2021年5月4日火曜日

こんな時代もあった

   昨日は憲法記念日。朝ドラ『マッサン』の登場人物でもあった佐治敬三氏が「君が代に代わる国民歌」を作ろうとした時代があった。日本国民の多くが手探りで民主主義を育てようとしていた時代。その歌『われら愛す』を私は小学校で習った。

 民主主義指向にしては、文語の歴史的仮名遣いはそれもあの時代らしい御愛嬌かも。歴史から消え入りそうなそんな話を今日は書き留めておくことにしよう。

 『われら愛す』は、1953年(昭和28年)、壽屋(サントリー)の佐治敬三社長が中心となって呼びかけ公募し、君が代に代わる国民歌とすべく作られた曲。作詞:芳賀秀次郎、作曲:西崎嘉太郎、編曲:高浪晋一。 

1.われら愛す  胸せまる あつきおもひに  この国を

 われら愛す  しらぬ火筑紫のうみべ  みすずかる信濃のやまべ

 われら愛す  涙あふれて  この国の空の青さよ  この国の水の青さよ

2.われら歌ふ  かなしみの ふかければこそ  この国の  とほき青春

 詩ありき雲白かりき  愛ありきひと直かりき  

 われら歌ふ  をさなごのごと  この国のたかきロマンを  この国のひとのまことを

3.われら進む  かがやける 明日を信じて  たぢろがず

 われら進む  空に満つ平和の祈り  地にひびく 自由の誓ひ

 われら進む  かたくうでくみ  日本のきよき未来よ  かぐわしき夜明けの風よ


 明日は端午の節句。菖蒲湯に入って菖蒲を1本抜いて鉢巻きにするのがわが家の習い。こういう決して害にはならない行事・しきたりは子や孫に伝えた方がよい。社会の進歩や民主主義を願う人々は、同時に文化や伝統も大事にする心豊かな人であってほしい。賛同者求む。

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