2019年10月29日火曜日

正常性バイアス

   豪雨災害の後の報道などでは正常性バイアス(normalcy bias)のことが度々語られている。
 ネットで得た情報をコピペすると、『正常性バイアスは、社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で、正常化の偏見、正常への偏向、日常性バイアスともよばれている。
 バイアスは偏見、先入観といった意味で、つまり正常性バイアスとは、多少の異常事態が起こっても、それを正常の範囲内としてとらえ、心を平静に保とうとする働きのこと。
この働きは、人間が日々の生活を送るなかで生じるさまざまな変化や新しい出来事に、心が過剰に反応し、疲弊しないために必要な働きだが、この働きの度が過ぎてしまうと、本当に危険な非常事態の際にも、それを異常と認識せず、避難などの対応が遅れてしまうといったことになりかねない。
 実際、避難が必要となった人びとや避難を誘導・先導すべき人たちに正常性バイアスが働いたため、被害が拡大した災害は多い』(引用おわり)

 確かに「どうして避難しなかったの」「どうしてそんな所へ出かけたの」と思うようなニュースも多いが、ダムの運用を誤ったと思われる国交省にもバイアスがかかっていたのではないだろうか。

 ただ、人のふり見て振り返ってみると、地下街を歩いていた時に火災報知器が鳴ったときがあったが「どうせ誤作動だろう」と無視した経験もある。
 よく似た心理では、できるだけ自分に都合の良いようにモノゴトを解釈しがちということもしょっちゅうある。
 わが家は京都府と奈良県の府県境近くであるから、両府県の天気予報を見て、片方が雨でも片方が曇りなら曇りだろうと信じようとし、反対に曇りと晴なら晴だろうと予想する。
 大災害に直面したときに真っ先に被災してニュースに報じられるクチであろう。

 なので、少し心配性気味がよい。
 特に国や自治体は「こんなことは今後そう起こらないだろう」ではなく「大災害は繰り返されるに違いない」「この街でも起こるに違いない」という前提で対策を早急に望みたい。
 イタリアなどではホテルを避難所にすると聞いたこともある。体育館に雑魚寝などどこの途上国かと思う。
 皆さん、正常性バイアスにとらわれていませんか。

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