2022年6月23日木曜日

世界の理性がウィーンに

   ウィーンで核兵器禁止条約第1回締約国会議に関わる「国会議員会議」が開かれた。

 口先では「核兵器廃絶」を唱える日本の各党が参加していない中、日本からは日本共産党笠井衆議院議員が参加した。
 締約国会議には、ほかに被爆者(被団協)、広島・長崎両市長らが参加している。

 いま参議院選挙まっただ中だが、巧言令色鮮し仁、裏表なく心から核兵器廃絶を訴える日本の良心がそこにあってホッとした。

 核抑止力論に関わって笠井氏は、ロシアが核兵器使用の威嚇を繰り返している現実が核抑止力論が無力である証拠だ、核抑止力とは、いざとなったらヒロシマ・ナガサキの惨禍を躊躇しないというのが前提だ、と指摘し、各国国会が被爆者を招いて被爆の実相を聴いて欲しい、と訴えて私は感銘を受けた。
 
 核兵器抑止力はチキンレースの論理である。核兵器抑止力が働く前提は保有国の指導者が「使いかねない」狂人であることであると大きな声で言いたい。

 会議のコーディネーターは、笠井議員の「被爆者を呼ぶ提案はとても良い」と応え、他国の議員からも賛意が寄せられた。

 確かに現実のプーチンの所業を見ると、ウクライナ側の軍事力支援に関わって軍事力に眼が行くのは判らなくもないが、そこが、熱狂というか狂信と理性の分かれ目ではないだろうか。
 私は現実のウクライナの自衛の軍事力を十分認めるが、今こそ立ち止まって、軍事対軍事、果ては敵中枢部先制攻撃などの議論ではない、集団平和条約の外交こそ語るべき時ではないかと考える。こういう時代だからこそヒトは冷静になるべきだ。

2 件のコメント:

  1. 全く同感です。本気で橋渡しをする気があるなら絶好の機会なのに! 広島・長崎両市長は参加しているのに腹立たしいかぎり。そんな中日本共産党の活躍はさすが誇りです。(ケンタ)

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  2.  自公らのいう何が「橋渡し」でしょうか。言葉を弄ぶのもいい加減にしなさい。
     学術会議会員任命拒否問題の際の「上代文学会」の声明の末尾を再掲します。
     なお上代文学会とは、主として万葉集ほか奈良時代以前の文学や文章等を研究の対象としおられます。

     🔳 この国の指導者たちの日本語破壊が目に余ります。日本語には豊かなコミュニケーションを担う力が十分備わっているのに、見せかけの形式に空疎な内容を盛り込んだ言説が今後も横行するなら、日本語そのものの力が低下してしまいます。日本語の無力化・形骸化を深く憂慮します。頼むから日本語をこれ以上痛めつけないでいただきたい。              
                           上代文学会常任理事会

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