2021年5月13日木曜日

大和黒条蛇蜻蛉

   大和黒条蛇蜻蛉(ヤマトクロスジヘビトンボ)(80~120ⅿ)は漢字を見るとおどろおどろしい。見た目はカゲロウの化け物だ。そして大顎で噛みつくというから(私は噛みつかれたことはないが)態度?も悪い。

 奈良市内に出たついでに人が全くいなくて健康そのものの奈良公園でお目にかかった。

 第一印象はトンボというよりもカゲロウの化け物でふわふわふわと飛んできた。実際、トンボ目ではなくヘビトンボ目が立てられている。写真は東大寺ミュージアムの傘立てにとまったところを撮った。

 珍しい昆虫で奈良県でも絶滅危惧種らしい。樹液を吸うというところもトンボとは相当縁遠い。幼虫は水中にいる孫太郎虫で、子どもの疳の虫に効くという漢方薬ならぬ和方薬。さらにはお酒のアテになったらしい。

 孫太郎虫という名前の由来は諸説あるが、奥州斎川の孫右衛門という後期高齢の老百姓と老妻が好んで食していたところ懐妊し、その子孫太郎は健やかに成長したという一説もある。毎日5匹1串をあぶって砂糖醤油につけて食べると滋養強壮に効くというから、高齢者が無計画に?食べるのはちと危険かもしれない。

 奈良公園は東大寺と春日大社に守られた森(山)のおかげで清流が保たれ、こういう希少な昆虫も生き延びているのだろう。

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