外出自粛の最中、ひょんなことでこの本のことを知った。(写真参照)
そんなことで、またまた近所の休店中の本屋には申し訳ないがネット通販でポチッと購入した。送料無料で翌日届いた。
一気に読んでしまった。何もかも自分の直面した介護や墓や葬式の悩みとオーバーラップした。
あまりに心に響き過ぎたので書評めいたことも書けない。
「これから私が語ろうとすることは、個人的体験記でもなければ、民俗誌でもない。評論でもないし、いわんや小説でもない。ひとりの古典学徒が体験した、死をめぐる儀礼や墓に対する省察である」とは著者の弁であるが、私は単なる「エッセイ」というよりも、現代社会の現在進行形の民俗学と感じた。
私の実母も明治の女であったから、常々「家で死にたい」と語っていた。ベッドの上から私に聞こえるように 〽狭いながらも楽しい我が家 と歌っていた。
しかし、最後は老人ホームに入所をさせた。
その間の心の葛藤は上野先生のようには文字にできない。
結果として入居は大正解だった。
家族介護の暗闇から解き放たれた私は思いっきり介護ができた。
親子の会話もその数年間が一番深かった。
そして文字どおり悔いなく見送った。
『われもまた逝く』が最後の章の見出しだが、こういう文字にも素直に納得できる気分になっている。
自分は大人であると思われる方には必読の書だと思う。
去年までは介護今年はコロナの大連休
転載したFBに「いいね!」をいただいた皆さん、ありがとうございます。
返信削除大人は読むべし。
『コロナ禍や去年逝きし母は好かった』、無季の俳句のつもり。
返信削除義母は不安神経症気味だったので妻がほゞ毎日面会に行っていた。
もし今春の長期にわたる面会制限ならどんなに辛がっただろうか。
妻と「去年逝っていて好かったね」と語り合った。
こんばんは��
返信削除本、買いました。
感想は難しいですが、久しぶりに良い本に出会ったと思っています。
ありがとうございます��♂️
YYさん、おはようございます。私も何から何まで納得しているものではありません(当然です)。でも、文学者が書くとこういう連想になるのかなどと面白いです。事実は小説よりも奇なり。事実に基づいた話は重いです。書物は時空を超えるから楽しい。FBへのメッセージを転載させていただきました。ありがとうございます。
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