2025年10月28日火曜日

お前はスパイだ

    高市内閣が発足してから俄かにスパイ防止法を制定せよという声がけたたましくなってきた。
 「よう知らんけど、一般市民には関係ないだろう」という気分も大いにあるが、ほんとうにそうだろうか。
 善良な日本国民を霊感なるもので洗脳して巻き上げた大金を韓国に送金していた旧統一協会関連団体の広告塔(広報誌)に首相自身がなっていながら何がスパイ防止だと思うが、それほどに、ことは政治的なものである。

 さて、2018年10月に警視庁公安部は大川原化工機㈱と社長自宅などを強制捜査し、カッコ付きの任意の取り調べが、社長39回、常務35回、相談役18回、会社関係者47名に291回行なわれた。
 2020年3月、社長、常務、相談役が外国為替及び外国貿易法違反で逮捕され、接見禁止で拘留された。
 その後、弁護士の保釈請求も棄却され、再逮捕、追起訴され、A氏は拘留期間中に十分な治療が受けられない中、胃がんでなくなった。正確には約11か月ぶりに釈放された2日後に死亡。なお、保釈条件に接触禁止があったので、他の2人は最期に立ち会うこともできなかった。
 2021年7月30日、検察官は公訴の取消しを申し立て、裁判は公訴棄却で終結した。???である。
 以上が大川原化工機事件であり、スパイ罪でっち上げ事件である。
 現状でもこれだから、一般市民がスパイ罪だというように逮捕され、「証拠はどこか」というと、「機密事項だから言えない」となるのがスパイ防止法である。
 そしてその影響は第一にメディアに出てくるだろう。そういう性格のものだろう。

 (明日の、妹尾河童著『少年H』につづく)

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