2019年10月15日火曜日

Kew植物園

   海外旅行が趣味の方々なら常識のような目的地の一つなのだろうが、浅学の私は今日までその存在を知らなかった。英国王立キュー植物園。
 始まりが1759年、132ヘクタール、地球に残存している花植物の約10分の1が植わっていて、約20万種の植物画が所蔵されていて、種子銀行であり、大規模な研究機関でもある。次のアドレスで概要が理解できる。

https://worldheritagesite.xyz/royal-botanic-gardens-kew/

 ここに5人の専属の植物画家がいて、その一人が奈良出身の日本人だという。
 そのボタニカルアーティスト・山中麻須美氏の講演を聞く機会があったが、パワーポイントによる講演はそのときは非常に良いのだが、帰ってから数字や頭の整理をしようとすると、高齢者にはこれがつらい。私はレジュメ賛美派である。

 なので、まったくの感想だけを述べると、昨日の樹木希林さんの言葉につながるのだが、大英帝国のかつての植民地主義・帝国主義のことは横に置いておいて、大金の使い方だが、宇宙へ行きたいという成金に比べてイギリス貴族は、なんと有意義なことに延々とお金を使ってきたのだろうと羨ましく感じた。

 短い時間であったので、違う土地の植物を移動させることの可否やいろんな問題があるのだろうがそこまでは深められなかった。
 ただ積極面としては、戦争その他で現地では絶滅してしまった植物が、ここだけに生き残っているものもあるという。
 そして印象に残った面白い話としては、温室の観客の出入りなどによってアブラムシが発生した、そのため天敵の昆虫を放つとそれが異常に増えて問題になり、結局、カメレオンのようなトカゲを放ってバランスをとっているという。地球上で最高級の植物園の一室を守っているのがトカゲだというのが気に入った。

 サブテーマは「生物多様性」だったが、生物多様性は口でいうほど簡単なものではなさそうだ。
 同時に、地球環境の防衛も重要課題だろう。

   台風禍聞き金木犀吸い込む

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