しかし思い起こしてみると、小さい頃、キリギリスは玩具屋や駄菓子屋でも売っていたし、多くの家で買ったり捕ったりしてきてキリギリスを虫籠に入れて飼っていた。あの頃はその声が「暑苦しい」とは共通認識されていなかった。
反対に「季節のもの」として愛でられていた。
それが今では、売っていないから飼っていないのか、買う人がいなくなったから売っていなくなったのか、正解は何だろう。どちらかというと後者の方が近いような感じがする。
夏には虫籠のキリギリスを楽しむという風情が廃れたのは、現代人の心の余裕の減少が遠因に違いない。
それともマンションのベランダにキリギリスの虫籠なんぞを吊るしていたら、即「騒音だ!」とのクレームが来そうな気もする。
写真(上)は、高岡市美術館・伊藤小波「虫売り」。
写真(下)は、28日朝5時頃に撮影したものを追記。
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