

 「1票の格差」つまり「A選挙区の人はB選挙区の人の半分以下の選挙権しかない」という矛盾に選挙制度の改正を求めてきた国民世論に対して、どちらかというと選挙区数や定数を増やすことになる都市部の選挙区数や定数増では野党の得票が増える可能性があるとして、そのことを抑えたいという自民党の邪な主張によって発生したのが参議院では「鳥取・島根」「徳島・高知」という「合区」である。
 ズバリ!「合区」と憲法は関係ない。

 憲法と無関係に強引に導入した「合区」を解消するのに憲法は何の支障にもなるはずがない。
 「ツルだ、ツルだ」と何度繰り返しても「サギはサギ」なのだが、例えば「大阪都」などという没論理的な主張が一定広まったりするから恐ろしい。
 参議院でいえば、冷静に、① 投票価値の平等 ② 多様な民意の正確な繁栄 ③ 立法と行政をチェックする参院の機能重視 ・・を議論して是正すればよいだけである。
 その改憲議論、ツルサギポスターを見ながらよ~く考えよう。

2026年5月21日木曜日

びっくり捕物帖

    本を読むときの専用にしていた眼鏡の弦(つる)を折ってしまったので、接着剤とセロテープで補修して使っていたが、そんなものが長続きするはずもなく、眼鏡店で弦の交換か修理ができないかと尋ねたが、あの小さな蝶番(ちょうつがい)はけっこう千差万別で、私のそれは適わないということだった。
 そこで、手っ取り早く布の紐で弦代わりにしたところ、「びっくり捕物帖や」と妻が大笑いをした。
 ちなみに『ダイラケのびっくり捕物帖』は、1957年(s32)から1960年(s35)にテレビ放映された上方お笑い番組の元祖で、藤田まことのデビュー作でもある。‥古いな~
 もちろんダイマルの眼鏡がそういうものだった。

 同じレベルの眼鏡はもう一つあるにはあるのだが、無趣味な私の唯一ともいえる趣味の読書のためには、どうしても1階にひとつ2階にもひとつ置いておきたいので、結局、眼鏡店で新しい眼鏡を購入した。
 そして外出時に使用する老眼+乱視+遠近両用の度数も進行していたので、「二つなら2000円引き」に釣られてそれも購入した。いづれもオシャレ度ゼロの安物だが、この歳になると高価なものはかえって似合わなくなってもいるが、それは歳のせいでもないだろう・・・

 

 

2026年5月20日水曜日

エプスタイン事件

    エプスタイン・ファイル(英語
: The Epstein Files)は、児童性的人身売買で起訴され、拘留中に死亡したジェフリー・エプスタインの捜査の過程でまとめられたファイルである。日本ではエプスタイン文書とも呼ばれるが、文書だけでなく画像や動画も含まれている。
20251118日、米議会で「エプスタイン・ファイル透明化法」が可決され、資料ファイルのすべてを同年1219日までに公開するよう政府に義務付けた。
1219日司法省は、エプスタインの捜査に関する写真や音声、聴取記録を含む数十万点を公開したが、その多くは黒塗りされたり、すでに公表されたりしたものだった。
アメリカやヨーロッパでは超有名人の名前が噂されたりして全容解明の声が大きいが、トランプやトランプ夫人の名前も取りざたされている。
イスラエルとアメリカによるイラン攻撃も、汚職事件で己の身が危ないネタニヤフと、エプスタイン事件で身が危ないトランプが、一挙に世の関心を誘導して形勢挽回を図るための下心のある戦争だという指摘も少なくない。
そういう中で、日本のマスコミだけが異様にエプスタイン事件の報道を避けていて、それゆえに日本では多くの国民が「知らない」状況にある。これも少し怖いことである。

2026年5月19日火曜日

時事詠

    5月17日の朝日歌壇から気に入ったもの(時事詠)を勝手に紹介する。
 みんな心に響いてきた。

 永田和宏選 
時事詠も情報局の取り締まり対象歌へとなるを恐るる (大津市)船岡房公 
「戦争があったらもっと儲かるぞ」そういう国に一歩近づく (秦野氏)丸橋弥生

 川野里子選
木曜日あふれるプラごみ君たちも」あのホルムズを通ってきたか (久留米市)春日登

 佐佐木幸綱選
ペンライト振って三万六千人ライブのノリでする護憲デモ (茂原市)麻生稚子

 高野公彦選
仕事する重油が足りぬと嘆きおり鰯の漁師もいちご農家も (観音寺市)篠原俊則
欲しいものトランプが映らないテレビ連日連夜募る憂鬱 (五所川原市)戸沢大二郎

 時事詠がこんなに説得力を持つ時代は悲しいかも。
 最後にもう一つ、永田和宏選
地方紙はひっそり伝う寺山の学びし校舎来春閉校 (五所川原市)戸沢大二郎

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや 寺山修司

2026年5月18日月曜日

17人のCEO

    トランプは訪中に17の大企業のCEOを同行させたが、その規模というか内容は過去にないレベルのことであった。
 中でも半導体大手エヌビディアのジェンスン・ハンとテスラのイーロン・マスクは大統領専用機に同乗して訪中し、ジェンスン・ハンは式場で民間人筆頭の位置を占めていた。
 エヌビディア(NVIDIA)の時価総額は6兆ドル(950兆円)というから日本のGDP以上。
 訪中した17名の個人資産17兆ドル(2700兆円)は、日本+ドイツのGDPをはるかに超えている。つまり、日給で「億円」を超える米経済人が3日間中国に出向いていたのである。
 中国に観光に行ったのでもなければ、トランプのお飾り、あるいは小商いに行ったはずはない。

 例えば、アップルのiPhoneはアメリカには工場は全くなく、ほとんどは台湾の鴻海(ホンハイ)が製造しているのだが、その主要な工場は中国本土にある。
 エヌビディアも近々そうなるだろうといわれている。そうしなくても直ぐに中国に追いつかれるとも当人たちが語っている。
 つまり、世界の工場であり、世界一の市場である中国を抜きに世界経済は語ることができない。ちなみに、ジェンスン・ファンは黄仁動という台湾生まれのアメリカ人である。

 少し寄り道をして近藤大介氏の本の中のことを紹介すると・・
 iPhoneを生産するホンハイ(鴻海)の深圳工場は300万㎡でここの労働者数は約20万人だ。深圳の隣の東莞・松山湖の研究開発センターはなんと150万K㎡でセンター内を電車が走っている。以上は少し寄り道。 

 「台湾有事」など、経済の世界では議論の端にも登らないというのがリアリズムである。
 中国も、アメリカも、台湾も、キッシンジャーと周恩来が考え出した?現状が一番良いのである。
 そういう下で、日本の経済界の首脳陣は、愚鈍な高市内閣を戴いたまま沈没する船の中でため息をついているだけだ。
 それは回りまわって国民生活も引き下げる。
 そのことを明確に語らないメディアもメディアである。
 ただの年金生活者はただただ「情けない」思いでいる。

2026年5月17日日曜日

豌豆の収穫祭

    小さな土地は円満に明け渡してもらわなければならない‼ ので、残っていたウスイエンドウをすべて収穫した。
 そうしていると、近頃では珍しいことだが小さな姉弟が道で遊んでいて、「何してるの?」とわれわれ夫婦に聞いてきた。(わが庭には4箇所に出入口があるがすべて扉がない)
 で、エンドウ豆の話をして収穫を手伝わせた?ら楽しく捥いで持って帰った。
 「豆ごはんにしてもらいや」というと「給食で食べたことがある」と返事があった。
 普段、道を通る小さな子に「おはよう」とか挨拶してあげるが、こんなに反応してくれたのは何年ぶりのことだろう。
    妻と「家に帰ってほんとうに豆ごはんを炊いてちょうだい」と親に言えただろうかと話し合ったが、近頃のことだから「他人にものを貰ってきてはいけません」ぐらいに叱られてないだろうかと笑いあった。
 今日の晩御飯は『翡翠煮』にした。
    今シーズンに食べきれない分は冷凍をしておく。

 明け渡していただいた土地(猫の額)には何を植えようか?
 

リンカーンとマルクス

    歴史にif はないが、ifリンカーンが暗殺されていなかったら、150年ほど後のアメリカにトランプという大統領が誕生していただろうかという妄想は楽しい。
 2010年に志位和夫氏が訪米し連邦議会の共和党の議員の部屋に行ったとき、リンカーンの大きな肖像画がかかっていて、「リンカーンを尊敬されているのか」と聞くと、「もちろん。わが党の創設者だ」と返答があったので、「それでは、マルクスとリンカーンが手紙のやりとりをしていたことはご存知」となるとびっくりして「知らない」。そして「それでは(アメリカ共和党と日本共産党の)祖先は一緒だ」と笑った話(15日付赤旗「志位議長とハートマン教授の対談」)は面白い。実際、マルクスとリンカーンは手紙をやりとりして意見交流をしていた。

 現に資本主義の総本山中の総本山ニューヨークには今、アメリカ民主社会主義者(DSA)のマムダニ市長が座っているのだから・・・あながち的外れな誤解でもない。
 
 マルクスが描いた共産主義とは、ソ連や中国で行われてきた政治とは正反対のものであった。人間が人間らしく、時間の活用や文化の自由が拡大される社会が展望されていた。(主に資本論の刊行されていなかった各種ノート)
 「共産主義には自由がない」などという宣伝に正々堂々と論を張って、自由民主党の政策こそが自由の敵であることはもっともっと大きな声で語られてよい。実際、高市自民党の政治は金正恩やプーチンと極似している。この国では、最も自由を大事に考えているのは日本共産党であろう。

 なんか近頃、この国は思想でも経済でも文化でも、「後進国」に編入されているような気がする。
 イメージで社会を論じるのは良くない時もあるが、あの傍若無人のトランプが習近平の前でおとなしい「一般人」であったのは今の時代を象徴していないか。習近平を誉める気はないが・・・
 アメリカにしても、どちらかというと民主党の方が大企業の利益に親和的で、トランプの共和党が取りこぼされた労働者のための雇用=企業誘致に積極的であるという側面もあるから、世の中は図式的ではない。

 今日ももう1本アップする予定。

2026年5月16日土曜日

単純化は恐ろしい

    先日、某所で「憲法9条改悪反対」の署名に応じていたときに、隣におられた非常に真面目そうなご婦人が「私は改憲派です」と言って署名をされていなかった。
 そのとき続けて話されたのは、「憲法は制定・施行されてから70数年間、1回も改正が行われていません。大きく変化した国内外の環境に合わせて、憲法にもアップデートが必要ではないでしょうか」であった。

 このフレーズ、聞き覚えがあるが・・・と思って検索してみると、自民党の広報のキャッチコピーそのものだった。そしてSNSなどで拡散されているものだった。
 「79年前に制定されてから一度もアップデートされていない」・・この単純なフレーズはそれこそ単純に「古臭い」「アップデート=改正すべきだろう」の雰囲気を人々に与える。

 現代人は疲れているから、複雑な問題を単純化することを歓迎する。そのフレーズが、SNSでは反復される。
 「少し落ち着いて検討しませんか」という話はうっとおしいし、その上に「あなたの得た情報はアルゴリズムに基くエコーチェンバーかもしれません」などと言おうものなら人格が否定されたように感じて反発する。
 ほんとうに難しい世になってきた。

※ SNS上のアルゴリズムとは、SNSのプラットフォーム(運用している会社)側が、このユーザー(つまり貴方)にはどういうコンテンツをどのタイミングでどのように表示するかを自動的に判断するシステム。

※ エコーチェンバーとは、アルゴリズムで選別された情報が繰り返されることで、結果として自分の意見や思想が肯定されることによって、それらが世の中一般においても正しく、間違いないものであると信じ込み、特定の意見や思想が増幅する現象。それ以外の情報や意見が受け入れられなくなる。

 アルゴリズムでいうと、スマホに『月齢も正確に表示される最新式腕時計』というのがあったので、どういうものかとポチッとすると、出てくるわ出てくるわ・・腕時計の広告がその後次々と流れてきたことがある。
 まだそれはいい。気楽な動画をちょっとポチッとしたときには、少しお色気系の動画が押し寄せて我ながら恥ずかしくなった。プラットフォームのAIは、ちょっとエッチな爺さんとランク付けしたのだろう。
 それらは「×」を重ねていって正常に戻ったが。ご用心、ご用心。

クルマのオイル

    私はズーっと某社の自動車販売正規ディーラーでクルマの点検・整備を続けていて、今回の点検では、事前の契約でオイルの交換は無料であるはずのところだったが、「オイルの入荷が切れていて別種の『有料の』オイルしかない」と告げられた。もちろん、遠因はネタニヤフとトランプによるイラン攻撃である。

 先日来、高市首相は「石油やナフサは足りている」と言い続け、インク不足を受けてポテトチップスの袋を白黒にしたカルビーを脅したりしたが、明らかに嘘をついているのは首相と政府である。

 後々のことを考えてだろう政府各大臣は「いま現在では・・」などと修飾の言葉を付けているが、フクイチ原発事故の際の「”直ちに”人体に影響を及ぼすものではない・・」という空しい政府発表と重なる。
 政府は明らかに嘘をついている。
 「目詰まり」などではない。石油は不足しているし、政府は確保も確保の見通しも持っていない。
 こんな内閣は早々に退陣してもらわなければ・・と思いながらディーラーから帰ってきた。

 (今日は午後にもう1本投稿する予定)

2026年5月15日金曜日

忍冬

    道路脇の植え込みに忍冬(にんどう・すいかずら)が咲いていて、毎年この時期には「忍冬唐草紋」(にんどうからくさもん)のことが思われる。
 わが国がようやく文化を取り入れた奈良時代前後、瓦の紋様などに取り入れられた紋様である。
 発祥はギリシャだとか言われるが、中東で発達してシルクロード経由で到着した。
 現代トランプが、「イラン(ペルシャ)を石器時代にしてやる」などと大口を叩いているが、その文化・歴史の重みでいうと議論の以前である。
 同じことはこの日本だってそうで、日本の歴史の黎明期、既に中東では文化が咲き誇っていた。

 傲慢は劣等感の裏返しに思われる。
 戦後のいっとき「ジャパンアズナンバーワン」と言われた国が経済でも、文化でも中国、韓国、台湾などに追い抜かれている現状が、ヘイトスピーチなどになっているのだろう。
 「強い言葉」ほど劣等感の裏返しに思われる。
 歴史を学べば、国力?の変遷は常のこと。素直に国際交流と理解を深めることが「国」の格をあげることになる。