2024年3月5日火曜日

括弧と句点

   写真の本類はここ1カ月ぐらいに読んだ本だが、なぜ1か月もかかったかといえば他の本を読んでいる間の息抜きに読んできたからで、こういう本を常に「待機」させて暮らしている。
 要するに、何か探し物のような目的があって読んでいるわけでもなく、一種の時間つぶしみたいなものなのだが、そんな中に「ナルホドそうだったのか」というものを見つけると嬉しくなる。

 そんな一つが、(丸括弧)には「。」をどこにつけるべきか・・という箇所で、私の場合は「鍵括弧」だったが、少しばかりモヤモヤが解消した。
 私のモヤモヤを先に言うと、新聞の編集ではだいたい1段を9字か11字で割り付けるのだが、こんな少ない文字数の中で話し言葉の終了ということで  を付けた上で、直接話法の終了ということで  を付けたり、さらにその小節の終わりで 。 を付けたりすると非常に間延びする。
 そんなことで、  の前の 。 は原則として省いてきているのだが、これはいったい正しいのかどうかという疑問が常にあった。

 その疑問の根拠は約70年前に示された「公用文作成の要領」が頭の底にあったからであるが、今回知ったのは、令和4年に「公用文作成の考え方(建議)」が建議され、そこでは、主として丸括弧のことではあるが、【文末に括弧がある場合、それが部分的な注釈であれば閉じた括弧の後に句点を打つ。二つ以上の文、又は、文章全体の注釈であれば、最後の文と括弧の間に句点を打つ。】とあることだった。
 さらには、【なお、一般の社会生活においては、括弧内の句点を省略することが多い。】ともあった。

 2月11日の『日本語の一側面』でも書いたが、日本語には例外が多いというか「原則」なるものに固執すると、返って伝え辛くなる。
 この歳になって、こんな小学生みたいな「日本語の書き方について」悩んでいるが、ほんの少しだけ理解が進んだ。

   関連して、「。ハラ(まるはら)」という新語、新現象がある。写真のとおり朝日新聞でも結構大きく取り上げられている。
 ラジオでは年寄りが「何を言うか。日本語には日本語のルールというものがあるのじゃ!」と叫んでいた。
 で、私はというと、全面的ではないが若い者の新しい感性を認める派である。

 文章の基本が文語体であった時代から、日本語も多くが横書きになった時代、文章を紙以外にデジタル機器で読む時代、・・日本語は成長?変化してきたし変化しつつあるのである。
 私のこのブログ記事にしても、パソコンやスマホで読む場合、A4横書き40字で「べた書き」すると何となく読み辛いという印象を受けた。
 なので、これまでの日本語の「原則」にはない、『一行空け』をけっこう頻繁に使用している。

 何年か後には、「公用文は。で終わること。私的な文章は絵文字でもって区切るのが相応しい」となるかどうか。
 もう曾孫と話すことはないだろうが、「ひい祖父ちゃんは、こんな読みにくい文章を書いてたん!」と驚かれる時代が来るかもね。

0 件のコメント:

コメントを投稿