また買うてしもた。 この種の本はもうええわ!と思っていたのだが、ラジオで著者が、「この時期に出したんは万博の便乗商法です」とあっけらかんと言うのでその根性に魅かれて手を出してしまった。著者は金水敏阪大名誉教授。
ところが、パッと見には万城目学著のようにも見える「帯」はぎりぎりセーフ??
内容は、上方の古典落語に出てくるような「船場(せんば)言葉」というよりも、漫才ブーム、お笑いブーム以降の関西弁に焦点が当たっているが、それはそれでよい。
言語学的分析というよりも、会話は意味が正確に伝わることと同時に面白い方がよい的な大阪文化論でもある。
私は東京や全国的規模の集まりの中であえて大阪弁を使う大阪人は嫌いであったが、若い頃5年間東京にいたがごく普通に最後まで大阪弁で暮らしていた。
東京にも普通に大阪弁話者がいっぱいいた。
周りからは何故東京弁にひれ伏さないのだ!という疑問があったのだろうが、ひれ伏す方がおかしいと感じていた。
だからこれは言語学を超えた文化論でもある。
面白そうな本ですね、この前の「町歩き」で下見に寄った店のご主人が「船場言葉」の識人で(小阪さんの知り合い)いろんなミニコミ誌を出しておらる方でした。
返信削除ひげ親父
何時の事やったろか、1968年頃やったかいなぁ? 電化製品(冷蔵庫)を買いに日本橋電電タウンへ行きましたんや。今みたいに大型量販店はまだ無くて小さな小売店が軒を連ねてました。奥から大将が愛想笑いして「何しまひょ 勉強しまっせ」と、そろばん片手に出て来る。わたいは気に入ったものを指さし「これなんぼになるねん?」と。大将がそろばんをパチパチ弾いて、「これでどないだァ」と差し出してくる。わたいはそのそろばんの玉を二つほど下ろして「まけてえや」と。大将が「かなんなァ 殺生だっせ 仕入れ値切りまんがなぁ」と。そんな掛け合い風景を楽しんだものでした。今、電気製品の量販店に行くとスマホのような機材をバーコードにかざして「 ピット」した音で価格を表示してくれる。それで終わりだァ。昭和20年代生まれは、そろばんパチパチと大阪言葉の掛け合いが懐かしい。 岳人
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