2022年8月28日日曜日

宗教とカルト

   日本維新の会の党首選挙に立候補している足立国会議員団政調会長は7月29日のツイッターで、統一協会への批判を「宗教弾圧だ」と述べて統一協会擁護に走っている。
 自民党の議員や自民党を支持するコメンテーターなども「宗教弾圧だ」的な論評をしているのが散見される。さて、カルト団体を批判すること、その宗教法人格を問題にすることは果たして「宗教弾圧」なのだろうか。

 統一教会が販売会社「新世」の看板で行った霊感商法について2009年東京地裁は、同社と社長を刑事事件として有罪と判決した。当たり前だが、いくら信仰の自由だ、宗教だと言っても、違法行為はしてはならないし、その違法行為を手助けすることはしてはならないのだ。当たり前だ。

 判決は「客を統一協会に入信させる…ことも目的として印鑑販売をしていた」と正しく認定したが、まさしく、印鑑販売会社も、政治活動団体も、あるいはボランティアの団体も、宗教団体と主張する統一協会と「混然一体」といえよう。

 人間誰しも悩みや心配事のない者はいない。そこを宗教の顏で「先祖の因縁だ」と不安を煽り、高額の商品を売り付け、入信させ、キリのない献金地獄に落とし込むわけである。
 統一協会ではなかったが、私の縁者にも、霊感の強い先生に悩みを相談したら「お墓の周りに成仏できていない霊がいた」と聞き、墓石に盛塩をして、お寺のご住職に叱られた者がいた。また、与党の一角と表裏の宗教団体に入信し、高価な墓を複数建立した人も知っている。
 霊感商法的な魔の手は遠い世界のことではない。

 元首相を銃撃した山上容疑者の主張である「生活破壊の献金」については、他の宗教団体とは異なった独特の教義の問題がある。
 先の裁判の供述調書には「この世のすべての財産をサタンの手から取り戻し、メシアである文鮮明を介して神に戻す」という信者の主張が記録されている。
 以前に書いたが、教義の解説書である「原理講論」には、韓国はアダムの子孫の国、日本(人)はイブ(エバ)の子孫の国、故に、日本人は「韓国」に献金しなければ「原罪」が浄化されないとの独特の「教え」がある。

 そんなこんなで、オウム事件の際に、高学歴のしかも自然科学系の人々がどうしてあんな犯罪に走ったのかを問うた大槻義彦先生の本を確か持っていたはずだと書架の奥を探して、再度読み直した。

 『大槻教授の最終抗議』集英社新書は、教授が小さい頃に見た「ひかりもの」=火の玉=ヒトダマを物理学で再現するまでの面白い話が半分で、後半が、当時テレビが超能力や超常現象を真実であるかのように流していた現状に怒り、実際に対決してきた事実と、批判の論点が事実に即して語られていて痛快である。

 その話をここで紹介しようとすると「書籍」になってしまうから、教授からコテンパンにやっつけられた当時のインチキ登場人物だけをあげておく。ご同輩の皆さんには懐かしい名前ではないだろうか。
 冝保愛子(霊視)  ユリ・ゲラー(スプーン曲げ)  清田少年(スプーン曲げ)  福永法源(霊能力 足の裏診断)  織田無道(霊能力 除霊)  高塚光(手かざし)  麻原彰晃(オウム)  石田千尋(悪霊祓い)  加江田塾  パナウェーブ研究所  ホームオブハート  細木数子(占星術)  血液型性格判断  竹内久美子(血液型)  阿部進(血液型)  幸福の科学  池田大作  

 今日はここまで。宗教に名をかりたオカルト者、詐欺師、霊感商法、右翼政治活動の傭兵、果てはテロ集団は犯罪以外の何ものでもない者がゴロゴロいる。
 さて、数々の嘘やインチキの見破り方だが、教授はスプーン曲げのときに「これが真実なら日本の工場は設備投資などせず霊能者をズラーッと雇えばよい」と喝破されている。
 教授に倣うわけではないが、私は常々言うのだが「ほんとうの霊能者なら福島第1原発の現状を「霊視」して速やかな解決法の「霊言」を発表すべきである」と。
 本のどこかにも書いてあったが、詰まるところ「常識力」の問題であると。しかし、悲しいかな人は度々騙されるのである。
      
 

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