2026年1月17日土曜日

胡姫酒肆

    先日、漢、唐の長安城の市(市場)について講義を受けたが、そのレジュメの中に、西市の中の「行(こう)」の分布図があった。
 行とは市場の中の果物屋とか肉屋とか同業者による商店街のようなものである。
 古代中国の市場であるから基本的には壁に囲まれているのだが、その西門周辺に、〇〇食店というのと並んで酒肆や胡姫酒肆とあったので、李白の「少年行」を思い出した。

  「少年行」 李白
   五陵年少金市東  
   銀鞍白馬度春風  
   落花踏盡遊何處  
   笑入胡姫酒肆中 
 
 五陵の年少 金市の東
 銀鞍 白馬 春風を度る
 落花踏み盡くして何れの處にか遊ぶ
 笑って入る胡姫の酒肆の中

「五陵の豪族の子弟らが東市を行く、白馬に銀の鞍をつけ春風を受けて進んでいく、落花を踏みつくして一体どこへ行こうというのだ、笑いながら入っていくのは胡姫のいる酒肆の中だ」
・・李白が詠んだのは東市だが、子弟らが入っていったのは胡姫酒肆だった。そして長安はクルド人など胡姫の居る西域に近かった。キャバレーかショーパブといったところだろうか。胡旋舞などの言葉は今もある。
さらに城壁に沿っては、公の記録にはなかっても安宿と歓楽街があったともいう。
古い古い古代史の勉強が、いやに解りやすいイメージになってきた。
(掲載した図はネットにあった「井出敏博の日々逍遥」にあったもの)

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