郭公(ほととぎす)一声夏をさだめけり 蓼太 ・・・とは見事である。
ほんとうに季節がガクンと45度ほど廻った気がした5月13日、我が家でホトトギスの忍音(しのびね)を聞いた。
写真のキビタキ(黄鶲)のように声の綺麗な鳥はいっぱいいるが、ホトトギスほど心地よいのか心地悪いのか微妙な声の鳥はいない。
それだけに古来から、その種の微妙で暗い民話やそれに掛けた歌も多い。
そして、尻馬に乗る気はないが、私もホトトギスの忍音は、ウグイスなどの初音とは少し違った感慨を受ける。
その声を、どうすれば「死出の田長(たおさ)」と聞くのかは解らないが、冥土からやってきて「そろそろ田植えをしろよ」と必死になって我々を督励していると感じた古人の気持ちが解るような気がする。
13日も、孫の診療時間の約1時間奈良公園を散歩した。
写真は東大寺の大鐘楼のすぐ北で出会ったキビタキ。
こちらは何の翳りもなく初夏を謳歌していた。
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