2023年5月3日水曜日

憲法記念日に 2

   プーチンのウクライナ侵略を見て驚いて「軍事力だ」「敵国先制攻撃だ」「9条は理想でしかない」と思う人がいるが、真のリアリストはどちらだ!と考えてみたい。

 プーチンは「ロシア国境線までNATOは来るな!」と怒っている。
 NATOとアメリカは「そんな約束は昔のことだ!」と応じている。
 それらは外交で解決すべきであるがプーチンは一方的に軍事力をもって侵略してきた。
 だからプーチンは戦争を止めて撤退し、双方は外交テーブルに着くべきで、本来なら9条を持つ日本こそその橋渡しをすべきだと私は思う。

 リアリストの話に移る。
 アメリカもロシアもメンツをかけて引くに引けない状況だが、お互いにモスクワやワシントンへのミサイル攻撃は一切行っていない。その間で死亡し負傷しているのはウクライナとロシア人である。

 アメリカがアフガンや中東戦争から学んだ教訓は、危険な戦闘地域は「現地の国民にあたってもらう」大戦略である。ここがリアリズムの核である。

 軍事力倍増論者の言う「台湾有事」にしても、台湾に米軍基地はない。ミサイルを発射するなら沖縄が主となる。もちろん報復(相手の反撃)の的は沖縄であり日本国内のレーダー基地となる。重ねて言うが、台湾有事であっても、肉弾戦は台湾と日本が担うのである。
 これが、ウクライナを客観的に見たリアリストの判断である。

 「敵基地攻撃能力」はアメリカが主導する「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)に参加することが前提だが、IAMDの基本原則には「先制攻撃」が明記されている。
 日本はもちろん、台湾だって攻撃されていない段階でアメリカが「危険だ」と判断すれば先制攻撃をする。そこに自衛隊が組み込まれ、肉弾戦の前線に放り込まれる。それがリアリズムである。

 「軍事力で戦争を抑止する」論こそ「お花畑」ではないだろうか。
 この状況でさえウクライナにはアメリカ兵もNATO軍も来ていない。この現実をどう理解すべきかがリアリストには求められている。

1 件のコメント:

  1.  クレムリんのドローンについて時事通信の記事によると、「SNSには動画が投稿されました。ただ、瞬間を捉えた動画の一つは、固定の監視カメラでなく手持ちのカメラで落ち着いた様子で撮影されています。政権与党統一ロシアの下院議員は国営ロシア通信に対し、首都キーウ(キエフ)のウクライナ大統領府を攻撃すべきだと呼びかけました」と報じている。

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