2024年3月16日土曜日

拝火教徒になる


   3月になると、奈良周辺の、否、全国の歴史や伝統を愛する人々は拝火教徒(ゾロアスター教徒)になるのではないかと想像する。
 昨日、15日未明に満行を迎えた東大寺二月堂でのお水取りの行を見ると、そんな風に信じたくなる。
 二月堂、その場所は、隣の法華堂も含めて周辺だけでもどこかの県一県にある以上の国宝が並んでいる。そういう木造建築の堂内外で、こんな火祭りが許されていいのだろうかと凡人はただただ恐縮する。
 そして、その火の粉の中で、日頃の諸々の反省点が少しは浄化されるような気持ちになってくるのである。

 もとよりインドを出発した(大乗)仏教は、ガンダーラ地方など中央アジアの文化を吸収しつつ東進して日本列島に辿り着いたのだから、仏教の中に、先行していた世界宗教である拝火教の影をを感じるのは異なことではない。護摩供にもそれを感じるし、そもそも火とは獣と人間を分ける境界線でもあろう。

 話は変わるが、孫の凜ちゃんは私の顔を見ると「焚火!」といい、焚火をしてほしいと要求する。祖父ちゃんもその焚火ほど楽しいことはない。
 そこでもう一度言うが、3月には人々は拝火教徒になるのが正しい。

2 件のコメント:

  1. 本文とは関係ないが、沈香も焚かず屁もひらず という言葉があるが、庭には沈丁花の香りが充満している。私は特別には何もせず椅子に座って世間を眺めながら、そんなことわざを思い出している。

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  2. 今朝ベランダで鶯の初音を聞いた。イカルも鳴いていた。

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