2026年4月16日木曜日

私利私欲

    そもそもトランプは「アメリカファースト」「他国の困難に金も人も出さないというモンロー主義」でMAGA(トランプの熱狂的支持層の政治運動)の熱狂的支持を集めたのに、なぜ今ネタニヤフの戦争にこうも深入りしたのだろう。
 莫大なユダヤ票と政治献金、そしてそれに親近感を持つ宗教右派(福音派)という票田に目がくらんだからだろうか。
 パレスチナの地はユダヤの地だ!と現代社会の土地所有権を主張するのは、島根県民が現政府に対して「軍事力によってなされた『国譲り』は無効だ」と独立宣言する以上に不当・無法だと思うが、ある種宗教の原理主義ではそうではないようだ。
 それにしてもそれだけがトランプの主義の根拠なのだろうかと首を傾げていたところ、フェイスブックに志葉 玲氏の次の記事を見つけ、私としては大いに理解が進んだので、以下にそのまま引用させていただく。

🔳 1日 志葉 玲 
  原稿執筆中の備忘録。トランプ大統領の異常なまでのイスラエル支持・支援の一つの大きな要因が、娘婿で側近のジャレッド・クシュナー氏の暗躍だ。
 ユダヤ系富豪の御曹司で、ネタニヤフ首相と非常に親しい。クシュナー氏は、彼が子どもの頃からネタニヤフ首相と家族ぐるみの付き合いを長年続けている。
 クシュナー氏はイスラエルによるパレスチナ占領に大きく加担してきた人物だ。一家の財団「クシュナー家財団」の共同理事を2006年から2015年まで務め、その間に財団から、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地に多額の寄付をしてきた。入植地は、パレスチナの人々の土地を奪って建設され国際法上も違法な上、入植者は武装し周囲のパレスチナ人の村を襲うことを繰り返している。さらに、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地で、その帰属が定まっていないエルサレムについて、第一次トランプ政権が2018年に「イスラエルの首都」と認定し、大使館を新たに置いた際にも、クシュナー氏の強い働きかけがあったとされる。このことは、ハマス等のパレスチナ側を大いに刺激し、ガザ攻撃の遠因ともなった。
 イラン攻撃についても、クシュナー氏は何年も前から暗躍。イラン核合意からの米国の離脱(2018年)を強く支持・推進。アブラハム合意(イスラエルとアラブ諸国の正常化)で中東政策を主導し、イラン孤立を戦略の軸にした。攻撃の直前には、イランの核開発に関してトランプ政権の交渉団の中核を担ったが、「歴史的な機会」(イランのアラグチ外相)としてまとまる直前にあった合意を破綻させたのもクシュナー氏。トランプ大統領に「イラン提案は本気ではない」「時間稼ぎ・欺瞞」と報告し、それがトランプ大統領のイラン攻撃開始につながったと複数の海外メディアで報じられている。
 こうしたクシュナー氏のイスラエル寄りの姿勢は利益相反でもある。クシュナー家の企業に対し、イスラエルの銀行が融資しているのだ。トランプ大統領のネポティズム(縁故主義)とクシュナー氏の親イスラエルのスタンスが、グロテスクに国際情勢を混迷させ続けている。🔳

 そういえばイスラエルによるガザ攻撃のときトランプが、「何某かの移転料を払うからパレスチナ人は全員他国へ行け、あとはアメリカがガザを所有してリゾート地にする」と言ったのも全くの冗談ではなく、そういうこともアリだなというトランプ一家のプランのひとつであったのだ。
 これはもうアメリカという国家の皮を被ったギャング一味ではないだろうか。
 その手先になってピョンピョン跳ねてる人もいたが・・・
 (写真 ネタニヤフの向かって右がクシュナー氏、左がエプスタイン氏らしい)

2026年4月15日水曜日

ネモフィラ満開

    ネモフィラは繁殖力が強いから庭に植えては駄目といわれているが、わが家の庭はざっくり言えば自然農法の庭だから、昨秋、庭の空き地にネモフィラの種を蒔いたところ、けっこう綺麗に咲いてくれた。
 あちこちの大きな公園でネモフィラが「ウリ」に宣伝されているが、それにはレベルが違って足下にもその陰にも及ばないが、そこそこ道行く人々を癒してはいる(はず)。
 道行く人々に喜んでもらうというのがわが庭のコンセプト。 

    ところが写真のとおり、一部に白い花や模様の入った花が咲いたので「この種(袋)は不良品だった」と少し不満だったが、妻がスマホを読んで「突然変異らしいで」と教えてくれた。
 よくあることであるらしい。知らなかった。

    「庭に植えてはいけない花」の中には、ピンクの大花のオキザリスがある。
    昔、田舎の叔母が来たときに「うちらが必死になって駆除している雑草を植えている」とあきれていたが、実際、その後駆除に手を焼いている。

 わが庭は「こんな庭づくりをしてはいけない」という典型だが、当の本人は結構気に入っている。
 人間世界の「つまみ」のような庭でなく、自然の中に生活させていただくのが好くないかとの考えによる。
 精神としては茶庭・露地のつもりだが・・・

2026年4月14日火曜日

かぎかっこ

    先日、私の書いた原稿をみんなで推敲してもらった折、「カギカッコ」と『ニジュウカギカッコ』について「これでいいのか」と指摘があった。
 直接話法の中にさらに直接話法を使う場合などで、私は数学の計算式のイメージで、ニジュウカギカッコの中に普通のカギカッコを使っていたのだが、「それは反対ではないか」と指摘された。
 その種の問題解決は近頃は簡単で、「AIはカギカッコの中にニジュウカギカッコと言うてます」で決着がついたのだが、私自身「いったい何によって反対のことと理解していたのだろう」という不思議さが残ったまま帰路についた。
 そして、ネットではない大小の辞典、国語に関する書籍、公用文のマニュアル等などをあたってみたが、見事にどこにも根拠にできる規定は見つからなかった。
 そんなマニュアルもないような中で皆さんはどうして「正解」を知ったのだろう。どうして私は長長期間日本語を使用しながら「正解」を知らなかったのだろうと少々落ち込んだ。
 確かにAIでなくてもネット上では「答」が書かれていたりするが、あえて言えば「その人の見解」以上の説明にはたどり着けなかった。
 こうしてほとんど探索をあきらめかけたとき、念のため、手持ちの三省堂『ことばの百科事典』を繰ってみたところ、「二重の”かぎかっこ”(『』)は、”かぎかっこ”の中でさらに”かぎかっこ”を使うばあいに使います。書名・新聞名・雑誌名を示すときにも使います」とあったのでひとまず落着という気分に落ち着いた。
 さらには、国立国語研究所編『日本語の大疑問2』の表の中に、ニジュウカギカッコがあり「カギカッコの中の会話」との説明があった、
 ただ、いろんな関連しそうな文書を読んでみたが、いわゆる記号(符号)は多くの例外があり、反対にいえば絶対的な正解は見つけられなかった。
 この歳になってなんと恥ずかしい発見だった。
 でもね、吉田兼好(図)さん、貴男が徒然草第22段で嘆いた「言葉」は、既に外国語ぐらいまで「変身」しているよ。
 実際「現代若者言葉」も日本語なのだから、これからもこんな恥をかき続けていくことだろう。

2026年4月13日月曜日

カンサイタンポポ

    先日ハイキングで甲山(かぶとやま)の山裾を歩いたとき、「わあ、珍しい白いタンポポだ」「ほんとだ、ほんとだ」と喜んでいるグループがいたが、その日私は家を出てすぐに白いタンポポを見ながら甲山に来たのだから、少し可笑しかった。一番目の写真はわが家近くの「白タンポポ」。

 もちろん近くには黄色いタンポポもいっぱい生えている。それ自体は珍しくもなんともない。
    現代のタンポポ事情で一番の問題は、日本固有種のカンサイタンポポやカントウタンポポ(ニホンタンポポ)が急速に外来種のセイヨウタンポポに駆逐されて行っていることである。
 多くの場合植物の外来種は桁違いに繁殖力が強いので、固有種を守れという主張はヘイトスピーチとは次元が違う。

 タンポポでいえば、ニホンタンポポは自家受粉では種ができないから仲間と群生を続けていなければならない。
 その上に種の数がずっと少ない。さらに春に受粉してできた種は秋まで発芽しない。なんというおしとやかさだ。
    その何もかも反対がセイヨウタンポポだからあっという間に日本中を席巻している。

  三枚目の写真は、今年(この間)わが家の庭に突然生えてきたタンポポ。
 矢印の部分が「外総苞片(がいそうほうへん)」と呼ばれる部分。はっきりと下向きに反曲している(そっくり返っている)。
    これがセイヨウタンポポの最大の特徴である。

 そして四枚目、五枚目がわが家周辺の古い遊歩道のタンポポ。
 外総苞片が反り返っていないのは一目瞭然。けなげなカンサイタンポポ(固有種ニホンタンポポ)だ。
    ちなみにこの(ニホンタンポポの)写真をスマホのAIに見せたら『セイヨウタンポポ』と答えたから、皆さん、AIを頭から信じてはいけません。

    なおカンサイタンポポはカントウタンポポに比べて花も花の基部も小ぶりといわれているからこれはカンサイタンポポで間違いないと考えられる。
 あなたの周りのそのタンポポ、固有種?外来種?

 理屈めいた箇所は、田中修著『雑草のはなし』(中公新書)を参考に記述した。


2026年4月12日日曜日

猿回し

    猿回しの思い出というと、1970年代中頃、部落問題夏期講座での村崎義正氏の講演を思い出す。
 山口県の被差別部落に生まれた氏は、壮絶ともいえる半生の後、部落解放同盟から後に全国部落解放運動連合会(全解連)の役員を務め、同時に光市の市議会議員(日本共産党)として保革を超えて人望があった。
 光市議に初当選と同じ年の1970年、俳優の小沢昭一氏がレコード『日本の放浪芸』シリーズのために光市を訪れたことをきっかけに、1963年に途絶えていた猿まわし芸を復活させることを決意。民俗学者の宮本常一や民俗文化映像研究所の姫田忠義、過去の猿まわし師の実態を調査・研究していた詩人で社会教育家の丸岡忠雄や末弟の村﨑修二の協力を得て、1977122日に周防猿まわしの会を結成して初代の会長に就任した。四男は村崎太郎。
    その芸は、国内外の舞台やイベント、テレビ番組など多方面に活躍。猿のチョロ松は、ソニーウォークマンのCMなど「反省する猿?」でも有名になった。
 で、最初の夏期講座での講演だが、非常に困難な猿の調教の経験から、「子どもの教育には親が絶対的な権威で臨まなければならない」などという話で、民主的な教育論からは相当脱線していたのを今も覚えている。(笑)
 

    つい先日、そんな猿回しの大道芸に久しぶりに出くわした。
 お猿の芸の向こうに、長い差別と大道芸の歴史、そして部落解放運動の変質と分裂の中でそれを復活させた先人のことを思い出しながら楽しく見物した。
私が大きな声で笑ったりしたものだから、外国人観光客もたくさん集まり、私の投げ銭を見て大いに投げ銭が集まった。ふふふ。
(Wikipediaを参考にして記述した
(写真は許可を得て撮影した)

2026年4月11日土曜日

お花見ちらほら

    高市首相肝いりの「労働時間規制の緩和」で自民党が「労働基準監督署の指導を見直すよう」提言をまとめると新聞が報じている(4月10日朝日等)。
 現状は労働基準監督署が、時間外労働を月に45時間以内に抑えるよう指導しているが、それを「厳しすぎる」というのである。
 人間は単発的な労働時間のみによって死亡したりするものではないが、時間は世界共通で絶対的に24時間であるから、長時間労働が脳心臓疾患やさらにはメンタルにかかわる疾患の重大なリスクファクターであることは医学的にも認められている。
 以前にも書いたが日本の勤労者は「企業戦士」どころか「社畜」と呼ばれ、現に西欧では信じられないとされている「カローシ」「カロージサツ」が発生している。
 「労働時間の規制緩和大反対!」「アフター5のパパは家族のもの」と、声を上げよう。

 ウィークデーということはあるにしても、満開の大阪城の桜の下でお花見をしているサラリーマンはゼロだった。歩いているのは外国人ばかりで、キッチンカーのお兄さんは私に「今日初めての日本人」と喜んだ。
 私なんぞは、日本の国も日本人も大きなところで貧しくなったと思ってしまうのはおかしいことだろうか。

2026年4月10日金曜日

見よ、甲山!

    桜の花を顕微鏡的に見てもお花見とは言わないから、甲山(かぶとやま)の桜と新緑を望遠鏡的に見て帰ってきた。・・というのはまっかな言い訳で、甲山軽登山はパスして裾野の森林公園から夙川を歩いてハイキングと称することにした。
 お花ということでは、夙川近くの廣田神社境内のミツバツツジの群生も素晴らしかった。この神社、知らなかった。コースを計画して教えてくれたリーダーの皆さんに感謝。
 どちらかというと大阪の南方で育ったので、有名な甲山も今回が初めてで、裾野からの威容だけでも感激。
 4月8日、積善の人には余慶あり!!見よ、この好天!!

2026年4月9日木曜日

The answer is blowin’ in the wind

    およそ10年前(2016年10月)の退職者会の「会報」を読み直してみたところ、退職者会であるからイコール高齢者ばかりなのだが、大阪の某居酒屋の2階で、数十人でボブ・ディランの『風に吹かれて』を大合唱 した記事が出てきた。ボブ・ディランのノーベル文学賞が発表された年だが、どちらが先だったかは忘れた。
 「大阪広しといえども退職者会で『風に吹かれて』を大合唱したのはここだけでないか」という(豪語した?)ような思い出がよみがえった。
 この歌については翌年20174月の京大入学式で山極壽一総長が式辞で要旨次のように訓示をされた。

 🔳 さて、では常識にとらわれない自由な発想とはどういうことを言うのでしょうか。私が高校生だった1960年代に流行った歌があります。昨年ノーベル文学賞を受賞したボブディランの、 
How many roads must a man walk down
Before you call him a man?
 人間として認められるのに、人はいったいどれだけ歩めばいいの?”
という問いで始まる歌です。そして、
 How many ears must one man have
Before he can hear people cry?
 人々の悲しみを聞くために、人はいったいどれだけの耳をもたねばならないの?
How many deaths will it take till he knows
That too many people have died?
 あまりにも多くの人が死んだと気づくまで、どれだけの死が必要なの?”
と続きます。それは、
The answer, my friend, is blowin’ in the wind
The answer is blowin’ in the wind
友よ、答えは風に吹かれている
という言葉で終わるのです。
これはボブディランが21歳のときに作った歌で、「答えは風に吹かれている」というのは、「答えは本にも載っていないし、テレビの知識人の討論でも得られない。風の中にあって、それが地上に落ちてきても、誰もつかもうとしないから、また飛んでいってしまう」という気持ちを表したものなのです。彼はこうも歌います。
How many times can a man turn his head
And pretend that he just doesn’t see? ”
そう、この歌は、誤りを知っていながら、その誤りから目をそらす人を強く非難しているのです。これは、1960年代に起こったアメリカの公民権運動の賛歌で、日本でも多くの若者が口ずさんだものです🔳

 何か胸に痛みの走る文言といえる。「もう歳だから」と言い訳にしていないかという何かを思い起こさせる。
 ネタニヤフとトランプのやっていることは、ベトナムの時と変わらない。しかし、日本の若者は、否、若者だけではない、元若者はこの歌をいま腕を組んで歌おうとしているだろうか。
 心配するな、各地でペンライトが輝いているぞと、お互いに語り合いたいものだ。



2026年4月8日水曜日

俳句入選

    4月7日付赤旗の俳句欄「望月周選」にへぼ句を採ってもらった。
 その句は、『沈丁花人事異動の香を放つ』で、人事異動の激しい職場であった現職の頃、満開の沈丁花の香りが漂う3月にいわゆる「内示」があり、新しい業務、新しい人間関係、新しい勤務地への漠とした不安感・・・というその記憶が今も脳裏に残っており、人事異動などという世事とは全く解き放たれて何十年も経つというのに、いまだに、この香を嗅ぐとフラッシュバックというほどのことではないが、「あっ、人事異動の季節だな」などと思ってしまうのであった。(写真は3月12日、わが家で咲き始めの頃の沈丁花)

 ちなみに、3月に投稿してボツとなった他の句の一つはいわゆる社会詠で、『 イランへと強襲揚陸艦春愁う』で、本人はこちらの方が気に入っていたのだが、あまりに非文学的であったのだろう採られなかった。

 二つ目は、『神鹿(しんろく)も野良鹿となる春埃』で、自分の稚拙さを横に置いて、非常に地域限定の時事ネタだったためにしておこう。これは奈良公園の鹿と思しき鹿が大阪市内に現れて大騒ぎになり、大阪府知事は「奈良で引き取ってくれ」といい、奈良県知事は「奈良公園を出た鹿は天然記念物でないから引き取れない」といったけっこう大きなローカルニュースであったのだが・・・テーマが下世話すぎたか・・・。

 近頃はなかなか俳句に気が回らないが「忙しい」は禁句である。心部(しんぶ)、立心偏(りっしんべん)に亡ぶ(ほろぶ)と書いて忙しいとした先人にはグウの音も出ない。「私は忙しい」というのは「私は心が亡んでいる」と言っていることのようだ。そこで、さらなるへぼ句を。
 戦争を止めてくるわ!の新年度 

2026年4月7日火曜日

クマバチ目覚める

    「桜の咲くころクマバチ(熊蜂)は越冬から目覚める」と本には解説されている。
 4月6日、気温上昇、「おまえはマニュアル人間か?」と言いたくなるようにクマバチがやってきた。
 「違うわい。花々の方が一斉に開いたから来たのじゃ」と反論するだろうか。
 上の写真はモーション抜きで少し拡大したもの。
 下の写真はごく短いモーションで見られるでしょうか?(上手くいかなかったらごめんなさい)

    本には「縄張りを張る」とあるが、実際、クマバチどおし壮絶な喧嘩をする。
 先日書いた紅の豚ではないが、羽音も大きく空中で絡み合って落ちてきたりして、すごいものだ。
 その合間、スマホを構えている私の顔に向かってきたりしてヒヤッともするが、♂には針がないし、スズメバチとは比べ物にならないくらいにおとなしいので見た目ほど恐ろしくはない。
    近年はわが庭でも外来種のタイワンタケクマバチが目立ってきているから、在来種のクマバチには心の中で応援している。

2026年4月6日月曜日

事実は雄弁

    Koichi Shimamura氏のFBに感心したので以下にシェアをする。

 33日「我々は戦争に勝った。」
 37日「我々はイランを打ち負かした。」
 39日「我々はイランを攻撃しなければならない。」 「戦争はほぼ完全に、そして非常に美しく終わりに近づいている。」
 312日「確かに勝ったが、まだ完全には勝っていない。」
 313日「我々は戦争に勝った。」
 314日「助けてほしい。」
 315日「助けてくれないなら、必ず覚えておく。」
 316日「実は、全く助けは必要ない。」 「誰が私の話を聞いているか、試していただけだ。」 「NATOが助けなければ、非常に悪いことが起きるだろう。」
 317日「NATOの助けは必要でも、望んでもいない。」 「NATOからの離脱に議会の承認は必要ない。」
 318日「同盟国はホルムズ海峡の再開通に協力しなければならない。」
 319日「米国の同盟国はしっかりして、ホルムズ海峡開通に協力すべきだ。」
 320日「NATOは臆病者だ。」
 321日「我々は使わない。開通させる必要もない。」
 322日「これが最後だ。イランに48時間の猶予を与える。」 「イランは終わった。」
 323日「彼らにもう少し時間を与える。」
 324日「戦争は終わりに近づいている。」
 325日「まだ交渉中だ。」
 326日「イランは和平を懇願している。彼らは我々に贈り物をくれた。もう少し時間を与えよう。」
 327日「イランとの交渉は非常に順調に進んでいる。」
 328日「戦争はもうすぐ終わる。」
 329日「ハルク島を取るかもしれないし、取らないかもしれない。」
 330日「海峡を開通させなければ、全てのエネルギーインフラと油田を壊滅させる。」
 331日「海峡は必要ない。石油は十分にある。イギリスよ、自分で何とかしろ。」
 41日「あと2週間で終わる。」←New!!!!

 以上がFBにあったもの。
 この王様には常識力が欠けていないか。
 そしてこの人に向かって「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド(あなた)だけ」と歯の浮くようなセリフを言い放った女王も・・・

2026年4月5日日曜日

鳩サブレ―

    八幡宮(神社)の八幡神については諸説あるが、有力な一説では「八幡神は応神天皇」とされている。そのためもあって八幡神も応神天皇も「新羅の神」という説もある。
 八幡神は中世には武家の守護神として全国各地に勧請され、源義家なんぞは八幡太郎義家と名乗ったほどだ。
 各地の八幡宮の全ては知らないが、普通は八幡宮の紋は向かい合った二羽の鳩である。宇佐八幡宮から石清水八幡宮へ八幡神を勧請した際に、白い鳩が道案内をしたと伝えられ、以来、八幡宮の 「鳩」 は 「神様の使い」 として大切にされてきたというが、武力の象徴である武家と近現代では「平和の象徴白い鳩」というイメージとのアンバランスが面白い。
 以上は「前説」だが、東の方の方から「法要のおさがり」らしい「鳩サブレ―」の大きな缶を戴き、その大きさに驚いた。鶴岡八幡宮門前の豊島屋の「鳩サブレ―」で、中には明治30年ごろ初代の豊島三郎の草創の苦労話がしおりになっていて楽しく読んだ。
 鳩サブレ―は鳩三郎とも重なっていたことも面白い。
 ありきたりの土産用菓子みたいには食べられなくなった。

2026年4月4日土曜日

マクロン 紅の豚


 ネット上の
J-CASTニュースの要旨によると、31日に来日したフランスのマクロン大統領が41日にXを更新し、スタジオジブリの宮崎駿監督の作品「紅の豚」について日本語で言及した。
 マクロン氏は「紅の豚」の主人公が描かれた絵をXで公開。「26323日」という日付とともに宮崎監督のサインが記されており、「マクロンさま!!」というコメントも寄せられている。
 マクロン氏は、「紅の豚」について、「世界の暴力や荒々しさに抗いながら、決して揺るがない自由の理念を掲げています」と日本語で紹介。「いま私たちが平和と民主主義、そして自由を守らなければならないこの時代に『紅の豚』」と綴り。最後に、「この作品を受け取ることができたことに、心から深く感謝申し上げます。宮崎駿監督、ありがとうございました」と感謝を示した。・・という。
 「紅の豚」というと私は2月23日の「光の春」でアドリア海とアルバニアについて書き、そのコメント欄に「ミラノそしてアドリア海というと「紅の豚」の聖地?です。時代はファシスト党が暗躍してきた時代。〽サクランボの実る頃はそれを歌っています。今の時代にもう一度語り合ってもよい映画です」と書き込んだ。
 マクロン氏はフランスでは左派連合でもないが、ファシストに対するレジスタンスの精神は生きていたということだろうか。それに比べて・・・・とは、もう言うまい。


2026年4月3日金曜日

ミサイル基地

    防衛省は31日、敵基地攻撃能力を備えた長射程ミサイルを国内で初めて熊本に配備した。中国の沿岸部主要都市や北朝鮮が射程に入り、10年ほどかけて国内各地に配備を進める計画で、日本のミサイル網の構築を急ぐとしている。
 26年度中には静岡県富士にも配置し、それは北京を射程距離に含むとしている。
 国内各地配備ということでは、近畿では京都府南部の祝園弾薬庫がそういう基地になる可能性が非常に高い。その住所が京都府のため遠くの出来事のような感想の方もおられるかもしれないが、荒っぽく地図上で測ると、交野市役所はほゞ6㎞、奈良市役所が約10㎞、枚方市役所までが約11㎞という距離にある。また、国立国会図書館などのある京阪奈学術研究都市に隣接している。
 昨今のトランプの発言で明らかなとおり、ミサイル基地は「敵国」の先制攻撃の目標になることは明らかだし、もし中国を念頭に置いて言えば、日中のミサイルの数は大人と子ども以上の差がある。
 その上にイランをめぐる外交を見ていても、恥ずかしいことだが、日本の外交は中国の外交の足下にも及んでいない。
 高市首相とその内閣の発想こそ「お花畑」で非現実的だと思われる。
 こんな大事な時に、こんなレベルの政府与党を産んでしまったことは悔やまれるが、とまれ、政治は国会議事堂内だけで決まるものではない。
 アメリカ国内でも800万人という反戦デモが起こっている。
 

2026年4月2日木曜日

活字は嘆く

    アメリカの二十歳の女性が、自身のメンタルヘルス(心の病)の原因を作ったとして、インスタグラム、フェイスブックなどを運営するメタ社とユーチューブを運営するグーグル社を相手に損害賠償を求めていた裁判で、ロサンゼルスの州裁判所の陪審団は325日、心の健康を害する依存性の高いソーシャルメディアのプラットフォームを意図的に構築したとして、原告勝訴とし、被告は原告に600万ドル(約95千万円)支払うよう命じた。
その他の国でも、若年層に対するSNSを禁止する国が増えつつある。
 さて先日、孫の夏ちゃんがやってきたが、長時間スマホ(ゲーム機?)ばかりに齧りついていて、前述の世界の動きも「むべなるかな」の感を強くした。
 そこで「こんな本、暇つぶしにでも持って帰るか?」「クラスにイタリアやフランスのことは知っている子は多いやろうがウズベキスタンやキルギスを知っている子は少なくないか?」と『中央アジア紀行』の美しい本を渡そうとしたが、「ええわ」と言って持って帰らなかった。
 中学生は忙しそうだ。
 だいたい私だって、キルギス、タジキスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメンスタンの国境線を白紙地図帳に描けと言われてもお手上げだ。
 それでもそこには私たちと同じアジア人がいて、同じような喜怒哀楽がある。
 自国ファーストなどというキャッチフレーズのなんと貧弱なことよ。

2026年4月1日水曜日

シメ

    「おや、ヒヨではないゾ、シロハラかな? イカルかな?」と室内から窓ガラス越しにスマホで撮った。
 本来ならここでハンドブックを繰るのだが、世間に毒された身は即スマホでAIに聴くという体たらく。そしてスマホの回答は「シメである!」と御名答!
 悔しいがAIには首を垂れている。
 バードテーブルにはヤマガラ、シジュウカラ用に小粒ヒマワリを置いているが、わが庭にまでシメがやってきたのは初めてだった。
    地球規模では環境破壊がおびただしいが、部分的にはこんなこともある。それとも、本来の自然が弱ってきたのでわが家まで飛んできたのだろうか?
 
 夏に北海道で繁殖し、近畿あたりでは冬鳥とされている。
 写真のとおり、冬毛のため少しコントラストが弱い(夏毛の写真は格段に鮮やかだ)が、スズメよりは大きくてズングリムックリしていて、なによりも太いクチバシが立派である。
 


2026年3月31日火曜日

すき焼きうどん

 
    好きなうどんは何ですか? 私は結局きつねかも・・・。
 さて、孫の凜ちゃんに聞いたところ「すき焼きうどん!」と返ってきた。
 すき焼きの終盤に入れるうどんであるが、普通にうどん屋さんでは出てこない。
 これなら栄養価も問題ない。祖父ちゃん祖母ちゃんは腕によりをかけて準備した。
 私のすき焼きは砂糖と醤油で文字どおり「焼く」に近い関西風で、水分は料理酒少々といったところ、この終盤にうどんを入れて出汁を吸い取らせるから美味いに決まっている。
 どちらかというとパスタに近い。
 凜ちゃんは正直だから、美味しかったら食事の途中でボーノ!と言ってくれる。そして「すき焼きうどんパーティー!」と。

2026年3月30日月曜日

新子の季節

    ネットには「カマスゴはカマスの子」としっかり書いてあるものがある。かくいう私も長年そう思っていたが、実は全くの別種らしい。
 魚の名前は地方地方でも異なっているし難しい。
 カマスゴの小さいの(稚魚)をイカナゴと私などは呼んでいる。主に釘煮で食べる。ここ数年は大不漁がニュースになっている。
 そして釘煮にするような稚魚よりも少し大きくなって、カマスゴまでは成長していないものをシンコ(新子)と言っているが、「イカナゴとシンコは同じだ」などとの異論も多い。まあ、私はそう呼んでいる。「チリメンジャコ」レベルがイカナゴ、少し大きくなってシンコ、さらに大きくなるとカマスゴという風に。(異論もある)
 シンコやカマスゴは鮮魚(生)ではなく釜揚げで売られている。
 私はそれを近頃はそのまま「土生姜+甘酢」で食べている。これは春限定の味である。大不漁の中よくぞわが家まで到着してくれた。
 魚屋で見つけたら購入すべし! 「こんど・・」などと思うと来年春まで食べられない。なお、腹側に魚体が曲がっているものは鮮度がよいと言われているから、美しいものを買うのは間違いらしい。

2026年3月29日日曜日

普通のことを普通に語れば

    自民党の日本・イラン友好議員連盟は26日、国会内で総会を開き、議連の会長を務める岸田元首相は、「我々はあらゆる外交チャネルを駆使して対話を行い、課題解決に向けて汗をかいていかなければならない」と出席者に呼びかけ、参加したペイマン・セアダット駐日イラン大使は、「日本はイランの友人であり信頼している」などと述べ、イラン情勢の解決に向けて、日本が中心的な役割を果たしていくことに期待感を示したと報道されている。
 報道されていること以上のことは何も知らないが、高市トランプ会談の一方でこういう事実のあることも忘れないでおきたい。
 そして、議員連盟は単なる八方美人ではなく、高市首相に対して、①今般のアメリカとイスラエルによるイラン攻撃は国際法上も違法であり、「法の正義」を掲げる我が国としては支持できない。②よってアメリカとイスラエルには即時戦争終結を要求する。③ただイランの内政には基本的に干渉しないが、全人類の課題である核兵器の開発は行うべきでなく、世界168か国が加盟している国際原子力機関(IAEA)の査察を無条件で受け入れるよう要求する。・・との立場を明瞭に発言するよう求めるべきだと私は思う。
 こんな当たり前の話を、どうしてマスメディアは訴えないのだろうか。
 イランのアラグチ外相は、敵対的でない国のタンカーのホルムズ海峡通過は保証するとも言っているわけだから、医療機器や材料の逼迫など石油危機は解消される。ただ一つ、トランプだけが怒り狂って嫌がらせをしないかという心配だけだろう。もしそうだとしたら、まともな国家同士の新しいネットワークに進めばいい。
 土曜日にスーパー前でやたらとトイレットペーパーを買っている人を見かけたが、そんなことよりも一緒に「アメリカ・イスラエルの戦争反対」と言いませんか?
 先日、「社畜」ということを書いたが、日本国中の大人たちは「私たちはアメリカの家畜ではない」と言いましょうよ。

2026年3月28日土曜日

カタールゲート

    先日、ABCの昼の番組ワイドスクランブルにフリージャーナリスト西谷文和氏が出てきて、その少し前にイスラエルとパレスチナ(ヨルダン川西岸)に行っていたという最新のレポートを語っていた。
 例えば、ヨルダン川西岸(東エルサレム)では「国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の本部」ビルそのものがイスラエルによってブルドーザーで破壊されていたというのだが、日本は国連加盟国、その分担金は米中に次いで世界第3位とか。その建物(財産)をイスラエルが一方的に破壊しているのを私は知らなかった。つまり日本のメディアはほとんど(全く?)報道しなかった。
 知らなかったということでは、私の勉強不足に尽きるのだが、イスラエルでは「カタールゲート」と呼ばれる事件が問題になっているという。
 驚くべきことにカタール政府は20182023年、当時のイスラエルのネタニヤフ内閣の承認を得て、ハマスが支配するガザに毎月数百万ドルの現金と支援物資の提供を行っていたが、その過程で、ネタニヤフ氏の側近2人がカタールから金銭を受け取った疑いで捜査されているらしい。
 「何かの聞き間違い?」と思ったが、西谷氏によると「イスラエル(ネタニヤフ)はパレスチナ暫定自治政府の内紛を大きくするために、西岸で主流であるPLO(その主流のファタハ)とガザのハマスの対立が深まるようハマスを裏で「援助」していた」と解説していた。2023年のハマスのイスラエル侵攻まではそれで上手くいっていたらしい。
 それがカタールゲートで徐々に暴露され、ネタニヤフ自身にも捜査の手が伸びてきたため、一番効果的な戦争によって政権延命を図ろうとしているのが現状の本質部分だという。
 そういう意味で、秋には選挙を控えているネタニヤフと同様に中間選挙を控えているトランプの利害が一致し、戦争政策をもてあそんでいると考えられそうだ。
 そこに、恐ろしいほどの宗教右派の主張と「票」があるので、極東の小市民にはなかなか理解が及ばない。
 西谷氏の話は You Tube 「路上のラジオ」(第276回など)で聴けるから、それぞれで探求するしかなさそうだ。
 なお、カタールゲートのゲートという言葉が1970年代アメリカのウォーターゲート事件に由来していることはいうまでもない。

2026年3月27日金曜日

ホトケノザ

    24日に「ホトケノザとヒメオドリコソウが満開」と書いたが、このホトケノザ(仏の座)は、ほんに蓮華の上に座っているように咲いているので判りやすい。
 だが問題は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、の春の七草のホトケノザはこれではないということ。
 春の七草のホトケノザは正しくは写真のコオニタビラコだからややこしい。
 だから一旦覚えても毎年この名前は何だったかなあと首をひねる。
 ところが昨今は、スマホのカメラ機能で質問すると即座に名前などが判る。便利だと思うが、もの足りない気分も残るのはなぜだろう。

 スマホの機能でもう一つ。近頃の私の朝食はトーストだが、トーストは5枚切り、カマンベールチーズは6P、ヨーグルトは4個セット、乳酸飲料は10本セットで、何かが切れそうだと買い物に出かけている。
 そこで、買い物に出かける回数を減らすためにはいつ出かければよいかと、つまり最小公倍数の出し方はどうだったかなあと遠い記憶を探ってみた。先に答えを書くと最小公倍数の出し方には3通りあり、①倍数を書きだす方法、②連除法(はしご算)を使う、③素因数分解を使う、・・のだが、なんと、スマホで「5と6と4と10の最小公倍数は」と尋ねると即時に答えが出てくるのである。

 漢字もいざ書こうと思うとアレレと手が止まるときがある。
 賢明な皆さんはそうではないだろうが、私はずんずん退化していっているのが判る。

2026年3月26日木曜日

古代寺院と造営氏族

    小笠原好彦著『日本の古代寺院と造営氏族』吉川弘文館は、索引を除いて355頁の大著である。
 大きな目次だけを紹介すると・・・、
 第一部      大和の古代寺院と造営氏族
  第一章      願興寺出土の飛鳥朝軒丸瓦と造営寺院
  第二章      巨勢寺跡と造営氏族の動向
  第三章      吉備池廃寺と木之本廃寺の性格
  第四章      川原寺の瓦当笵の移動と寺院の造営
  第五章      檜隈寺跡の伽藍と大改修
  第六章      本薬師寺の伽藍と新羅の感恩寺
  第七章      小山廃寺の性格とその寺院名
  第八章      加守廃寺の長六角円堂とその性格
  第九章      毛原廃寺の性格と造営氏族
  第十章      菅原遺跡の八角円堂と長岡院
 第二部      大和周辺の古代寺院と造営氏族
  第一章      摂津の猪名寺廃寺・伊丹廃寺と造営氏族
  第二章      古代の同笵軒瓦からみた僧寺と尼寺
  おわりに
   ・・・となっている。章の下の節を書くとするとこの記事が終わってしまう。「おわりに」だけでも17頁に及んでいる。

 多くの章の骨子については夫々私が受講したものだが、不良受講生の記憶は矢よりも早く消えているから、この本を読むたびに新鮮で、「そういえばそんな講義だったな」とやっと記憶を呼び戻す日々である。
 とりあえず斜め読みをしたが、これから一章が一冊の本だと思って、興味の湧く章からゆっくりと再読していきたい。
 柱穴や礎石や瓦の紋様などなどの考古学的な見解と、日本書紀その他の記録を照合しながら歴史を明らかにしていくこの本は、一面では推理小説、サスペンス劇場のような面白みもある。
 高額であるから購入まではお勧めしないが、図書館で読んでみてほしい。なければ図書館に購入方依頼してほしい。
 暗記ではなく探求する歴史は面白い。

2026年3月25日水曜日

焚火パーティー

    NHKeテレ 日曜朝早くに『野菜の時間』という番組があるがその中で・・・、ある日曜日の番組の片方では、「こう耕して、こう肥料をやって、こう農薬をまく」という番組をしていると思うと、別の日(週)には、「耕す必要なし(不耕起)、草取り農薬必要なし」という「有機のチカラ」という放送をしている。どっちやねん??
 で、怠け根性は「渡りに船」と有機不耕起栽培側に傾くのである。
 写真はホトケノザとヒメオドリコソウの群落だが、実はウスイエンドウの畑そのもので、この上にウスイエンドウが伸びている。
 ホトケノザもヒメオドリコソウも満開で実に美しいが、資本主義社会で市場のお世話にならない花は「雑草」と言って嫌われている。草に意思があったなら「理不尽な!」と怒っていることだろう。

    そんな放送のあった日曜日に、孫の凜ちゃんのリクエストで焚火で焼き芋と焼きリンゴを作った。
 近畿一円乾燥注意報が出ていたが、可愛い焚火なので許してもらおう。
 焼き芋もこれまで何回も失敗してきたので近頃は「ほゞマスター」というレベルにだんだん近づいてきた。
 さつま芋自身品種改良で旨くなっているし、生焼け、丸焦げさえしなければ旨い焼き芋は作れるのだが、そのタイミングが難しい。
 いろんな調理器具で焼き芋も上手くできる時代だが、それでも焚火の焼き芋は格別で贅沢だ。
 やきいも やきいも おなかがグー
 ほかほか ほかほか あちちのチー

2026年3月24日火曜日

9条の制約

    日米首脳会談が終わって、世論調査では内閣支持率が上がったと報道された。少なくない人々が、投資という名の莫大な貢物と引き換えに予想値の中では最悪のシナリオを回避できたことを評価したのだろう。
 最悪のシナリオはホルムズ海峡への自衛隊の派遣で、もしかしたら日本国民である隊員の犠牲をも厭わないという想定であったのは間違いなく。少なくない国民がその可能性を払拭できないでいたところ、それだけはなくなって多くの日本国民がホッとしたという感情が世論調査に反映されたのではないか。
 高市シンパのSNSでの発信では、「日本には憲法9条があるから自衛隊派遣などありえないのに、あり得るかのように心配していた人々はがっかりしただろう」と揶揄するのがあったが、私の知らない間に高市シンパは護憲派に鞍替えしたようだ。それならそれでよろしい。
 しかし! 西欧の主要国トップは「国の法制度上は艦艇派遣できるが、この戦争には正義がないから派遣しない」と明確に述べているが、高市首相の論立ては「私はトランプさんネタニヤフさんの戦争は正しいと考え艦艇を派遣したいが、日本には憲法9条があるから派遣できないことをわかってほしい」というものだ。
 これを「似て非なるもの」だと正しい理解が広がればあんな内閣支持率は出ないのではないだろうか。

 以前のことだが、私は航空自衛隊のハイレベルの幹部の方と親しくしていただいていたことがある。その折、何人かの酒席でAさんが「やっぱり皆さんは改憲派ですか」と尋ねると、大幹部のその方は「憲法9条は変えてはならん」ときっぱりと申されたので少々驚いたことがある。憲法9条の下での自衛隊というのが尤も現実的な防衛策だと・・・
 高市シンパの皆さんは護憲や自衛隊の海外派遣反対などの主張を「お花畑だ」などと揶揄されるが、ユーラシア大陸のそばの列島の島国で、しかもGDPも順に抜かされて行っている現実の下で、軍拡で脅せば周辺諸国は腰を抜かすであろうという想定こそがお花畑でなくて何であろう。
 いまの瞬間は石油問題が話題であるが、レアメタルどころか日本のコメ作りの肥料や農薬の自給率はほゞ0%である。
 土下座外交をせよというのではない。憲法9条を堅持した友好外交こそが日本国民を豊かにする道である。

2026年3月23日月曜日

木の芽時

    春分の頃、気候も変化し連動して体調も不安定になる。特にこの時期は「木の芽時」といって昔から「メンタルの不調」が起きやすいと言われてきている。
 冬が過ぎて芽吹きが花のように美しくパッといきたいのに毎日難儀なことである。
 ただしメンタルの不調に対してガンバレなどと励ますのは逆効果と言われているから、ありのままを受け入れて無理をしないことが肝要と言われている。

    現職の頃は過労自殺などをたくさん扱ってきたが、現代社会でこの問題は一向に改善されていない。
 長時間労働は、それ自体が疲労の原因だが、その疲労の上にパフォーマンスを上げようとするから乗数的に精神にダメージを受ける。
 にもかかわらず、高市首相は働いて働いて!などとエエカッコをして、長時間労働の規制を緩和せよとのたまわった。これは良くない。
 それに上司(高市)が部下(赤沢)に『「私に恥をかかせるな」と言ったよね』と公表したのも「管理者」としては最低の振舞いだ。

    もうすぐ北帰行の季節がやって来る。彼らツグミはすでにモンゴルやシベリアの草原を夢見ていることだろう。

 先日庭の木にアクセサリー的に巣箱を付けたことを書いたが、ヤマガラが窓からのぞいて優良物件かどうかの品定めをしていた。
 カメラ!カメラ!と用意するうちに飛び立ったので撮影できなかったが、賃貸契約は成立しなかったようだ。

2026年3月22日日曜日

社畜発見

    昨日の、トランプに媚びを売りまくる高市首相の記事で、『自ら「社畜」などと自嘲するサラリーマンなら「少しおべんちゃらもオーバーな!」で済むかも?しれないが 』と書いたが、ここで「社畜」という言葉をチョイスしたのには理由(わけ)がある。
 読売テレビの夕方の番組・tenの中に「ますだ岡田のますだがあなたの町をアポなしノープランロケ!お宝発見・街かどトレジャー」というコーナーが週に1回あるが、先日のそれは特別にタイのバンコクで、さすがにタイではアポなしではロケは上手くいかず、それでも飛び込んだ店にいたアメリカ人二人とようやく話が盛り上がって無事番組の体裁が成り立ったというのがあった。
 そこで私が驚いたのは、そのアメリカ人が日本のIT企業で働いているということで番組が上手くできたのだが、最初の自己紹介で彼が「社畜です」と言ったことだった。(ロケ全体はよくできていた)

 Wikipediaを牽くと『社畜(しゃちく)とは、主に日本で、社員として勤めている会社に飼い慣らされ、自分の意思と良心を放棄し、サービス残業や転勤もいとわない奴隷(家畜)と化した賃金労働者の状態を揶揄、あるいは自嘲する言葉である。「会社+家畜」から来た造語かつ俗語で、「会社人間」や「企業戦士」などよりも、外部から馬鹿にされる意味合いを持つ』とある。

 確か佐高信氏の造語だったと思うが、「会社の家畜」とは言い得て妙である。もう一度Wikipediaを読み返すと、「会社に飼い慣らされ、自分の意思と良心を放棄し、会社の家畜と化し、馬鹿にされる」存在といえる。
 例えば上司の理不尽に対するに、労働組合に団結してモノ申す訳でなく、強いもの長いものに巻かれて保身を図ろうとすることを選択する。
 その意識は会社の外のことについても免れることができなくなり、一見強そうな言葉、単純でスピーディーに見える言動に魅かれることとなる。もっと言えば、誠実さや正義感などよりも目先の利益を選択の基準にする。
 もし高市首相の媚びを売って売って売って売りまくる言動に、「それも処世の現実」などと了解するなら、もう間違いなく社畜根性に染まりきっている。
 一億総社畜の国には未来は開けない。

2026年3月21日土曜日

愉快でない絵面

    高市首相はトランプ大統領に向かって、「今、中東とか大変ですが、世界中に平和と繁栄をもたらすことができるのはドナルド貴方だけです。それを伝えたくて今日来ました」と発言した。
 自ら「社畜」などと自嘲するサラリーマンなら「少しおべんちゃらもオーバーな!」で済む?かもしれないが、その言葉と絵面(えづら)が、アラブ地域最大級のニュースメディアであるアルジャジーラによって中東全域に一瞬にして拡散されてしまった。ああ!

 在日大使の経験もあるイランのアラグチ外相は「アメリカとイスラエルの戦争に協力さえしなければ、どこの国の船舶もホルムズ海峡を安全に通過できる」とあらためて表明したし、現にトルコ等のタンカーはホルムズ海峡を通過しているが、口先では「したたかな外交」などと言いながら、この首相の言動は国益を大きく損ねつつあるのが現実だ。

トランプの艦艇派遣要請にNATOや西側有力諸国が揃ってNOを突き付けたおかげで自衛隊派遣は止められたようだが、新聞報道では、『テネシー州、アラバマ州での次世代原子炉「小型モジュール炉」(SMR)建設など最大730億ドル(約11兆5000億円)にものぼる対米投資』を差し出したという。

それらは決して手柄でもなく、トランプに媚びた態度のせいでアラブ諸国からは軽蔑され、当のトランプからは、日本の記者から対イラン攻撃を日本など同盟国に事前に知らせなかった理由を問われると、真珠湾攻撃に言及し「日本ほど奇襲に詳しい国はない」と皮肉られ、米側関係者から笑い声が起き、高市氏は一言も発さず、目を大きく見開いていたと報じられている。

 私は高市首相を支持はしていないが、これには日本人が侮辱されていると感じて実に不愉快だ。
 日頃「愛国者」などと標榜されている皆さんは如何お考えだろう?

2026年3月20日金曜日

やはり9条

    トランプの言うことはころころ変わるからその一つ一つについて論評するのはしんどいし意義も大きくはないが、こんな情緒不安定な男一人に絶大な権力を集中させている超大国を見ていると、権力の分立ということが民主主義にとって如何に大事かということが判る。
 そもそもトランプは、同じように脛に傷を持つネタニアフの誘いに乗って、エプスタイン事件に蓋をするために戦争を始めたというのがもっぱらの真相と言われているがそれは後に書くとして・・・

 さて、トランプのイラン攻撃とホルムズ海峡への艦艇派遣要請を見ると、いわゆる西側の各国首脳でも、NATO、カナダ、スペイン、イタリア、ドイツ、イギリス、さらにはブラジルその他でもきっぱりNOと応え、そんな中、日本政府の属国根性だけが鮮明で、それが日本国民の特徴的精神だと世界に思われるのは恥ずかしい。

 イラクのフセイン殺害戦争のときなどにブッシュの要求で日本は1兆円を超える金を出したものの、アメリカはショーザフラッグ(日の丸を見せろ、人を出せ)と日本をなじったが、終わってみれば、当事者のアメリカもイギリスも「イラクは大量破壊兵器など持っていなかった」と弁明した。
 トランプのホンネを絵に描くと、そのうちに「共同作戦の戦死者の数に応じて関税をかける」と言いたいだろう。中学校のテストで「次の文章から作者は何を言おうとしたのかを書け」というので言えば・・・

    戦後80年、戦争で自国民が殺されたり他国民を殺したりしてこなかった国であることを現政権は恥じているのであろうか。裏返せば、この稀有な平和を維持してきた力は憲法9条である。
 核を含む軍事力での抑止力というのは「変なことをしたらタダではおかんぞ」という「脅迫力」であるから対する国には恐怖である。当然その国は上回る軍事力で恐怖を乗り越えようとする。けっきょく決着がつくまでに莫大な犠牲者が生まれる。つまり殺し殺される。
 国際関係は中学生の不良グループの喧嘩ではない。
 そして、嫌いな人間どおしなら分かれればよいが、隣国、近国という土地は引き離すことはできない。
 外交のできない人たちに政治を任してはならない。

 【どう考えてもこの訪米は百害あって一利なし。一体、何のための訪米なのか。ブチ切れるトランプ大統領に言い訳に行くのか。そのために貢ぎ物を用意し差し出すのか。今度の訪米に意味があるとすれば、米国隷従からの方針転換を鮮明にすることだ】は日刊ゲンダイの主張。異議はない。

2026年3月19日木曜日

力=質量✖加速度

    大相撲が千秋楽に近づいてきた。
 大阪で電車に乗るとお相撲さんが居たりして、やはり華やぐ。太っているせいもあるし何しろ若いので、肌も張っていて美しい。
 さてさて力士の最大の相手は対戦力士よりも怪我ではないかと思う。
 もっと丸い土俵を大きくする。その外の四角い部分も大きくする。さらに高さや土俵下の硬さも考える。そうなればもう少し怪我も減って技の掛け合いなどが面白くならないだろうか。昔の栃若時代の映像などを見るとそんなことを思う。
 当時の映像を見ると、近頃の力士のなんと大きいことか・・・

 さて物理でいえば、力は=(質量✖加速度)になるから、このごろ圧倒的に多い押し出しを考えると、絶対的に重い力士が有利になる。
 軽い力士が重い力士と衝突した場合、相手に与えた「力積」と同じ「力積」を自分も受けてしまうから、相手の筋肉や体格と関係なく重い力士が有利というのが物理の法則である(軽自動車とトラックが同じスピードで衝突すると、車体の構造を別にしても、軽自動車の運転者の方が大怪我をする)。
 それでもそれを超える業師が出てくるから相撲は面白いのだが、そもそもはこの無差別級というのは小さい土俵では非常に難しい。
 ガンバレ小兵力士。判官贔屓は潜在的な庶民の気持ちである。
 宇良はすごい!

2026年3月18日水曜日

ほんとうに便利なのは快速じゃないの?

    各地から春のダイヤ改正のニュースが届いているが、その中に「近鉄が平日朝に天理発大阪難波行きの直通特急を新設した」というのがあり、妻が「高市ダイヤやろか」と呟いた。天理は高市氏の選挙区にある。
 乗車料金は830円に特急料金が920円。所要時間は大阪難波まで54分。
 ちなみに現行の普通に使用されるダイヤよりも10分程度短縮される。ただし、現行は大和西大寺の乗り換えが必要だったし、乗換後は座れる保証はなかったしその限りでは便利になったが、そのためには+920円が必要になったし、なにしろ一日に片道これ一本である。
 ほんとうに通勤者の利便を考えるなら、特急料金不要の天理発大阪難波行きの直通快速急行を朝夕に走らせる方が何百倍も便利である。ほんとうに便利なのは快速急行じゃないの?
 つまり、このダイヤは、「天理駅は特急停車駅だ」とカッコづけるためだけのように思えるのだがどうだろう。
 私は鉄ちゃんではないからよくは知らないが、元々奈良発大阪難波行きの特急を振り替えただけということはないか。
 如何にも高市政治駅と思うのは考え過ぎだろうか。
 撮り鉄ちゃんによる天理駅乗車状況のリポートを期待したい。
 また、鉄ちゃんのご意見を乞う。

2026年3月17日火曜日

女子小学校爆撃

    アメリカがイラン南部の女子小学校をミサイル爆撃し175人の児童が亡くなった。 
 当初アメリカは「イラン軍が爆撃した」と公表していたが、ニューヨークタイムスが報じたところでは、アメリカ軍のデータが古くて軍事施設と設定されていたので起こった誤爆だったという。
 入力されたデータで発射されるミサイルという何とも「乾いた」恐怖を覚える。現代の戦争は戦場から遠く離れた指令室のデータが独り歩きする。
 きっと、誤入力に関連した人間たちはそれほど胸を痛めていないことだろう。現代戦争の恐ろしいところである。

 いわゆる西側ながらイランの友好国と言われていた日本では、このニュースは瞬く間に「古いニュース」となり、テレビは「ガソリン代の予想屋」と化している。
 確かに石油は産業の大きな要素だが、私はそれと同時に授業中にミサイルで殺された児童たちの代わりに怒り続けたい。

 その子どもたちの遺体らしい白布の並んだ写真がフェイスブックにあったのでシェアしたところ、旧フェイスブック社であるMeta(メタ)社から「その写真はAIのファクトチェックで正確でないとなったので貴君(私)のフェイスブック記事の公開の順位を大幅に下げる」と連絡があった。
 もし正確でない写真であったのならと反省もするが、本末転倒のAIにも怒りが湧く。
 慎重になることと委縮することは同じでない。
 物の本質を突いた意見は言い続けなければならない。言い続ける。

   春愁い 児の殺されしは 事実なり

2026年3月16日月曜日

木瓜(ぼけ)の花

    「その花は何ですか?」「ボケです」という会話を通行されている方々とする度になんて可哀相な名前なんだと思ったことが度々だった。 
 日本語は世界一かどうかは知らないが、世界中で同音異義語の多い言語のひとつであるとされている。
 要するに「呆け」や「惚け」に聞こえ、真っ赤でもないオレンジやピンクでもないその朱色が暈けたイメージなのかと勝手に想像したりして・・
 もともと刺があるにもかかわらず茶花とされているという「格式?」に失礼な、下品な想像力にお詫び・・
 木瓜は織田信長の家紋や夏目漱石が好んだ花としても有名。
 いち早く春を告げる花。
 花言葉には、「先駆者」というのもあり、「一目ぼれ」というのもある。

2026年3月15日日曜日

考古学の現代史

    先週、「文化財保存全国協議会(文全協)」の歴史講座に行ってきた。今回の講座は昨年亡くなられた都出比呂志氏追悼と銘打った講座であった。 
 そのためでもあるし私の勉強不足もあり、都出比呂志氏の解き明かした学説の内容よりも、考古学黎明期の先学・都出比呂志氏の生き方、考古学・日本史学の現代史を興味深く聴いた。

 美濃部達吉氏の天皇機関説や津田左右吉氏の一連の古事記及び日本書紀の研究のことはこれまでも書いてきたが、一言でいえば、それらは戦前の天皇制を批判するものでもなかったし、只々学問的に考察しただけのものであったが、戦前の政治体制はそれさえも許さずにいた。
 そういう「天皇は現人神である」として、神話さえ「歴史である」「科学である」と一切の批判を許さなかった政治体制が終わり、日本国憲法下の科学的な観点で日本の歴史を解き明かそうとした人々の現代史として、都出比呂志氏や考古学の実際を聴くのは楽しかった。

    その時代、教条ではなく、フリードリヒ・エンゲルス「家族・私有財産および国家の起源」が学ばれ、議論されていたという事実も新鮮な話だったので、帰宅の後、書架から都出比呂志著「古代国家はいつ成立したか」を引っ張り出してきた。

 世界考古学会議執行委員の岡村勝行氏が紹介された都出比呂志氏の経歴では、氏は、学問として考古学を深められると同時に、京大文学部教職員組合の支部長として鋭く権力批判を行われ、かつ、各種の遺跡保存運動でも奮闘されたとのことだった。
 それ故か、京大当局には昇進差別をされ、氏は滋賀大そして阪大に移られた。その後の華々しいほどの活躍の話は割愛するが、結果、阪大の考古学教室は大きく発展した。

 さて現代は、新聞社や自治体などが多くの歴史講座を開催しているが、それを単なる余暇のための「教養講座」にしていてはならないというか、先輩たちに申し訳ない気持ちを抱いて冬の京都から帰ってきた。

2026年3月14日土曜日

大砲は土の中

     2013713日に【維新と大砲】というタイトルで、大要次のような記事を書いた。
🔳 明治維新のとき大和國鎮府総督が廃仏毀釈の音頭に乗って、大仏殿をブッ飛ばしてやろうと大仏殿の正面に大砲二門を置いたとき、近くに住んでいた中山忠愛朝臣が「我は中山大納言なり、先ず我が身より撃て」と立ちはだかったところ、勤王藩士は公家の名を聞くや恐懼して退散した。
 この逸話に因んで奈良の人吉村長慶が、大砲を踏み押える石灯籠を東大寺に寄進したのだが、太平洋戦争敗戦時、進駐軍基地や施設の設けられた奈良や東大寺において「大砲付きの灯籠は不適切だろう」と東大寺が灯籠の下部を土中に埋めて今に至っている。
 故に灯籠の文字もさらには寄進者の文字も不自然に「吉村長」で切れていて、台座の下部は全く埋められている。🔳

 さて先日、大仏殿に行って驚いた。ここ数か月、大仏殿前のこの灯籠周辺を含む広場の整備工事をしているのは知っていたが、その結果、この灯籠には新たなコンクリート製の土台が増強されていた。場所ももしかしたら若干移動したかもしれない。確かに元の灯籠の土台あたりが欠けたりしていたからいろんな「気遣い」があったのかもしれないが、一旦掘り出したのならどうして大砲(横向きの石の円柱?)を元どおり見えるようにしなかったのだろう。
 吉村長慶は新興宗教を唱えたりしたから関係者?はいろんなことを蒸し返されたくないという気持ちがあったのだろうか。そうだったとしたら面白くない。 
 
 吉村長慶については、2019330日【二聖よ起きよ】でも大要次のことを書いた。
🔳 吉村家は、奈良町の徳融寺の檀家総代であったらしいが、ここの山門を入ってすぐの『世界二聖・大日如来像』という大きな石のレリーフは吉村長慶が昭和12年に建立したもので、なんと、釈迦 と十字架を背おったキリストが横臥し、マント姿の吉村長慶が二人の間に割り込んで「あなた方が寝ている時ではない。はやく起き上がってこの世の乱れを救ってください」と胸をゆすっている。讃文は「軍馬の嘶(いなな)きは則ち国を亡ぼす」である。終戦まで寺では、讃文が官憲の目にふれると大変なことになると、レリーフ全体を板で囲って秘仏としていたと。🔳

 現代世界は、釈迦もイエスもマホメットも起きよ!と言いたいほど乱れている。この国もガムシャラな軍拡路線に舵を切った。
 そんなとき思うのは、東大寺の歴史も奈良時代だけが大切なのではない。近現代のこんな歴史の一コマ・・大砲を踏みつけた灯籠もちょっとした歴史だろう。せっかくの工事の機会があったのだから元の形で灯籠を復活させてもよかった気がする。
[以前の写真]