海釣りが趣味の友人に言わせるとエイは外道(げどう)の代表でみんな道端に捨てているという。
その説を裏付けているかのように、少し離れたスーパーでエイが大きな一盛り二百数十円で出ていた。
ということで、「久しぶりに煮凝りを作ろうか」と言って購入した。
写真は少し小奇麗に写っているが、実際はこの何倍もある。
家に来ていた娘も美味しいと言って箸を伸ばした。
「こんな美味しい料理がなぜ認知されていないのやろう」「広まったらエイの値段が上がるからそっと我が家だけで食べるだけにしとこ」などと言いながら突きあった。
身も美味しい、軟骨も美味しい、そして煮凝りが絶品だ。
ネットを検索するとエイの煮凝りは「北海道の郷土料理」と出てきたが、昔から大阪ではみんな楽しんでいる。(筈だと思う)
それとも絶滅危惧料理??
テレビのグルメ番組が旺盛であることに反比例して、昔からの伝統料理が忘れられているのだろうか。
以前に書いたことがあるが、鶴橋卸売市場で「エイの肝ありますか?」と尋ねたら、「何するのん」と聞かれて「卯の花に入れます」と答えたらタダでくれたことがある。
もちろん喜んだが、よく考えると喜んでいいのか悲しんでいいのか・・・。
近頃急速に世間一般がテレビに飼いならされていっているように思う。
何でもかんでも「甘~~い!」と叫ぶレポーターに、テレビのこっちから「あほか!」と突っ込んでいる。
煮凝や不惑の妻の盗み酒 節子 ・・という文章(句)を平野雅章氏の本に見つけた。
家で煮付けたカレイ、サメの煮凝りを紹介し、鯉の煮凝りは江戸時代の「茶湯献立指南」にあるという。
そして、「もっとも高級なものはスッポンで、通人の喜ぶのはフグ、いささか下手趣味ですが、こってりした味を喜ぶ人にはアカエイのニコゴリがいい」と・・・・・。
えっ! エイはゲテモノですか?
カレイの煮凝りは小さい頃から「ベロベロ」と云って熱いご飯の上にのせて食べてました。エイは食べなかったな~というより昔は魚、野菜などは大きな荷車に積んでおっちゃんが売りに来るもので、買いに行くことはほとんどなかったのです。
返信削除ちょうど今は山椒の季節ですね。
返信削除煮魚には山椒を入れると絞まります。
それがそのまま煮凝りになり、煮凝りもぐっと絞まります。
ひげ親父さん、コメントありがとうございます。