予想していた自分の興味と大きくズレていた本、レベルが合わずにバカバカしくなった本、難解で読み進める体力が続かなくなった本、性質はいろいろだが、この本も、いくら読んでも頭に残らないもので、ガザのことがあってまた引っ張り出したが一向にページが進まない。内田樹著『私家版・ユダヤ文化論』。
第1刷が2006年(H18)、第16冊が2010年(H22)。定価が750年だから相当長い間積んでおいたり読み返したりしたはずだが 、乱読、積んどくの見本のようなものだ。
それでもまた引っ張り出したのは、既報のとおり、NHKのインタビューにイスラエルの現職の閣僚が、「パレスチナ人は全員追い出すべきだ」「何となればここは我々の土地だから」「それは2000年、3000年前から明らかなことだ」と語っていたからで、きっとそれは旧約聖書の記述のことだと思うが、そういう主張が現職閣僚を支えているとしたら、話し合いと寛容で秩序を成り立たせる展望が霞むように私には感じられた。
私の理解の範囲では、反ユダヤ主義が中東の不安定を生んでいるとは思えず、共存こそが知恵だと考えるが、その知恵は他の書物を探すしかないのだろうか。
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