2011年4月17日日曜日

水野節絶好調

 昨日は、「脱線部分が面白いので有名な」水野正好先生の考古学を夫婦で受講。(車で5分の大学の公開授業)

稲荷山鉄剣
 その脱線部分・・・・鉄剣の金象嵌文字の解読は、国立奈良文化財研究所は錆落し等の失敗を恐れて作業が遅々として進まない。
 解読そのものも、その道の大家をいっぱい集めても、ああでもないこうでもないと進まない。・・・・とその筋の「権威」を一刀両断に腐し。
 しかし、西山要一先生は、稲荷山鉄剣を、普通の学者は箸で押さえてグラインダーで作業していたところを、竹の皮部分で自作した道具で抑えながら歯科医の器具で作業するという、柔らかい頭で見事に解読したんだ。・・・・と弟子を誉め。
 その獲加多支鹵(ワカタケル)大王=雄略天皇も、解読以前は「実在しなかった」と言っていた非常に多くの学者が解読後は知らん顔して「実在した」と言い始めた。頭を丸めた学者は一人もいなかった。と舌鋒止まるところを知らない。
 さらには、・・・・明治天皇は寂れた奈良に来て楽しまなかった。そこで寛政6年に西大寺西塔跡から1枚出土した地鎮の金貨を「日本で一番古い金貨です」と言って見せたらポケットに入れて帰ってしまった。・・・・をパントマイムで講演し、いつもどおり爆笑のうちに時間をオーバーして終了した。
 講演内容の一つひとつの水野説に同意するわけではないが受講は吉本よりも数倍楽しい。あれだけ好きなことを言いながら、前・近つ飛鳥館館長、現・大阪府文化財センター理事長、日本文化財科学会会長、全国埋蔵文化財法人連合協議会会長というのだから幸せなお方である。

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