2025年9月21日日曜日

パレスチナの悲劇

    パレスチナ問題で私はいささか自信を失っている。
 イスラエルの政権与党勢力は「パレスチナの地は神がイスラエルの民に与えた土地である」、故に「異邦人(アラブ人等)を追い出すのは正義の行為である」と訴えているように思われる。
 その論の根拠(証文)は旧約聖書にるる述べられているから、旧約聖書を否定しない信仰者は忠実に従うべきだと主張しているように思われる。紀元前11世紀まで遡るダビデ王やソロモン王等々の頃の記述である。
 つまり、これらの神学には近代国際法の理論など入り込むすきがない。
 世界中の多くの民族や国家は、歴史的に移動し、とってかわっている。
 近代以前の、そのどこかの時点(地点)を取り上げて「国土」を主張すれば、並存は未来永劫来ないのではないか。
 私自身は各種の宗教、宗派に寛容でいたいという立場を尊重しているが、コアな信者には神を軽視しているように見えるかもしれない。
 第二次世界大戦後の国際秩序を基に議論するのでなく、己が信じる神との約束が絶対だというと議論の余地がなくなる。
 異邦人を軍事力、つまりは暴力で抹殺・ジェノサイドして何が悪い。それは神の思し召しだという主張に噛み合う言葉を見つけられないでいる。
 ただその間にもパレスチナの人々は飢え、そして殺されていく。

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