NHK BSの”クールジャパン”では時々Wow!という回答があって考えさせられる。
日本発のドライブレコーダーは、息子さんを交通事故で亡くされた父親の「事故の真実を知りたい」「こんな気持ちを他人にも味わわさせたくない」という気持ちから開発されたもので、各国出身の出演者は少なからず感動し、それでも各国のお国事情があって「普及させたい」から「普及しないだろう」までいろいろ表明されて面白かった。
ただドイツ出身の出演者の回答「ドイツでは違法行為になるからダメだ」には考えさせられた。
自動車のナンバープレートと顔の写真を撮る(撮り続ける?)のはプライバシーの侵害に当たるということらしかった。
日本では少なからず、「自分の無過失を証明する、言い返せば相手の不当性を記録、証拠に残すのだから許されることだ」的な論が疑問なく通っている。街のあちこちの防犯カメラも同じ論だろう。
そういう論がドイツでも議論されなかったわけではないだろう。それでもドイツは、そういう利便性よりも個人の人権、プライバシーを選択しているわけで、きっとそれは人権を羽毛のように軽んじた戦前(ナチス)の反省、自分の権利も他人の権利も侵してはならないという堅い決意がドイツの法体系に沁み込んでいるからだろうと私は理解した。
相反する利害の判断や調整は簡単には言えないが、それとは別に海外ニュースはアメリカのトランプ支持者の熱狂ぶりを報じている。そこには多様な見解を議論し合うという理性が見えない。
日本では統一地方選挙の真っ只中、そしてそこにはトランプに似た虚偽に満ちた宣伝を続けている維新がいる。答えは別にして、ドイツ的議論を考慮せず、没理論的な感情で集票しようとしている現状を一度立ち止まって冷静に吟味すべきではないだろうか。
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