卯の花 |
退職者会の会報に読書家の友人が書籍や映画の評論をシリーズで書いてくれている。
ある号のそれは、鷲田清一著『しんがりの思想』であった。
そしてその感想を過日のパーティーの席上で私が語らせてもらった。
重ねていうが、『しんがりの思想』の感想ではなく、友人の書いた書評の感想である。
友人がピックアップした部分から想像すると、鷲田清一氏は、地域社会の空洞化を克服する上で、空疎なリーダーシップ論やリーダー待望のおまかせ主義ではなく、登山の最後尾で気遣い目配りができる「しんがり」の心得(を持った人)が必要だと説いている。(らしい)
そして「しんがり」の心構えとして、「請われれば一差し舞える人物になれ」の言葉で締めくくっていると、友人の書評もその言葉で締めくくっている。
・・・・という内容のスピーチをした上で、私は一差し舞うことはできないがと言って、準備してきた替え歌の合唱を始めさせてもらった。
私のお粗末は脇に置いて、私のスピーチを若い人たちがどのように感じてもらえただろうか。
広い世間ではSEALDsなどの新しい息吹が報じられているが、残念ながらこのパーティーではOBたちを驚かせるような創意工夫が若い人たちから提起されなかった。
結果ではなく、そういう気概が伝わってこなかった。
OB以上に経験主義的に運営されていたように思う。
30年ほど前の集いとあまり変わっていない。否、後退している。
厳しい感想かも知れないが、そういうふうに学んでもらえなかったOBに大きな弱点があったと反省しつつ・・・・。
近頃は労働組合に魅力を感じない若い人々も増えていないか。
教育の問題、マスコミの問題もあるにはあるだろうが、自分たちに全く問題はないのだろうか。
この集まりだって、若い人もOBも含めて「今日は請われれば一差し舞ってやろう」と思って来てもらいたいものだが、そんなことを言うと「お説教したがりの老人」と嫌われるだけだろう。
率先垂範、不言実行、ハイ!
所詮老人のツイートや、と捉えられないように、小言と言われようが「有言実行」でいきましょう!それにしてもこのコメントや感想が書評氏に伝わらないのが残念至極。
返信削除リーダー待望のおまかせ主義の根は深い。
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