2022年11月6日日曜日

かかあ天下

   昔、私が撮影したオシドリの写真を見せたとき、老人ホームに入居していた母は「雌の方が 地味過ぎて鳥は嫌いや」と言った。
 明治生まれで長い間男尊女卑社会で育ってきた100年の鬱憤が言わせたのだろう。

   さて、秋になって庭のジョロウグモが元気である。
 私が毎日通るコースに網を張る。
 で、しばしば顔にベチャーと蜘蛛の巣が絡まりつく。
 なので、その蜘蛛の巣を取っ払うのだが、翌日には更新している。そして、学ばぬ私は顔にベチャーと絡みとられて怒っている。
 それにしてもジョロウグモは美しい。
 上の写真はベチャーとは別の場所で、ジョロウグモは背中側である。

 冒頭、鳥は全般に♂の方が綺麗で、ほとんどは♀の方が地味だと書いたが、少なくともジョロウグモには全く当てはまらない。

   次の、腹側から撮った写真のとおり、この堂々たる「かかあ天下」ぶりはどうだろう。
 ♂はおどおどと「交尾させてもらえませんか」と揉み手を擦っているようだ(知らんけど)。
 ♂はそもそも♀の網に居候をして、交尾の機会を待つらしい。ヒモであろう。

 かかあ天下ぶりはわが家に似て同情したくもなる。

 この写真、そもそもジョロウグモだと思うが、もしかしたらコガネグモかもしれない。良くは知らない。

 見た目は毒々しく、確かに少ない毒を持っているようだが噛まれたこともないから怖い感じはない。
 それよりもその美しさが私は好きだ。女郎蜘蛛とか上臈蜘蛛というのも頷ける。

    圧倒す女は強し女郎蜘蛛

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