2022年11月1日火曜日

闇の世界

   王将社長射殺事件のヒットマン逮捕のニュースがあるが、科捜研のドラマのようなニュースの解説ばかりが独り歩きしていてなんとなく歯がゆくないだろうか。
 いうまでもなくヒットマンは所詮ヒットマンであり、真犯人は黒幕である。同種の犯罪の再発防止策からいっても、重要なのはそこだろう。誰がなぜヒットマンに「発注?」したのか。

 朝日新聞は、王将が「特定の企業経営者との間で総額約260億円にのぼる不適切取引を繰り返していたが、大東氏はその関係解消に動いていた」と報じている。

 産経新聞はネット記事で、「不適切取引とは、王将の創業家一族が過去に特定企業グループ側に約200億円もの資金を流出させたという内容だ。企業グループ、工藤会の拠点はともに福岡県。会見では、京都府警と福岡県警が合同捜査本部を設置したことも発表され、捜査の主戦場が福岡になることを示唆していた。
 直接の接点がなかった田中容疑者と大東さんをつなぐ点と線。それを考えるとき、この企業グループを率いるキーマンの男性Xの存在を避けて通ることはできない。
 平成5年6月に死去した王将の創業者、加藤朝雄氏の社葬に、友人代表として参列するXの姿があった。福岡県を中心にゴルフ場経営や不動産業を手掛けていたXは、王将の取引先で作る親睦団体「王将友の会」の設立にも尽力。王将が全国に店舗を拡大していく際、トラブルの解決に暗躍していた。
 Xの兄はある同和団体の「ドン」と呼ばれ、X自身も「政財界や芸能界に顔が広かった」(知人)という。28年3月、王将フードサービスが公表した不適切取引に関する第三者委員会の報告書などによると、同じ福岡県出身の朝雄氏と昭和52年ごろに知り合い、交流を始めた。
 王将は全国チェーンへと急成長を遂げたが、各方面に影響力を持つXの水面下での動きが支えになったことは否定できない。各地の出店を支援し、平成元年に大阪・ミナミの店舗で起きた失火では、建物の所有者が死亡した問題の解決も仲介したとされる」と書いている。

 ミナミの王将が火事を出し、入っていたビルのオーナー夫妻が焼死した。夫妻は華僑の重鎮で、夫妻とビルの管理会社から王将は高額の損害賠償を訴えられていたが、訴えは取り消され和解が成立した。この際の王将側の代理人がXだと思われる。そして、このための「謝礼」、一種の買収工作費が悪質所得隠しとして大阪国税局に脱税で摘発されている。

 その後Xの関連企業がゴルフ場その他の不動産売買を繰り返し、結局莫大な損失を生むのだが、その穴埋め資金は王将から調達されていたようだ。

 そう考えると産経記事と符号が合う。その親企業は京都通信機建設工業で、Xはその代表の上杉昌也氏と思われる。ちなみに、上杉昌也氏は福岡出身で、部落解放同盟故上杉佐一郎委員長の実弟で、山口組三代目田岡組長が亡くなった際は美空ひばりの「面倒をみていた」と書かれている本もある。

 とすると、この事件の真相は、いわゆるタブーとぶつかる大事件ではなかろうか。産経の記事でいうならば、「政財界に顔が広かった」というから、何かの忖度等があって捜査が長引いていたのかもしれない。

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