2023年4月1日土曜日

ほんとうはドエライこと

   ロシアで少なくない庶民がプーチンを支持しているというニュースを見ると、情報操作、情報統制、情報隠蔽というようなことの怖さを感じて背中が震えるが、フランスのストライキの大集会がパリを埋め尽くしているようなニュースをほとんどスルーする日本のマスコミも同質のような気がする。
 
 そういう意味で、マスメディアはスルーしたが、衆議院で日本共産党の笠井議員が行なった追及に、「原子力規制庁と資源エネルギー庁は、庁舎外の駅頭で資料の受け渡しをしていた」「そういうものであるから行政文書には当たらず情報公開の対象でもない」と経済産業大臣が答えたのには空恐ろしくなった。馬鹿なことをいうな!

 特に安倍政権以降の国会では言葉が急速に空虚になっている。その程度に比例して民主主義が崩れていっている。

 法律には立法趣旨がある。それを無視して文字面で云々するのは、差別的な用語ではあるが「法律の百姓読み」と言って常識外だし、多くの場合は詐欺や犯罪につながる。
 情報公開法でいえば、官公署にかかってきた電話は「誰それからこういう電話があってこう答えた」という記録を文書で残して然るべき決裁をうけなければならないことになっている。法律の趣旨からすると当然だ。
 さらに、利害関係にある省庁同士が面談し資料を受け渡しするのは公務以外の何ものでもない。そんなことを駅頭で行うのは情報公開法や公務員倫理規程違反である。

 だから、私はこの説明自体が嘘だと思う。
 現在、多くの公文書はネット等に公開されている。だからそういうレベルのものなら「資料を手渡し」してもらう必要がない。
 公開もされていない内部の資料を駅頭で受け渡ししたとするなら、重大な犯罪行為である。

 そんな違法な理屈(それ自体信憑性が疑われるが)を上塗りして、「行政文書でないから存在しない」的に答弁するのは、論外だ。
 途上国の独裁政権あるいはプーチン並の酷さだと私は思う。
 もう政治的な嘘のために現場の公務員が自死にまで追い込まれるのは止めなければならない。
 このブログはエプリルフールとは関係ない。

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