話かけても何も答えない和尚(六兵衛)を見て旅僧はこれは禅家荒行の無言の行であると勝手に勘違いし、ならばと身振り手振りで問いかける。 旅僧が両手の指を付けて小さな輪を作ると、六兵衛は腕も使って大きな輪を作り、それを見た旅僧は平伏する。 しからばと僧侶が10本の指を示すと、六兵衛は片手を突き出して5本の指を示し、再び僧侶は平伏する。 最後に僧侶が指を3本立てる様子を見せると、六兵衛は片目の下に指を置いたところ、そこで僧侶は恐れ入ったと逃げ出すように本堂を出た。
様子を見ていた八公が僧侶に尋ねたところ、旅僧曰く「途中から無言の行と気付き、こちらも無言でおたずねした。 『和尚の胸中は』と問えば『大海のごとし』。 では、『十方世界は』と問えば『五戒で保つ』と。 最後に『三尊の弥陀は』と問うたところ、『眼の下にあり』とのお答えでありました。 とても拙僧がおよぶ相手ではなかった」と語り、悄然と寺を立ち去った。
そして八公が本堂に行くと六兵衛が激怒していて、「あの坊主はふざけた奴だ、途中で俺が偽者でただの蒟蒻屋だと気付きやがった。 『お前ん所の蒟蒻は小さいだろう』とバカにしやがるんで、『こんなに大きいぞ』と返してやった。 野郎、『十丁でいくらだ』と聞くから『五百文』と答えたら、『三百文にまけろ』とぬかしやがったんで『あかんべぇ』をしてやった。
おなじみ『蒟蒻問答』のさわりだ。
現代版米国の八公「あの坊主(?)はふざけた奴だ。わが国南東部の湾をメキシコ湾だというからアメリカ湾だと言ってやった」「五大湖の一つをオンタリオ湖だというからアメリカ湖だと言ってやった」となると、蒟蒻問答どころか大国主義、帝国主義、覇権主義になる。
八公、「あの尼に、トランプ大統領の隣でぴょんぴょん跳ねて恥ずかしくないか?と言ってやったら、男性社会で生き抜く一番の武器は『媚びを売る』ことだと居直りやがった」。これじゃあ蒟蒻問答以前の思考回路だ。話芸も何も通じないわい。

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