2020年7月15日水曜日

病院経営危機

 医療崩壊は医療現場の経営危機からも起きている。
 看護師などの夏のボーナスを前年より引き下げた医療機関が、約3割にのぼっているらしい。
 医労連(日本医療労働組合連合会)によると、全国338の医療機関のうち、およそ3割にあたる115の医療機関が、看護師などの、この夏のボーナスを前年夏より引き下げたという。
 新聞テレビでも報じられた東京女子医科大学病院は、全職員の夏のボーナスを全額カットするとしていて、退職を希望している看護師は400人以上にのぼるという。

 私はと言うと、5月の連休直後に予約済みであった人間ドッグがコロナで延期され、昨日ようやく受診してきた。当自治体内では一番大きな総合病院だ。
 しかしそこは、見事にガラガラだった。ええ~ッ!という感じだった。
 想像するに、健診だけでなく多くのオペなどが「間引き」されているようだったし、例えば2週間に1回通院していたケースが1月に1回になったり、患者の方も受診を避けたりしている結果だろう。
 病院の方も、例えば私宛の人間ドッグで「咳のある場合はお断り」と注意が送られてきた。
 ということで、一般庶民の私にも医療機関経営危機がひしひしと感じられた一日だった。

 別件だが、障害のある孫のリハビリテーション(理学療法PT、作業療法OT、言語聴覚療法STなど)の病院も診療が縮小され、孫は他府県の病院へ変わることになった。私事ではあるが結構な大事件だ。
 一番基本の診療を受けていた大学病院は、一時受診停止になっていて、薬も「来院するな」ということで、薬剤は処方箋がファックスで送られてきて薬局で対応している。
 今年の孫は緊急入院のような事態が生じていないのでどうにか推移しているが、ギリギリ綱渡りのような状況だ。

 私も被害者だ被害者だなどと言いたくはないが、テレビで報じられている世間は他人事(ひとごと)ではないということを痛感している。(腹の底ではけっこう泣いて怒っている)

 このように、多くの医療機関が新型コロナウイルスの影響で経営が悪化している。それは医療崩壊前夜の様相を示している。
 それに対して政府は、医療体制は逼迫していないとして、Go Toキャンペーンに1.7兆円、さらにはF35戦闘機105機に2.5兆円費消するという。
 予算の使い道が根本的に間違っている。よくない。よくない。

   大砲よりバターの標語のリアリティ

3 件のコメント:

  1. お孫さんの転院など切実な事情、大変だと思います。私などは、二ヶ月に1回受診する中規模の総合病院ですが、5月ごろから予約時間がきちんと守られるようになって喜んでいるような状態でしたがご指摘のとおりいずれ全国の医療機関への影響は避けられないと思います。大砲よりバターリアルです。


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  2.  この春先はインフルエンザの大流行もなかったせいもあるかもしれませんが、私のかかりつけ医も比較的すいていました。
     ピークの頃は私も電話で「変化ないのでいつもの薬だけお願いします」と言っておいてササッと薬だけもらって帰って来たときもあります。
     ここまでは私自身に関しては少し対岸の火事程度に感じていました。ダメですね。

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  3. 東京女子医大の大切な情報です。
    https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f114a77c5b619afc3ffd16a?ncid=other_twitter_cooo9wqtham&utm_campaign=share_twitter&fbclid=IwAR0JLbTgK-HmNXf54-ogSMSuz0Ivzdlogi3yIyN332OCjyyXJIqfcCje54c

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