そんなもので気象予報士が「乾いた高気圧に覆われるだろう」と託宣した28日、大和郡山の慈光院に行ってきた。臨済宗のお寺であるが、全体が片桐石見守貞昌(石州)による茶席の趣になっている。
今から30年ほど前の冬の日に来た時に住職が「この上に足を乗せると気持ちがいいからそうしなさい」と勧められた場所である。
お寺もお庭も思い出に残っていないがこのことだけは濃厚に記憶に残っている。
そんな話を現住職にしたところ、「前の住職が30年ほど前によくそう言っていた」とのことで、「年年歳歳瓦相似たり」の気分に包まれた。
ちなみに、禅宗は中国文化を直輸入した場面も多く、靴を脱がない中国の高級な堂宇ではこのように瓦敷きの「三和土」であった。その雰囲気を引継いだものらしい。
それはそうと、NHKBSの『こころ旅』で慈光院が映されたことがある。お手紙は「秋田県の奈良さんという方が奈良に転勤になったが、関西の文化に馴染めず落ち込んでいたが慈光院を訪れてその田舎風の落ち着きに癒された」「また秋田の稲庭うどんを思い出させるうどんも食べて一層嬉しかった」というようなものだった。
それに、この番組はそんなにモノゴトを掘り下げる番組でもないのに、たまたま博識の人が出て「この地から秋田に移住して奈良と名乗ったという歴史がある」「そうめんは油をつけて伸ばすが、油をつけずに手延べした細麺がこの地で作られていた」「それらのことから秋田の稲庭うどんのルーツでないかと言われている」という話にまで発展した。
もちろん我が家もその『石州麺』をお土産にして帰ったのはいうまでもない。
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