2019年10月14日月曜日

希林さんの遺言

   テレビの「僕らの時代」を聞くともなく聞いていた。是枝監督とYOUさんと樹木希林さんの娘の内田也哉子さんのフリートークのようなものだった。
 樹木希林さんの話になり、人は分相応の収入でいいという話になり、希林さんが「志の低い者が大金を手にすると宇宙に行こうなんて言う。発想が貧しいのよ」と言っていたというので笑ってしまった。
 内田也哉子さんにも「一定以上のお金は世の中のために使いなさい」と言っていたらしく、也哉子さんに関わる何かの皆さんからのお祝い金?も全額寄付したらしい。
 さすが樹木希林さんだ、言動一致だと私は感心した。

 近頃はこういうまともな話がダサいと言われ、目的?のためならどんな汚い金でも容認されている。
 JOCの前竹田会長らが支出した高額の金員も世間の常識の言葉でいえばIOC委員等の買収だった。
 関電の高浜事件も、今問題になっている還流した金額の何倍もの金が地元の「買収」に上乗せ発注されていたのだろう。
 政府自身が、辺野古の地元の「町内会」に、自治体を飛ばして金員を支払った。
 大阪の夢洲への道路や鉄道もカジノの会社に出させるんだと自慢している大阪府市政も狂っていないか。カジノの会社が公然と大阪を買収しにかかっており、そのパシリを自慢しているのである。
 近江だけでなく大阪の船場商人にも「三方よし」の哲学があったのを忘れてはならない。

 不純な金を支払った悪党も悪党だが、直接間接に懐に入れた人間も悲しい。
 素朴な感覚で発言するのだが、そういう社会のモラル(の崩壊)について、キリスト教社会は私の知っているこの社会よりも感度が良いような気がする。社会の不正・腐敗に対して日本の宗教家の言動に期待をしている。
 そんな中、福井の現地で反原発に奮闘されている真言宗御室派明通寺の中嶌哲演住職には大いに連帯したいものだ。
 

   宗教がらみでいうのだが、ここ数年の台風や異常気象で多くの人々が犠牲になった。その都度国交大臣も官邸も「全国を点検させた」「再発を防止する」と言ってきた。しかし、予算は辺野古などばかりに手厚く本当のインフラ整備は放っておかれた。
 その結果が今回の台風被害である。
 現在の技術で台風そのものは避けられないが、その台風で堤防が切れない対策は十分に可能ではなかったか。
 某宗教団体を基盤とする公明党の国交大臣を通じて、権力にすり寄った宗教団体の堕落を私は見るのだがどうだろう。

 人の目は騙せても、お月様は見ているぞ。

5 件のコメント:

  1.  昨夜はこんなお月さまであったのに今朝は朝から断続的に小雨。雨の日のポスティングはつらいが、本日中という期限。傘なしで完了。

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  2. ここ数年の大災害続き、想定外で済ませている場合ではない。あらためてスエーデンのグレタさんの叫びが胸に突き刺さります。ポスティングお疲れさまでした。

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  3.  昔の角栄的土建屋的政治は曲がりなりにも公共(事業)を強化しながらその上前を撥ねていた。
     しかし、小泉純一郎・竹中平蔵後今日に至る新自由主義政治は、公共の本体の「儲かりそうな」部分を官から民へと言って自分たちのムラで蝕み、「儲からない」公共部分は予算と人を切り捨ててきた。
     それが、非常に脆弱な国土にしてきているのだと思う。
     同時に、ケンタさんご指摘の通り、地球環境の悪化・温暖化が喫緊の課題です。そしてこれに一番ブレーキをかけているのがトランプと安倍晋三です。

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  4. 泥水に沈んだ新幹線のニュース映像を見て衝撃を受けました。氾濫する河川や流される家などの映像に比べ整然と並んだ新幹線の静かな映像故にかえって恐怖を覚えました。記録的大雨とはいえ一級河川がこうも易々と決壊するとは、、、農耕民族だった日本にとって治水は治世の要諦だと思うのですが安倍政権はトランプに屈服し農を捨てました。そのツケが早くも返ってきたのでしょう。

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  5. 中国の神話は言うに及ばず、この国の中世、近世でも、治水は指導者の最大の課題、責任だったのに、口先保守の安倍首相はまともに歴史さえ勉強していないと思います。

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