約めて言えば政府やマスコミはそのように言うのだが、私にはその算数が解らない。
太平洋は広いからそうなるのだというなら、希釈してから放出するなどという必要がない。
そして、海洋放出に異を唱える国々に対して、「皆さんの国が垂れ流している諸々の汚染水に比べれば問題にならない」と言えばよい。ただし、世界中がその理屈に立てば際限なく地球環境は悪化する。
ほんとうに全く安全なものならば、わかりやすい四字熟語で例えるならば「地産地消」が道理であろう。最も電気を消費している東京都が汚染水を引き受けるべきという理屈もある。
欧米などでは福島~東京ぐらいのパイプラインはザラにある。東京の水源ダムでも東京湾にでも放出すればよい。
維新の代表であった当時橋下徹は「大阪湾に放出してよい」と公言し、マスコミもそれを報じた。維新という政党が市民社会の常識である「発言に責任をとる」政党ならば、今こそ実行に移すべきときである。
いうまでもなく、私は、東京湾や大阪湾に放出するのが正しいと言っているわけではない。政府が言っていることが正しいならばそうならないかと言っているわけである。
「タンクの置き場所が満杯になる」という論調もあるが、米軍が横田基地から撤退してくれれば余裕は十分ある。
専門家は「広域遮水帯」を造れば結構安価で対応できるとも言っている。
要するに福島沿岸の漁業関係のボスあたりに何某かの利権をちらつかせればよいという差別感があるとしか思えない。そして全体に嘘があるとしか思えない。
与党公明党の山口委員長は「海水浴期間中の放出は避けよう」と言った。なんという人を小馬鹿にした発言だろう。
それで喜ぶ支持者たちは、きっと冒頭の算数を信じているのだろう。
(写真は、海洋放出前に処理水を測定・確認するためのK4タンク群:7/6赤旗)
1ℓの汚染水を999ℓの海水で希釈した上で9000ℓの海水に入れると、汚染水の濃度は10000分の1ではないのですか。
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