山中伸弥先生ではないけれど、日本政府のコロナウイルス対策はどう見ても落第点であるにもかかわらず、死者数等の「結果」がよいのは何故だろうかと多くのまじめな研究者が研究している。(死者数も小さく公表されている疑いが濃厚であることは解ったうえで)
例えば「日本株」型のBCG説などもアジアと西欧の比較で興味深い。
もっと社会習慣に注目した説としては、キスやハグが一般的でない、マスクに抵抗がなく実際に広がっている、清潔な水が豊富で手洗い・うがいも浸透している、政府等「権威あるもの」の要請に従順に従う国民性、靴(の裏の泥)を脱いで室内に入る習慣などが指摘されている。
その上で「西欧の言語に比べて破裂音が少ない日本語」(大声の破裂音は多量の唾を飛ばす)という指摘もなかなかユニークだが一要素かもしれないと思わせる。(こういう話は私は好きだ)
とまれ、もっと医学・疫学の方面から思わぬ説が提起されている。
そういう、下記に転載する プレジデント オンライン 5月27日の記事は私には大いに参考になった。
正直なところ十分に理解できているわけではないが、ご紹介するので皆さま方も検討して、ご意見やご感想などをいただけるとありがたい。(以下 転載)
◆世界がモヤモヤする「日本の奇蹟」を裏付ける"国民集団免疫説"…京大教授ら発表
日本政府の新型コロナウイルス対応はたびたび批判を受けてきたが、日本は新型コロナウイルス感染症による死者数が群を抜いて少ないのは事実だ。5月21日現在の世界各国の 死者数は次のとおりである。
アメリカ合衆国 9万3806人
イギリス 3万5704人
イタリア 3万2330人
フランス 2万8132人
スペイン 2万7888人
ブラジル 1万8894人
ドイツ 8270人
中国 4634人
ロシア 3099人
日本 784人
韓国 264人
なぜ国ごとに死亡者数に開きがあるのか、特になぜ日本はここまで死亡者数を抑え込むことができたのか。国民から散々批判を受けた、政府の新型コロナウイルス対策が正しかったという証拠なのか。それとも違う要因があるのか。
今年、日本ではインフルエンザの感染者が少なかったといわれている。新型コロナウイルスへの警戒で手洗いが励行された結果と見る向きもあるが、実は日本人が早期に新型コロナウイルスに感染していたため、インフルエンザにかからなかったというのが上久保教授らの見解だ。
実は、インフルエンザに感染すると、新型コロナウイルスに感染しなくなる。逆もしかりである。これをウイルス競合、あるいはウイルス干渉と呼ぶ。先駆け(sakigake,S)であるS型は、無症候性も多い弱毒ウイルスなので、インフルエンザに対するウイルス干渉も弱かった。S型から変異したK型は、無症候性〜軽症で、中国における感染症サーベイランスでは感知されず蔓延したが、日本のインフルエンザ流行曲線が大きく欠ける(kakeru,K)ほど、K型ウイルスの流入が認められたという。
日本政府が行っていた入国制限は、3月9日までは武漢からに限られていた。その結果、S型とK型が武漢以外の中国全土から日本に流入・蔓延し、多くの日本人が感染した。日本人は、武漢で猛威をふるったG型が日本に到来する前に、すでに新型コロナウイルスの免疫ができていたということなのだ。旧正月「春節」を含む昨年11月~今年2月末の間に、184万人以上の中国人が来日したともいわれている。
ADEという恐ろしい現象
実は、S型に対する免疫はG型の感染を予防する能力が乏しく、さらに、S型への抗体には抗体依存性免疫増強(ADE)効果があることが推測されている。
抗体依存性免疫増強(ADE)効果とは、抗体の助けを得てウイルスが爆発的に細胞に感染していく現象のことである。ADEが起きている間、ウイルスは細胞内に入っていき、血中からは減るので、一見病状が改善したような状態がしばらくは続く。しかし、ある時点でウイルスが細胞を破裂させるかのように大量に出てきて、患者の急変が起こる。
ADEが欧米の新型コロナウイルス患者の死亡率を高めたことがわかったため、ADEを手がかりに、今後どんな患者に重症化のリスクがあるかが推定できる。妊婦、妊婦から抗体を受け取る新生児、免疫系の発達が未熟な幼児、そして免疫系が衰えた高齢者だ。
また、昨今免疫パスポートのための抗体検査の導入が世界で叫ばれている。新型コロナウイルスなど無症状感染が多く蔓延している場合、誰が感染して誰が感染していないかの鑑別が難しい。しばしば陽性と陰性の境界値(カットオフ値)を決定することが困難であり、カットオフ値を高く設定しすぎていると、感染の既往があったとしても、多くは陰性を示してしまう場合があることにも言及している。
そのため、日本人の50%強は武漢G、欧米G型への抗体を持っていないと推量され、正しいカットオフ値を設定された抗体キットなら、約30%で武漢G、欧米G型への抗体は陽性になると推量し、CD4T細胞の検査(K型により獲得したT細胞免疫の評価)と正しいカットオフ値を設定された抗体キットのコンビネーションでの評価が必要と研究グループは言及している。検査すれば簡単に白黒はっきりすると考えられがちだが、検査とはそういうものではないようだ。
いろいろ研究が進んでいるようですね。日本の専門家会議は、第二波三波がきてもクラスター追いかけ作戦でいくのでしょうかねー。
返信削除三密、三密と言っておれば大集会やデモがしにくくなるので、安倍晋三は神風邪、神風邪と笑っていることでしょう。ただ、ツイッターデモ、ネットデモは「想定外」であったに違いありません。
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