支持者はラストベルト地帯(さびついた(衰退した)工業地帯)の労働者だけではなく、禁書運動に熱心な「まじめな」学生たちもそうだという。
禁書運動とは教育委員会を通じて気に入らない本を図書館や学校から追放する運動で、23年6月のNHKの国際ニュースでは、「去年1年間で1835作品が禁書にされた」という。
多くは性的マイノリティに関したりだが、「アンネの日記」やスタインベックの「怒りの葡萄」さらには進化論に関わるものもある。
何となく想像がつくと思うが、キリスト教原理主義がそこにある。
神はアダムという男とイブという女をつくったのであるからLGBTなどありえない、類人猿から進化したなど論外だなどなど。
そこで2016年トランプ選挙の前に一通り読んだ『熱狂する「神の国」アメリカ』を引っ張り出してきて読み直した。
イスラエルの大臣が「この地は3000年(2000年?)前からわれらの土地だ」といい、イラク戦争などを十字軍、あるいはレコンキスタ、はてはヨハネの黙示録の最終戦争だという主張が小さくない支持を得る土壌がキリスト教原理主義(キリスト教右派)にあることを再確認して、少し暗澹たる気分になった。
そこには「自分とは異なる意見」や「多様性」、それらを認め合う度量はない。その種のリベラルな主張は神に背く「敵」であるから。
翻って日本の選挙だが、与党、「ゆ」党の個々の候補者の中には統一協会(家庭連合)の「運動員」を少なからず抱えている。神社庁の神政連や幸福の科学や旧生長の家の一部にも同じような主張があるのも考えてみれば少し可笑しい。
一見倫理的なように見える主張の一方で、霊感商法や宗教法人内の金銭不正が後を絶たないのも可笑しい。
特殊詐欺ではないが「うまい話には気をつけよう」。
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