2025年10月2日木曜日

選択的夫婦別姓

    選択的夫婦別姓問題について、そもそも夫婦が別姓を”選択”した場合には別姓を認めるというものであるから、”選択しない”場合は当然同姓でもよいのに、他人が別姓でいきたいというのをどうして駄目だ!と宗教右派などの反対論者はいうのだろう。
 「子どもがかわいそう」という一見優しい理屈も聞くが、現に離婚に伴ういろんなパターンもあるし、圧倒的な諸外国でかわいそうな事件が頻発しているわけでもない。
 「別姓でいきたい」という人を駄目だ!というのはおかしくないか。
 
 世界平和統一家庭連合(旧統一協会)という団体も強力に反対を主張し、金品や選挙運動の大きさから多数の自民党員も選択的夫婦別姓反対という政策を推進することを「誓約」している。
 ただ、旧統一協会の本部は韓国にあり、韓国の強固な夫婦別姓制度を容認し、現に旧統一協会は文鮮明氏によって創設され、現総裁は文鮮明氏の妻である韓鶴子氏であるから、そのロジックは理性ではついていけない。

 虎に翼の朝ドラで有名になったが、戦前の民法では結婚した女性は「無能力者」、戸主の下僕であった。
 だから家族は、親父の命令一下、従順に従うという「家制度」が目標なのだろう。
 それならそれと主張すればよいのに、家族の絆だとか、家族の一体感などというわけのわからない修飾の言葉でごまかしている。
 別姓なら壊れるという絆などナント薄っぺらいものだろう。

 関学の冨田教授の指摘では、いろんな修飾の言葉を剥げば、詰まるところ「ここで引けば、女性天皇、女系天皇が生まれてしまう」という一点に尽きるだろうとのことで、大いに説得力がある。
 男系男子と定めている皇室典範は憲法の精神に沿って改正されるべきであるし、平等な男女によって構成されている日本国の象徴が女性であっても何の不思議もない。あえて屁理屈を足せば、日本国民の過半数は女性であるから、象徴が女性というのは何の何の不思議もない。
 不思議なのは、宗教右派の主張である。

1 件のコメント:

  1. 自民党総裁に高市早苗氏が選出された。氏は強固な選択的夫婦別姓反対論者である。
    もう一度言うが、「選択しないものは同姓でよい」「考慮したうえで別姓にしたい人まで駄目だ」というのは如何なものか。
    「家族の一体感」「子どもがかわいそう」が反対論者のキャッチコピーだが、論理的とは言えない。
    あえて言うのだが、そういう「道徳感」から言えば氏らがいう「通称使用」も不純だということにならないか。
    「家父長制」の主張もされている。「妻は無能力者」。ほんとにそれでいいの。

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