2011年4月24日日曜日

中世もおもしろい

 法然上人八百回忌・親鸞聖人七百五十回忌ということで京の街は賑わっているように見える。
 先日は展覧会に足を運び、昨日は節談説教と落語のコラボであった。節談説教は真宗大谷派の住職でもある藤野宗城氏、解説は浄土真宗本願寺派住職でもある釈徹宗氏、落語は大作・地獄八景亡者戯を雀々が演じた。

 しかし、正直に言おう。一番心に響いて楽しかったのは平雅行著「親鸞とその時代」(法藏館)(を読んだこと)であった。「旧仏教の停滞。鎌倉新仏教の民衆開放論の登場」という中世史の定説が如何に事実に反しているかを証明し、目から鱗の感動を味わった。
 以前に福永光司氏が「明恵、親鸞は完全なタオイストですよね」と論述しているのに逢ったとき以来の感動である。

 小さい時お寺でポスターを見て「おやわし聖人」と読んで笑われたことを思い出した。(よく似たことが先日新聞にあったような気がする)。
 振り仮名もつけず「誰でも知ってるやろう」という感覚はおかしいとその時(小さいときに)感じた。だが親鸞は好きである。
五木寛之の小説もおもしろかった。三國連太郎もいい。

2 件のコメント:

  1. 奇人ぶりのコメントを又一つ。節談説教のテープも聴いています。豊島照丸氏の「アヌルダ尊者」の説教の中では強調したいところになると「ここじゃ」「ここじゃ」「ここじゃ」と一段上がりに声を張り上げて聴衆の気を引きつける話術、すると聴衆の老人から一斉に地の底から聞こえるような「ナッムアミダ」のお念仏のつぶやきが合唱となっています。今や身近にこんな面白い(失礼!)話術のあるお話は聞けなくなっていますネ。

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  2.  地獄八景よりもスノウワールドの方が格段に愉快です。

     さて、昨日は西本願寺で帰敬式を見学、今日は実母入所施設で復活祭でした。この2つを見比べての素朴な感想・・・旧仏教(とりわけ浄土系)はなんで陰気臭いのでしょう。
     この辺は和道のおっさんに教えを請わねばならないでしょう。

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