こころは、スイカズラといえば忍冬唐草紋(にんどうからくさもん)に連想が跳ぶが、それは古代ギリシャのパルメット紋に起源を持ち、遥かシルクロードを旅し、長安(西安)を経て奈良時代の日本に到着した。
その蔓草(つるくさ)を踊子の円舞とみて、当時の唐などではシルクロードから伝わってきたものを胡と呼び、例えば、ペルシャの女性による舞を胡姫の舞として人気があったことなどを思ったからである。
ちなみに胡人とはシルクロードに関わる多民族の総称らしいが、より具体的にはシルクロードの商人、ソグド人のことを指しているとの説に説得力を感じている。
そこでその胡瓜(キュウリ)だが、原産地はインド・ネパールのヒマラヤ地方と言われているが、大きくは西方から中国に入ってきたのでやはり「胡の瓜」となる。
食の好みは夫々だから正解も誤答もないが、私に言わせればスーパーに並んでいるものはキュウリの子どもで、ほんとうに熟してしまうと苦みが出るが、少しその手前の、いわば「大人のキュウリ」が私の好みである。
そのために小さな家庭菜園を作り、新たに糠味噌を購入したりしているわけである。
湯木貞一氏の著書では糠床について「カラシを入れておく」「昆布を入れたりはしない」とあるが、ずぼらな私は、出来合いの糠床で済ましている。
「ぬか漬けの野菜は絶対に新鮮なものでないといけません」だけは及第点をいただける。
以上のような新しい床ともう一つ「古漬をつくる糠味噌を作っておく」ともあるが、そこまではできていない。
「昔は、転宅するとき、まず三宝荒神さんとぬか床を先に送り出したものだ」とあるほど大切にされていた。
浅漬けの素なる調味料を否定する気はないが、このキュウリとナスの季節ぐらい、せめて出来合いであっても糠床を購入されることをお勧めする。
李白の七言絶句「少年行」
返信削除五陵年少金市東 五陵の年少 金市の東
銀鞍白馬度春風 銀鞍 白馬 春風を度る
落花踏盡遊何處 落花踏み盡くして何れの處にか遊ぶ
笑入胡姫酒肆中 笑って入る胡姫の酒肆の中
五陵の豪族の子弟らが東市を行く、白馬に銀の鞍をつけ春風を受けて進んでいく、落花を踏みつくして一体どこへ行こうというのだ、笑いながら入っていくのは胡姫のいる酒肆の中だ