2023年8月31日木曜日

朝焼けは雨

   観天望気ではないけれど、洗濯物の干し方を決めるために空を見ることも少なくない。

 「夕焼けは晴れ、朝焼けは雨」と言われるが、移動性高気圧が、つまりは天気が西から東に移動しているときの「正解」で、南方洋上の台風などの影響で天気が変化していくときは必ずしもそうでない。

 ただ30日朝の朝焼けは飛び切りの朝焼けで、「午後からは傘を持って出ろ」と気象予報士も言っていた。

 いうまでもなく、全くの晴天の日は朝焼けもただの日の出色だが、雨とまでは言わなくても少し雲がある方が日の出も美しい。しかし、30日の写真の朝のそれは度を越していて、自然破壊に懲りない人間に太陽が怒っているようだった。

2023年8月30日水曜日

朝顔は秋の季語

   朝顔の紺の彼方の月日かな 石田波郷 

   万葉集の山上憶良ははっきりと朝顔を秋の七草としているが、当時の朝顔は桔梗のことであり、後には木槿(むくげ)のことであったから、これが「秋」の根拠ではない。
 もっと素直に8月を少し入れば立秋だから「秋」である。

 わが家のグリーンカーテンは西洋朝顔だが、元々朝顔は中国由来のものだから、あえて「西洋」というのも少しおかしいが、これは宿根草だから明らかに普通の朝顔とは異なっている。

 宿根草であるから何の手入れもしていない。毎年勝手に生えてきて常設のネットに沿ってグリーンカーテンを作ってくれている。

 ただ文句を言うと、毎日夥しい花殻が落ちてくる。まあ、それも風情である。


2023年8月29日火曜日

こうつと

   先日KBSラジオで桂二葉ちゃんの番組を聞いていたら、リスナーから「大阪出身の母が『こうつと』と言っていた」 と投稿があり、それに二葉ちゃんが「へえ~、そんな言葉知らん」というように語っていた。
 やむを得ない。古い言葉、ほぼ死語だから仕方がないが、私の親世代までは普通に使用していた言葉だし、関西では特に残っていた言葉だから、上方落語界のホープとしては耳の奥に残しておいてもらいたい。

 確かめてはいないが上方落語の古典には絶対に使われていると思う。

 このブログでは、2012年6月2日や8月25日に書いたことがあるが、牧村史陽編『大阪ことば事典』にも載っているが、それ以前に広辞苑ほかの辞書にも載っている言葉で、広辞苑でいうと、考えたり、思い出したりするときに発する語。ええっと。となる。

 私はてっきり関西弁だとばかり思っていたが、友人のスノウさんが「サザエさん(長谷川町子=福岡~東京)にもあるよ」と教えてくれて、図書館で牽きまくって全国語であったことを知ったもの。

 つい先日、上方落語『胴乱の幸助』の胴乱とは・・という話を書いたが、古典落語はそのまま民俗学や古典文学(古語)のテキストであり辞書でもある。
 そんな死語を知らなくても日々の暮らしに何の不都合もないかもしれないが、それではあまりに人生がつまらない。

2023年8月28日月曜日

錦糸卵

 
   「日曜日にビニールプールで遊びたい」と凜ちゃんファミリーから通告があった。

 昼食も食べたいというので、比較的準備が楽なソーメンを用意することにして、私がいつもどおり錦糸卵を作ることになった。具沢山ソーメンだ。

 そこで朝から薄焼き卵を焼き、別の準備でスーパーへ出かけたところ、帰ってみると妻が気を利かせて卵を切ってくれていた。
 しかし、太い、短い、「これは錦糸とは言わんなあ」と感想を言ったがこれ以上言うと角が立つ。

   「凜ちゃんには食べやすい」とフォロー。

 写真のとおりこのビニールプールも小さくなった。来年には一回り大きなプールに買い替えだ。

2023年8月27日日曜日

遮水壁と固化処分を

   私は昔、いわゆる「嫌悪施設」の建設に関わる住民運動をしてきた経験があるが、その経験からいうと、今般の中国政府の「日本産水産物の輸入禁止措置」は、ことの内容以前に、日本政府の外交が成っていないと考える。

 「俺たちは正しいと考えている」だけで外交が済めばこれほど楽なことはない。
 このブログの読者の皆様は、いわゆる「嫌悪施設」と呼ばれるゴミ集積・焼却施設にしてもあるいは火葬場にしてもその必要性を否定はされないと思う。
 しかしながら、一世一代の借金をして終の棲家と建てたマイホームの隣に、ある日突然「その種の施設を建設します」と言われたら、誰だって「ちょっと待ってくれ」というのではないか。外交も同じ側面がある。

 それにしても、あの大災害のあったチェルノブイリでも起こっていない汚染水問題がなぜ起こっているのか。
 答えは、豊ともいえるモンスーン地帯の地下水、水脈があるからだ。ならば、先ず手を打つべきは地下水脈を止めることではないのか。
 そしてそれは、古く田中角栄以来の土木大国日本の力をもってすれば、ある意味簡単なことだろう。要はこの政府にはやる気がなく、アメリカに頼っておれば外交も必要ないという見識の故だろう。

 参考になる事項2点についてFBから転用すると・・・、 
 🔳 建屋内への地下水の流入を止めない限り、汚染水は発生し続けます。現在までに、凍土壁、地下水バイパス、建屋近傍の井戸(サブドレン)からの汲み上げなどの対策が取られ、一定の効果は得られているものの、地下水の流入は続いています。福島大学の柴崎直明教授らの研究グループは、現在の凍土壁のさらに外側に「広域遮水壁」を建設し、敷地内への地下水流入を止めるべきと提言しています。「広域遮水壁」は、コンクリートや粘土などを用いる、従来型の工法で、費用は凍土壁の半分くらい、工期は数年程度です。 さらに、「広域遮水壁」で囲まれるエリアに「集水井と水抜きボーリング」を設置することで、効果的に地下水位を下げることができることも提案されています。🔳

 それによって汚染水の拡大は防げても、今ある汚染水はどうするか。それについても次の参考論文がある。
 🔳 「モルタル固化処分案」は、アメリカのサバンナリバー核施設の汚染水処分でも用いられた手法で、汚染水をセメントと砂でモルタル化し、半地下の状態で保管するというものです。
 利点としては、安定的に保管でき、放射性物質の海洋流出リスクを遮断できます。こうした利点により、原子力市民委員会としては、大型タンク保管よりは、モルタル固化を推奨しています。しかし、東電・政府は、「水和熱が発生し、水が蒸発する」としていますが、これについても、提案を行った原子力市民委員会は「分割固化、水和熱抑制剤投入で容易に対応できる」としています。 こうした代替案が、公の場で提案者をまじえた形できちんと議論されたわけではありません。🔳

 政府は各種専門家の知恵を聞け! 外交努力をせよ!
 今日ほど自公政権、それを支持する維新や国民の政治が絶望的な時はないように思う。
 心ある市民と野党は統一して政治を変えよう!

 【出典】地球規模での環境問題に取り組む国際環境NGO FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)のFB 【QAALPS処理汚染水、押さえておきたい14のポイント

2023年8月26日土曜日

恋教え鳥

   来月14日に発行予定の会報の編集に没頭している。
 
 前編集長は毎回題字横に七十二候を書いているから、それを踏襲すれば今回は当然に白露の次候の『鶺鴒(せきれい)鳴(なく)』となる。

 鶺鴒は『恋(こい)教え鳥』という美しい異名があるが、その由来は日本書紀にある。
 伊弉諾(いざなぎ)、伊弉冉(いざなみの)の二神、『遂に合交(みあは)せむとするに、而も其の術(みち)を知らず、時に鶺鴒あり、飛び来つてその首尾(かしらを)を揺(うごか)す。二神(ふたはしらのかみ)みそなはして之に學(なら)ひて、即ち交(とつぎ)の道を得つ』とあるから、正確に言えばSEX教え鳥となる。

 岩本久則氏の著作にはこんな件があった。
 🔳女の子が生まれたので出生届に「鶺鴒」と書いて区役所に足を運んだが、「鶺鴒」という字は不適当だから受け付けられないとなり押し問答。
 後日、上役と共に訪れた担当者は、裁判の判例を出して「抵抗してもダメです」「子供が学校へ行くようになったら皆に笑われますよ」・・・🔳

 中学生ぐらいで日本書紀を知っているガキ坊主は少ないだろうが、中にはマセたガキ坊主がクラス中に講釈するかもしれないから、思春期の娘にとっては辛いかもしれない。

 そんな話を別にすれば、鶺鴒は人間の生活圏の近くにいて、しかも可愛い。
 さて、七十二候のところにどう書こうか。

2023年8月25日金曜日

綴れ刺せ蟋蟀

   草むらの歌手がキリギリスからコオロギに代わりつつあることは先日書いたが、そのコオロギの代表選手はツヅレサセコオロギである。

 ツヅレサセコオロギは「聞きなし」ですぐわかる。
 本には「肩刺せ 裾刺せ 綴れ刺せ」と聞きなすと書いてある。
 衣服などの「綴れ」を補修(綴くろい)して秋冬に備える様にと鳴いていると・・・。

 私は亡くなった母親から、「肩刺せ 裾刺せ 寒さが来るぞ」と聞きなすと教わってきた。
 「肩刺せ 裾刺せ 綴れ刺せ 肩刺せ 裾刺せ 寒さが来るぞ」と続けると、より一層声に近づく感じがする。
 「肩刺せ 裾刺せ もうすぐ冬だ」という土地もあるそうだから、「寒さが来るぞ」も広く聞きなされていたのだろう。

 だいぶ以前にこの話をしたときに、薩摩出身の方は「肩刺せ 裾刺せ おさんどんの尻刺せ」だったと語ってくれた。ちょっとエッチなユーモアだったのだろうか。それとも「夜なべで針仕事をするおさんどん(女中さん)が疲れて眠くなるのを叱る」文句なのだろうか。

 「母さんの歌」などと一緒に、こんな聞きなしも遠からず死語辞典行かもしれない。
 ツヅレサセコオロギの聞きなしについて、「私は親からこう聞いてきた」というような記憶があればコメントが欲しいものだ。

 それにしても、熱中症注意報を聞きながら「寒さが来るぞ」もないものだ。それだけ地球がおかしくなってきているのかも。

2023年8月24日木曜日

祖国はありや

   マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや

 1970年代に私は東京にいたが、寺山修司や天井桟敷とは接点のない生活(行動)をしていた。
 (当時は肌が合わなかった)

 しかしながら、安倍に続く岸田政治を見ていると、この国はどうなっているのだという、寺山が「祖国はありや」と歌ったような「足元から忍び寄る虚無の影」を感じないではいられない。(で、ふとこの短歌を思い出した)

 「これは劇薬だが広大な海に流せば何と言うことはないんだ。しかしそれでは愚民は心配だと騒ぐから、流す前にじゃまくさいが海水で薄めてやるんだ。」
 「人間なんてホンネはカネに決まってる。予算の名前はいろいろだけど札束が答えを決めるんだ。」‥というような声が聞こえてこないか。怖ろしい声である。

 2015年に「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と約束した当事者(政府)が、全漁連が「これまで一貫して申し上げてきたとおり、漁業者・国民の理解を得られない海洋放出に反対であることはいささかも変るものでない」と表明している下で放出決定することは、この政府が信用ならない政府であることを、今さらではあるが明らかにした。そのことは考えようによっては汚染水よりも恐ろしい。

 意見の違いは種々あろうが、言動には責任を持つのが民主主義の土台の土台であろう。

 地下水の流入を阻止する壁の構築、大型タンク、モルタル固定化など前向きの議論が全くなく、トリチウム以外の放射性物質は議論にも上げず、全漁連以外の声は無視。
 「今後数十年に渉ろうと政府が責任を持って取り組む」との約束の時効は何年か。答えがあってもその答えも信用できぬ。

 安倍晋三氏が明言していた「戦後レジームからの脱却」つまりは民主主義からの超克が新たな世界を切り開きつつある。
 「身捨つるほどの祖国はありや」
 民主主義の基礎は声である。ネット署名も行われている。そして、各種選挙では、いかなる個別事情があっても嘘を吐く信用ならない政党に投票しないことだ。
 そういう意味では私は悲観していない。

2023年8月23日水曜日

デマ、ヘイトは過去のことか

   8月21日のNHK『時事公論』「関東大震災100年 流言による惨事は”過去のこと”か」は為になった。

   「朝鮮人が襲ってくる」という流言=デマによって、~数千人(国の防災会議報告書)の朝鮮人が警察、軍、そして普通の市民(自警団)によって殺害されたのだ。
 関連して被差別部落の人々も犠牲になったのは今般映画になった。

 怖ろしいのは、新聞もデマである記事を流し、日常は冷静で温厚な普通の市民が共同して殺人に走ったことである。

 番組のタイトルにも挙がっているが、そういうことが遠い過去のことではなく、東北大震災の折にも、さらにはコロナ禍の中華街にも発生したことである。
 問題は全く解決できていない。歴史が正しく継承されていない。

 東京都内で行われる関東大震災朝鮮人被害者慰霊のつどいに過去には東京都知事がメッセージを送っていたが、小池都知事になってから「被害者数がはっきりせず見解に相違がある」というような屁理屈を付けてメッセージを送るのを止めている。

 安倍派に繋がる右翼の人士がやたらに「嫌韓本」を発刊したり発言していることも続いている。(その櫻井氏らがKCIAから資金援助を受けていたというのだから・・・)
 文字どおり「過去のことか」である。

 NHK+(プラス)で視聴できるので、10分間という短さでもあるから、見逃しておられた方々は是非とも視聴されることをお勧めする。

 【24日補記】
 24日付け赤旗4面『レーダー』に「デマは”過去のこと”か」としてこの件が書かれている。NHK+(NHKプラス)での視聴、一見の価値あり。

2023年8月22日火曜日

胴乱の思い出

   米朝が演じた名作の一つに『胴乱の幸助(どうらんのこうすけ)』という落語がある。
 主人公の幸助はいつも腰に今でいうショルダーバッグのような胴乱を下げていたので、あだ名を胴乱の幸助と呼ばれていたのだが、そういう胴乱を私などは見たこともなく知らなかったが、少なくともこの落語が作られた昭和初期?頃までは胴乱そのものの解説は不要なほど普通に存在したものだったのだろう。

   朝ドラ「らんまん」で万太郎らが植物採集に使用しているカバンも、これも同じ趣旨から胴乱と言われている。テレビで見る限り革製である。

 昭和30年代、私が小学生の時は学校にブリキ製の胴乱がいくつかあった。戦前に製造されたものだろうし、植物採取の胴乱はブリキ製が普通ではなかったか。だから万太郎の革製には少し驚いた。

 われわれ児童は、夏休みにその胴乱を下げ、先生に引率されて阪急石橋から箕面駅の間で植物採集を行った。

 採集した植物は家に帰ってから新聞紙の間にきちんと広げて挟み重石をかけて乾燥させた。
 植物の水分がきちんと抜けるようにほぼ毎日新聞紙を取り替えるのだが、小学生には地味な仕事の繰り返しだからつい2日おき3日おきになり、結果として十分乾燥されず、無残な標本になったものも多かった。

 朝ドラを見ていて、懐かしい思い出が蘇ってくるが、水草の標本が珍しがられた外は標本にした植物の名前も一切頭に出てこないから、出来栄えはもう一つだったのだろう。
 8月下旬、地蔵盆の頃になると、夏休みの自由研究のこの標本づくりに追われた気分がフラッシュバックのように湧いてくる。

2023年8月21日月曜日

スイカ割り

   立派な西瓜を妻の大先輩から頂いた。
 西瓜農家の親戚の作物のお裾分けだが、御多分に漏れず当該農家も高齢化のためこれが最後になるそうだ。

 作った方も高齢なら食べる私も高齢だ。
 水分いっぱいの西瓜にかじりついたらむせてしまった。怖い怖い、嚥下障害には気をつけなければ・・・。

 孫の凜ちゃんがスイカ割りに挑んでくれた。
 こんな大きなスイカ割りは今後できないかもしれない。
 楽しい貴重な行事だった。

 


2023年8月20日日曜日

報道されない台風被害

   写真はわが家の近くの散歩道。
 言うまでもなく台風7号の置き土産。
 最悪の結果ではなかったが、鉄道等が乱れ大変な方々も生まれた台風だった。

 そんな中、全く報道されないことがあった。
 万博&カジノ用地である夢洲の台風被害の状況だ。
 万博&カジノに賛成反対の意見とは関係なく、あの埋立地が大丈夫だったのだろうか。本番中にこのような台風が来ても最悪の被害は避けられるのだろうかという関心は、広く普通の庶民の関心ごとではなかっただろうか。

 先の戦争中、大本営発表のニュースは連戦連勝だった。
 一部のインテリは「撃沈した米軍艦船を合計すると全米軍艦船が消滅しているはずだ」とその嘘を見抜いていたが、多くの庶民は「おかしい」と感じつつも大筋ではニュースを信じていた。
 少し大袈裟な例えを出したが、近頃のニュースは一呼吸置いて吟味する必要がある。

 夢洲は洋上のマヨネーズに例えられる埋め立て地だ。多くの施設は岩盤まで届くコンクリートパイルもなしに建設される。樹木は植えられてから1年も経たないだろう。その心配を普通に報道する新聞もテレビもない。
 悪夢の洲にならなければいいが。

2023年8月19日土曜日

吾亦紅

   近頃は花の名前も多くカタカナで書かれるもので、私などはまず最初に「ワレモコウという花がある」ことを知り、何年かして「実物の花そのもの」を知り、そして今般、恥ずかしながらその漢字が、いくらか別の字もあるにはあるが、基本的には「吾亦紅」であることを知った。

 「十七音の短詩である俳句の解釈は往々にして読み手の解釈に任される」という言葉に甘えるならば、俳句ド凡人の私などは「我もまた紅なり」というその名前の文字が我が琴線に大いに触れるところがある。

 そこでいくつかの俳句を拾ってみた。
  しゃんとして千草の中や吾亦紅 八十村路通
  真実を吾が信条と吾亦紅 高橋照子
  くれなゐの系譜のはての吾亦紅 藤村真理
  密やかに輝くことも吾亦紅 早崎泰江
  枯れつつもそれとしるしや吾亦紅 松本たかし

 可憐な野草の句として観賞するのが王道なのかもしれないが、「我もまた紅なり」という文字から観賞したもの。
 (写真は検索したところHORTI-Green Snapさんの美しい写真があったので転載させていただいた)

 読者の皆さん、「しゃんとして千草の中や吾亦紅」、ちょっと良くありませんか。

2023年8月18日金曜日

シリコンアルミ箔

 「後始末が大変だから焼き魚料理なんかしない」と妻の大先輩が言った。
   確かに、ガスコンロに付いているビルトインの魚焼きグリル(ロースター?)はわが家でも相当以前から使っていない。
 シリコン加工のアルミホイルを使えばフライパンで手軽に焼き魚の料理ができるからである。ほんとうに焦げ付かない。
 そこで妻が先日、「そんなスグレモノは知らない」という大先輩に現物を差し上げた。

 思うに、フッ素加工のフライパン以上にスグレモノだと思う。
 ただフッ素加工のフライパンにしてもこのシリコンアルミホイルにしても、料理に使用して全く無害なのかどうかはよく分からないところもある。知らないだけだが。

 汚染水の海洋放出とは異なり、これはとりあえずは自己責任というか自分自身で完結するのでないかと自分自身の言い訳にして追究はしていない。
 歳を重ねたわが夫婦は、この種の細かい心配はもうしないことにしている。

 それに、シリコンというと例えば乳がん手術の後の人口乳房にも使用されているようだから、リスクは非常に低かろうと勝手に考えたりして・・。

 一般論に拡がる話だが、森羅万象一切のリスクを排除するのが良いかどうかについては、考え方に幅もあるだろう。
 わが家では、このシリコンアルミホイル、大いに利用させてもらっている。
 友人の子が大手のアルミ製造会社で働いている。知っておればシリコンアルミホイルの安全性などについて教えてもらいたいものだ。

2023年8月17日木曜日

精霊会

   皆さん、台風の被害はありませんでしたか?
 わが方は庭のラティスフェンスや農業用支柱に若干の被害が出ただけで済んだ。

 孫の夏ちゃんは岡山の山の方へキャンプに行っていたからそこそこ影響はあったが、けっこうしっかりした主催者の大規模な行事だったので、16日に元気に帰ってきたそうだ。

 敗戦記念日に関わることは13日に書いたので、16日は五山の送り火でもあり、一昨日に続いてお盆のことを書く。
 お盆、つまり精霊会(しょうりょうえ)の頃に出てくる(目につく)からというので、ショウリョウバッタとかショウリョウトンボと呼ばれる虫がいるが、小さい頃、慶応生まれの祖母は私に「お盆だけは虫捕りをしたらアカン」とホンキで注意した。

 その心は、単に仏教行事の期間中の殺生を戒めるというだけでなく、先祖の霊(精霊)がバッタやトンボの姿を借りて周辺に帰ってきているのだという考えにあった。
 しかし子供にとって虫捕りは本能に近い遊びだったから、こっそりと虫捕りは続けていた。
 そしてそれを見つけた祖母は、深刻な悲しい顔をしたのを覚えている。
 だから先に「精霊会の頃に出てくるから・・」と書いたが、より正確には「精霊そのものであるバッタであったりトンボ」なのでそう呼ばれていたのだろう。

 次いで、先日帽子のつばに「オニヤンマ君」を付けて農作業をしていると、道行く人から「効果ありますか?」と尋ねられ、「全然です」といろいろ笑いながら話をした。
 その話の途中にタマムシが飛んできたのでタマムシの話になると、「去年はこの木にタマムシの案内がぶら下がっていましたな」となり、「私がつけたんです」と返してさらに話が盛り上がった。

   小さなことでも確実に私のぶら下げたプレートを読んでくれた人がいて、確実に心に残してもらえている。ただし、何もしなければ何も始まらない。ふふふふ。
 あっさりした新興住宅街でもまんざらではない。

 写真はネット上にあった「神戸のトンボ」の中のショウリョウトンボ(ウスバキトンボ)でアオキタカオさんの写真。すばらしい写真だ。
 最後の写真はもちろん、わが家のお盆の送り火。

2023年8月16日水曜日

鉄ちゃん魂

   鉄ちゃんのT2さんから便りがあり、8月14日に休暇をとって京橋駅空襲被災者慰霊祭に参加してきたという。

 1945年8月14日午後0時半ごろ、ということは、玉音放送前24時間も切っていたとき、もっと言えば為政者たちが国体護持云々で時間を費消した結果、600人もの死者を出した空襲被災者の慰霊祭だった。

 JR大阪環状線と学研都市線の京橋駅のこの地は、大阪砲兵工廠(陸軍造兵廠)のいわば最寄り駅だったが、犠牲者はごく普通の列車とホームの乗客だった。

 私の義父もこの砲兵工廠に動員されていて、のち徴兵されて千島列島に行ったからここでの爆撃には遇わなかったが、あの時代、人生は紙一重だった。

 T2さんによると、毎年共産党の議員は参加しているし今年は社民党の議員も参加していたが、彼が知る限り維新の議員の参加は連年ないという。
 察するに、彼らには本心からの慰霊や平和への希求はなく、票になりそうでない行事は無視しているのだろう。もっと言えば、岸田軍拡を積極的に尻叩きする立場からは、先の戦争の反省や平和主義は目障りなのかもしれない。

 それにしても、毎年参加しているというから、T2さんの鉄ちゃん魂と行動力には脱帽だ。

2023年8月15日火曜日

お盆

   「お盆にはご先祖の霊が帰ってくる」などということは信じていない。
 古い古い仏典にそのように書かれているのは、法華経方便品がいみじくも指摘しているとおり、「人を見て法を説け」なる「方便」だと思う。

 そう言ってしまえば、先祖供養、追善回向が大きな柱となっている日本仏教の土台が崩れそうだが、私のような俗人が日々の生き方を自省するには、そういう外からのしきたりのようなものを利用するのも大いに有効と考えている。

 大方の仏教宗派でもホンネのところはそうではないのかとも思うのだが、よくは知らない。

 そもそも世間を騒がせて人の人生を無茶苦茶に壊している旧統一協会はキリスト教の教義を多く取り入れているが、日本において多くの被害者が出ている背景には、日本の土俗に似た先祖供養、追善回向の思想(教義)の浸透に上手く乗ったことがあるのではないだろうか。

 少し極論だが、お盆に先祖が帰ってくる論を教条的に絶対視すると、縁者に成仏できていない霊がいる、厚く供養しないと祟りが続く、そのためには高額の献金や壺の購入が必要だ・・に行き着くような気がしている。だから教条原理主義は危険性を含んでいる。

 で、元に戻ってお盆というしきたりである。年中行事と言ってもよい。大いなる俗人たる私は、帰ってくるはずもない先祖を迎える迎え火を焚いて、日頃忘れている先祖の思い出を反芻し、とりあえずの日々の暮らしを感謝するのである。
 これが唯物論者であり仏教徒である私の気持ちである。
 南無毘盧遮那仏様ありがとうございます。合掌。
 「南無毘盧遮那仏様」のところはそれぞれが親しく感じている神様仏様でよいのでないか。

2023年8月14日月曜日

ヤンマのカカシ

   妻がラジオで知ったとかで「蚊よけの新商品を知ってるか?」と聞いてきて「オニヤンマのことか」と答えたので、「何で知ってる」と感心させられたが、ホームセンターにはだいぶ以前から置かれていたし、効果の程は知らずともアイデアのユニークさには注目はしていた。

 ヤマダのカカシではなくヤンマのカカシ。

 だいたい秋津州の住民たる私は、トンボ出版の「トンボのすべて」を持っているから(そんなもの持っていなくても)、それがカカシであることは直ぐに判った。
 リアルなオニヤンマのフィギアを安全ピン、クリップ、ストラップの方法で身に付けて蚊を追い払おうという商品である。

 よく似た目的では、高層ビルのガラス窓に野鳥が衝突死するのを避けるため、タカのリアルなステッカーを貼って防止するのがある。

 そもそも古事記によるとクエビコなる知恵の神は今は「山田のソホド」=「山田の案山子」というとあり、案山子の思想は知恵である。オニヤンマの案山子で蚊を寄せ付けないという発想は悪くない。
 ただ蚊の方が目視によって人間に寄ってきているかどうかに疑問は残る。主に呼気のCO2や汗の臭いという解説が記憶に残っている。

 去年今年とあまりの高温のため蚊が不活発だといわれているが、それでも草ぼうぼうの菜園に出ると見事にやられてしまう。
 そこで、何事も事実、実験のためわが家でもチャレンジすることにした。

 すべては事実から・・・。
 答えは明快。耳の周りでブ~ンと鳴ったら首の周りを旋回させるなど、オニヤンマ君には大活躍してもらったが、ノースリーブの先の腕などはボコボコにされてしまった。献血の優等生。これが全て。あとは妻のアクセサリーにするだけか。
 妻は「消費者センターに訴えたら」と笑った。
 「通販生活」には教えてあげようか。

 おまけでは、クマゼミはオニヤンマ君を持っている指に飛んできて止まった。
 ジョロウグモを小さくしたようなコガネグモの巣に近づけると網をモーレツに揺らして「あっちへ行け」というかのように対応した。
 しばらくはこんな実験で遊んでみるか。

虫の声交替

   8月12日の朝、イスラム教では一切の偶像崇拝を禁じているというが、極東の多神教徒からするとお祈りをしたくなるような俗にいう新月(26ケ月)が浮かんでいた。イスラム諸国の国旗や赤新月社のマークの新月である。

 そして散歩の途中で夏を惜しむかのようなキリギリスもいたが、散歩道の場所によってはその主人公はツヅレサセコオロギやエンマコオロギに代わっていた。

   昼間の炎暑は収まる気配がないが、確実に季節の時計は次を刻んでいる。
 「旧暦は古くて季節外れ」などというなかれ、もっと旧暦が重ねてきた記憶の重層に耳を傾けるべきではないだろうか。

 確かに秋が迫っている。残暑厳しくとも秋は秋である。


2023年8月13日日曜日

核の時代の勝利と敗北

   1945年(昭和20年)8月15日に日本は玉音放送をもって軍事行動としての戦争を止め、9月2日に降伏文書調印という形で政治的にも、つまり正式に戦争を止めた。
 この二つの年月日のズレも歴史的には重要だが、今回このブログでは深入りしない。
 その8月15日を前にして先日来読んできた写真の本「保坂正康著『歴史の定説を破る』」の感想の一端を書いてみる。
 
 明治維新以降の日本の近代史は戦争の連続だった。
 その近代という歴史、それに続く現代史の「定説」はほんとうに事実、真実なのか。テーマは面白い。

 池乃めだかがチンピラにボコボコにされたとき、「よっしゃ今日はこれぐらいにしといたるわ」と言うギャグをふと思った。これが読後の日本という国の印象だった。
 日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、そして反対の意味でも第二次世界大戦後の日本という国のこと。
 国民たる観客は池乃めだかの空疎な負け惜しみは知っているが、前述の戦争では軍部や政府などのフェイク(虚偽説明)を信じたものも少なくなかった。

  半藤一利さんの本にも朝日新聞の例を牽いて次のような件(くだり)があった。🔳「準戦時状態に入るとともに新聞社はすべて沈黙を余儀なくされた」とお書きになっていますけれど違いますね。沈黙を余儀なくされたのではなく、商売のために軍部と一緒になって走ったんですよ。こう言っちゃ身も蓋もないけれど、いまのマスコミだって、売れるから叩く、売れるから持ち上げる。🔳

 保坂正康さんは、池乃めだかの負け惜しみギャグに似た軍部や政府のフェイクを「擬態」と書いておられるがナルホド。
 その「擬態」を史実としたから次々に日本は間違って行ったという指摘。

 著者は終戦間際のソ連も、そしてアメリカの酷薄な二面性も指摘されている。
 そして歴史の継承ということでは日本は非常に甘いと警鐘を鳴らしている。
 先日の広島、長崎の式典では核抑止力論が厳しく批判されたが、政権与党の自公に加えて維新や国民は核抑止力論に立っている。
 著者は「核抑止力論に立てば世界中の国が核兵器を持つことを容認しなければならない」と訴え、その戦争では「人類が敗者になる」と警鐘を鳴らされている。

 プーチンの侵略をどう止めさせるのか、新しい理論と行動を早急に打ち立てる必要がある。この本、一読の価値あり。

   8月12日というと現代史の続きで・・、1985年8月12日に御巣鷹山で日航機墜落事故が起きてから38年が経過した。ちょうど東京本社あたりで用事のあった大阪支社の役員や社員が少なからず犠牲になったので、労災事故の対象となる労働者性について私も調査等に飛び回った。

 そしてこの事故は、山崎豊子著『沈まぬ太陽』の最終編でも詳しく取り上げられた。
 『沈まぬ太陽』のメーンテーマは事故ではなく、戦後の現代史でもある。小説というよりもルポルタージュだと思われる。
 若い方々には名著『沈まぬ太陽』は是非とも読んでほしい。そして今ある現実の社会を見つめ直してほしい。

 ウクライナの犠牲者や日航機事故の犠牲者に頭を垂れて・・・。

2023年8月12日土曜日

カレーうどん

   孫の凜ちゃんはカレーライスが好きなので、わが家で夕食をとるときは時どきカレーを作る。そのときは私の担当となる。
 そのカレー、料理の手間暇からいって近頃はキーマカレーとしている。
 先日凜ちゃんが喜んでくれたレシピみたいなものを次に書いておく。
 
 キーマカレーはミンチ(ひき肉)が大前提だが、私は合い挽きミンチに牛のバラ肉を少し加えている。エビやイカなどシーフードは今回は加えていない。

 野菜類では大量の玉ネギに加えたのは主に夏野菜で、ズッキーニ、ナス、オクラ、アスパラ、マッシュルーム、トマト、パプリカ、そしてガーリックとひよこ豆。

 香辛料に加えたのはトマトソース、その他諸々。そしてキーマカレーのルー。
 料理は材料ごとのタイミングで徹底して炒めるだけ。
 暑くならない早朝に仕上げた。

 凜ちゃんはもちろん何回も「ボーノ!」と言ってくれた。
 そしてそして、私の食べ方の定番は夜はカレーライス。そして翌日の昼食はカレーうどん、
 そのカレーうどんは和食の要素なしで、いわばパスタにするのが定番。これだと少々のビールも飲める。
 具沢山キーマカレー。けっこう手抜き料理。

2023年8月11日金曜日

元祖メロン まっか

   元祖メロンというよりも「郷愁メロン」と呼びたいような真桑瓜。・・私は「まっか」という。
 「放ったらかし菜園」で熟れてきた。人工的な摘果などは一切していない。

 「熟れたかどうかは香りで判断する」らしいが、よくは判らない。
 色艶であてずっぽで収穫した結果は、あと2日程熟れさせたほうが好かったかもしれないが、十分合格水準。
   一般に「甘い」といわれている果物でも、個々のものではこれ以上に甘くないものも多い・

 猛暑で庭に出ることもないから道行く人との会話もないが、これを「まっか」と判っている人は何人いるだろう。
 さすがにこのブログの読者にはそんな方はおられないだろうが、大型スーパーに並んでないものは「知らない」人も少なくないのではないだろうか。
   先ほど述べたとおり、あと2日程部屋の中に置いておけばよかったが、その2日は誤差の範囲だった。
 「初物は75日命が伸びる」というが、正真正銘の初物を味わった。
 そして体の弱い凜ちゃんにもと用意をしたが、他の上等な果物は食べたがこれだけは残した。ああ。
 そうか、凜ちゃんには郷愁の味が判らなかったか。

2023年8月10日木曜日

涼風至る

   友人から残暑見舞いのメールが届いた。
   🔳 水浴び扇風機で無理矢理 ”涼風至る” しています。 
 四半世紀前、蒲の穂がしげる田舎へ越して来たつもりですが、時々日本一暑い所に成りました。トホホ 🔳 というものだった。

 ちなみに、「涼風至る」は七十二候の立秋の初候。 そして、某日「日本一暑かった」のは枚方市。
 写真は関係ないが涼風のつもり。

 歳がいくと筆不精に拍車がかかるが、短いメールでも送れば心暖まる返信もある。ありがたい。

 体調その他、言い訳は幾らでも探されるが、折角の情報化社会。難しいことは言わずに繋がって行こうと思う。

立秋すぎ

   時の経つのは早い。もう立秋が過ぎた。
 写真の月は2日の朝方に撮ったものだが、今では、もう半分が欠けている。

 大阪の夏祭りを締めくくる住吉さんのお渡りも終了し、これからは布団太鼓や壇尻が目立つ秋祭りとなる。

 ラジオで「お祭りの屋台で好きなものは?」という話をしていて、リスナーから、タコ焼き、焼きそば、金魚すくいなどなどが架ってきて盛り上がっていた。

 そういえば、取れそうで取れない輪投げ、非日常感のあるりんご飴もあった。
 昔々の堺の海側ではガッチョ釣りもあったが、大人になってからそういうことを話すとほとんどの人から知らんと言われた。
 近年といってもちょっと古いが、ミドリガメすくいには驚いた。そして、から揚げやケバブなどの強い匂いの焼き物なども私には新しかった。

 わが街周辺では自治会主催の夏祭りなどが全体に規模を縮小しつつある。いろんな要因があるが、その昔主体となっていた団塊の世代から綺麗に代替わりしたということもあるように思う。団塊の世代はそれを悔しく見ている。

2023年8月9日水曜日

1945ナガサキ

   朝ドラ「エール」で、古関裕而が長崎の永井医師に会いに行った場面は、史実ではないが感動的だった。
 

 妻を亡くし自らも被爆し大怪我を負った永井医師に街の青年は「神様はほんとうにいるとですか」と尋ねたが、その青年は私かも知れない。

 永井医師の著作をはじめこの時代は、GHQの検閲で抑圧されていた事実も忘れてはならない。
 『長崎の鐘』は巷間、希望の歌だと言われているが、ほんとうだろうか。
 作詞のサトウハチローは広島で弟を亡くされている。

 〽 こよなく晴れた 青空を
   悲しと思う せつなさよ
   うねりの波の 人の世に
   はかなく生きる 野の花よ
   なぐさめ はげまし 長崎の
   あゝ 長崎の鐘が鳴る

   召されて妻は 天国へ
   別れてひとり 旅立ちぬ
   かたみに残る ロザリオを
   鎖に白き わが涙
   なぐさめ はげまし 長崎の
   あゝ 長崎の鐘が鳴る

   こころの罪を うちあけて
   更け行く夜の 月すみぬ
   貧しき家の 柱にも
   気高く白き マリア様
   なぐさめ はげまし 長崎の
   あゝ 長崎の鐘が鳴る

 長崎から話は跳ぶが、兵庫出身の高木さんが酒席であってもいたって真面目にこの歌を歌われていたのを思い出す。彼も早世された。
 だから、生きている者が語らずにどうするか。
 今日は長崎原爆の日。 

2023年8月8日火曜日

アレ!と思ったこと

   6日にテレビで広島の平和祈念式典を見ていてアレ!と思ったことは、確かに屋外ではあるが、テントの中で2m以内に互いに接して座っている参加者の圧倒的な人々がマスクをしていなかったことである。
 印象では95%を超えていたと思う。
 向かって左の方の一人だけマスクを着けていた人が映っていて、かえってアレ!と思った。

 その理由は全くの憶測だが、主催者側が「熱中症予防の観点もあり基本的にはマスクは不要にしてください」と「注意」をしていたからだろうと推測する。
 各地方ごとに特色はあるかもしれないが、わが街のショッピングモールでは今でもおよそ7割強の人はマスクをしているから、そういう目からすると広島の式典はアレ!だった。

 私の推測が正しければ、わが街のショッピングモールのマスク着用も、広島の式典のマスク不着用も、どちらも「同調圧力」の結果ではないだろうか。
 「みんなしている」「咳でもしようなら叱られそうだ」「何かあったらどうする」、そして「上からはっきりと指示してほしい」というところだろうか。

 お前はどうしてる?と言われると、私は相当以前からマスクは外している。
 その理由の一つは「医師が使用しているレベルのものでない限りリスクは防げない」、二つは「マスク着用に大きな効果があるとすれば諸外国と比較して日本は明らかな有意差がなければならないがそうはなっていない」というところにある。

 わが街の極端な例では、ほとんど人のいない早朝にマスクをして散歩している人もいる。
 いずれにしても、自分で種々判断してコロナ対策でマスクをしているならそれでも良いが、ただ同調圧力だとしたらどうだろう。

 今月が終われば関東大震災の9月1日だ。
 あの時、流言蜚語が飛び交い「ごく普通の人々」が朝鮮人を殴り殺したわけである。
 現状が同調圧力ゆえのマスクだと考えると、こういう小心なマスクの人々が朝鮮人虐殺に手を汚すんだろうと想像の翼は広がる。
 コロナの頃、他県ナンバーの車に対する憎悪もあった。
 同調圧力の蔓延は恐ろしい。

   少し深刻な話を書いたのでお口直し、、に、
 海苔の佃煮に「アラ!」というのがあるが、今般タイガース御用達のサンテレビとコラボして、一部の商品のパッケージだけを「アレ!」としたところ爆発的に売れたらしい。近所の大型スーパーの棚も直ぐに空になっていた。
 先日、見るともなく見つけたので買い求めたが、こんな風に買ってしまうのも一種の同調圧力に対する敗北でしょうか。それともおちょくった宣伝に乗せられた単なるイチビリでしょうか。

2023年8月7日月曜日

動物福祉

   8月3日の朝日新聞に桑名・多度大社の「上げ馬神事」に関わって、「動物虐待、伝統行事問う声」という記事が掲載されたが、時代に即して伝統行事も改善されるべきだと私は思う。

 動物虐待のことではないが、京都の祇園祭の鉾の上の神事や仏事の多くが女人禁制みたいなものになっているのも、古い死や血を穢れとする意識に乗っかって「女性は穢れている」としたもので、当事者の皆さんが即刻改革すべきだと思っている。

 ところが、現代欧米の主要な議論は『動物福祉』になっており、「動物に一切の苦痛を与えてはならない」という法律も広がっている。
 イタリアではロブスターを即ゆで上げたのが動物福祉に反するということで高額の罰金刑が言い渡されたりしている。

 これだと日本の活け造りは論外で、通常のお刺身も茹蛸もアウトになりかねない。
 ちなみに、例の大臣室で賄賂を受け取った農水大臣は、「狭いケージに閉じ込めた養鶏場は動物福祉に反する」という国際世論を退けてもらいたいというのがテーマの贈収賄事件であった。

 この辺りの基準となる考えは、今のところ私の頭の中ではまとまっていない。
 そういう意味でこの朝日新聞の記事はあまりに上っ面で、この問題の抱えている国際社会の流れやその考え方の是非、さらには本質的な倫理観などを問題提起していないのがつまらない。

2023年8月6日日曜日

1945ヒロシマ

   今から47年前、1976年の原水爆禁止世界大会の会場で私は、当時わが労働組合の副委員長であり結構有名な俳人であった関口さんの俳句『青嶺みて婆の眼が澄む戦あるな 謙太』を壇上から紹介した。

 その関口さんの訃報を先日ニュースで知った。
 広島の小早川さんの訃報は何年も前に届いた。長崎で被爆した福田副委員長も。

 時間(とき)は冷酷に流れていく。
 手をこまねいていては、歴史は瞬く間に風化する。
 風化させない方法はないことはない。愚直に語り伝えることだ。

 そんなつもりで書いておく。
 わが労働組合は1976年3月、広島で全国1000名分会長会議を開催し、原爆慰霊碑に献花し、平和公園に記念植樹をした。
 慰霊碑前では、・・・・再びあなたがたが受けた苦しみと悲しみを繰り返さないために、私たちは戦争に反対し、真の平和と民主主義の実現を・・・たたかい抜くことをここに誓います。 どうか安らかにお眠りください。合掌。と誓ったのだった。これが平和行進の原点だった。

 また私個人としては、広島の被爆者の大先輩(中国地協山下議長)と同じ部屋に泊まったとき、夜中に心臓病かと驚くほど先輩がうなされたときのことを終生忘れない。
 「夕べ脅かせなんじゃったかの。昼間に原爆の話をした夜は必ずうなされるんじゃ」と言ったそのときのうなされようは文字では表せない。そのうなされようで、1945年8月6日の地獄絵図の欠片は私のものにもなった。あんなにうなされた人を私は見たことがない。
 

 【追記】 テレビで広島の平和祈念式典を見た。市長も知事も国連事務総長もこぞって核抑止力論を鋭く批判していた。ただ一人、岸田首相を除いては…。小選挙区制もあり国会では核抑止力論が幅を利かせている。それを報じるマスコミも同様に思える。しかし、市民レベルでは核抑止力論の破綻は明らかだし、核兵器禁止条約への参加こそ正論であることを祈念式典は明らかにした。そのことに自信を持ちたいと再確認をした。



 

2023年8月5日土曜日

酒処伏見と歴史の修正

   縁者が伏見の酒蔵におられたこともあり伏見の銘酒には馴染んでいたので、先日FBにあった『日本の三大酒処 ー灘 伏見 西条ー』という文章は直ぐに読ませていただいた。

 伏見について、そこには大要次のとおり記されていた。
 🔳 伏見では弥生時代から稲作が行なわれ、お酒もかなり古い時代から造られていたと考えられています。 酒造業が盛んになるきっかけを作ったのは豊臣秀吉です。 伏見城を築き、城下町を開き、河川港であった伏見港を造りました。 水陸交通の要衝となった伏見には米や酒樽の材料なども集まってきました。 伏見は大いに栄え、酒造りが盛んな酒処となったのです。🔳

 私に何の予備知識もなければ全く違和感のない文章だが、私は6月に立命館大学木立雅朗教授の『歴史都市京都の近現代遺跡』の講演を受けていた。その中には、

 🔳 たとえば伏見は豊臣秀吉が造営した伏見城の城下町として発展したが、明治末以降、16師団の本拠地として急速に展開し、16師団が、徴兵された兵士たちを饗応するための日本酒が展開した。一般的に伏見の日本酒や酒蔵群が江戸時代から連続しているとイメージされているが、今の姿は明治末以降の軍部伏見の展開の一コマである。🔳とあった。

 伏見の酒が量的にも質的にも飛躍したのは実は近代のことだった。
 人は誰でも、優雅な古い歴史に結びつけたがるものだが、善意も悪意も混ざって歴史はしばしば「修正」されるという見本をFBに見た。

 それが「俺らが故郷自慢」で済んでいる間は笑えても、戦争や植民地支配に関わることでは冷静な上にも冷静な認識が重要だ。特に侵略を行った国の末裔には大切なことである。歴史は容易く修正される。肝に銘じなければ。

2023年8月4日金曜日

うちわ菓子

   お盆の準備ということでもないが、季節の「決まり事」をなぞることで生活にメリハリがつくということもある。

 そんなもので盆菓子のひとつである「うちわ菓子」を購入した。
 去年はお盆直前に買おうとしたら売り切れてしまっていたので、今年は少し早いが購入した。

 わが家の盆菓子はこの「うちわ菓子」だけである。
 仰々しい細工菓子は買わないが、これ(うちわ)だけは好きである。
 夏休みで孫の夏ちゃん凜ちゃんが来たら一緒に食べるのだ。

 親鸞の教えにお盆はないが、うちわ菓子と迎え火、送り火だけがわが家のお盆になる。苧殻は来週に買い求める。凡夫は形から入るというのも意味がある。

2023年8月3日木曜日

解除会(げじょえ)

   早朝に東大寺大仏殿に涼みに行った。目的は7月28日に行われた解除会(げじょえ)の茅の輪くぐりだった。
 お察しのとおり、神社の水無月の大祓のお寺バージョンであるが、歴史の物差しでいえば神仏習合こそ日本ではスタンダードなのである。
 四天王寺の元三堂にも茅の輪がある。

 早朝だから参拝客も少なく、数少ない外国人参拝客が行き過ぎるのを呼び止めて、くぐらせて大いに感謝された。
 日本人の熱心な参拝客にもたくさん写真を撮ってあげ、さらに柱くぐりもたくさん撮ってあげたので、感激された。

 これは年中行事であるから何年も前の同じ時期の写真を見ると、孫の夏ちゃんがヨチヨチ歩きでくぐっているのもあって懐かしかった。
 孫の凜ちゃんは一回もつれていってあげていないので、来年こそは早くからやりくりして連れていってあげようと思う。

2023年8月2日水曜日

バカデカ飛行機

   地上の鉄ちゃんに対して飛行機マニアのことを何というのかは知らないが、孫の夏ちゃんが「空港でこんなんを見た」とLINEをくれたのには確かに一見に値した。

 堂々とエアバスと書いてあるし神戸空港だから民間用のものだろうが、これが灰色にでも塗られていたら、中から戦車が出てきてもおかしくない。

 よくは知らないが、自衛隊の戦車がウクライナに運ばれる可能性だって考えられるが、空港にはマニアがぎっしりカメラを構えていたというからもっと平和な民間用ヘリコプターかなんかを運んできたのだろう。

   大きなものというと、むかし堺泉北ニュータウンの造成の際はタイヤだけでも人の背丈を超える重機に驚いたことがあるし、ベトナム戦争のときは米軍M48戦車の横浜の公道(橋梁)走行に抗議に行ったとき、この戦車もバカでかかったので驚いた。

 あの戦車をベトナムへ運んだ飛行機はC-5ギャラクシーみたいな、まあこんなものだったのだろう。

 そんなことから「世界最大の飛行機」というのを検索してみたら、第1位も第2位もウクライナ製というので意外だった。
 ウクライナは単に穀倉地帯であるだけでなく、旧ソ連の工業先進地域だった。
 そんな飛行機が軍用で日本上空を飛ばないことを祈るが・・。

 よくは知らないが神戸空港はいたって普通規模の空港だろうと思う。そういう滑走路でこんなバカでかい飛行機がバカでかい荷物を積んで跳び上がるというのが、想像が追い付かない。

 マニアの皆さんのコメントを期待する。

2023年8月1日火曜日

パビリオンの貿易保険

   万博のパビリオン建設が進まないので、万博協会が「建設業の労働時間(残業)の上限規制を外してほしい」と政府に要望したが、「いのち輝く未来社会」を理念と謳う万博で ”気は確かか‼” と7月28日に書いたが、今度は経産省が、パビリオン建設に新たな貿易保険を適用すると言い出した。
 
 現行の貿易保険か別建ての貿易保険か詳細は不明だが、建設費を外国政府が踏み倒した場合、建設会社は貿易保険から支払いを受けるので「心配せず工事を進めてほしい」という気なのだろう。

 早い話が、外国政府には「建設費は支払わなくてもいいから(日本の貿易保険が肩代わりするから)パビリオンを出して恰好を付けてほしい」と言い、建設会社には「取りはぐれのない貿易保険で支払うから(お手盛りの請負代金でもいいから)建設工事を進めてほしい」ということで万々歳と言いたいのだろう。

 話は財源であるが、全額税金で負担するか現行貿易保険に上乗せするかで、回りまわれば税金、・・・ということは結局、国民に負担させるというものだ。

 IRは別にしても万博は好いのではないかと思っていた人も、これでは話が違う、五輪の二の舞ではないかと思うことだろう。

 言っておくが産廃でできた超軟弱地盤のため、建設費は青天井で上がるに違いない。万博するなら大阪には万博公園がある。”目を覚ませ‼”という声が聞こえてこないか。