2022年9月15日木曜日

統一協会問題備忘録

   元首相を銃撃した行為は絶対に容認できるものではないが、元弁護士である伯父さんが語られている、旧統一協会の容疑者(銃撃犯人)の母親に対する霊感商法や桁違いの高額献金による家庭崩壊の様子は涙を誘う。

 そして、この母親が何か例外なのではなく、こういう被害者が多数いることを弁護士グループは公表している。さらには、教祖の指示によって言葉も通じない韓国で全く知らない人と結婚させられたという被害も多数ある。
 これらの事実は、これが信仰の一種などでは決してなく、宗教の看板を使った悪徳行為、反社会的カルト集団であることを示している。
 
 この組織は、他の反社会的集団同様、その犯罪的行為が摘発されないように権力に取り入り、選挙の手足となって行動し、場合によっては高級車を提供し、信者の票を融通した。
 その見返りに政治家は広告塔としてイベント等に顔を出し、種々の広報紙などに登場した。

 そういう意味で、「相手を知らなかった」「頼まれれば出かけるものだ」という言い訳は全くの嘘で、実態はただただ選挙で勝つために、不正行為の共犯を担って被害者を苦しめてきたのだ。ここに今日の旧統一協会問題の本質がある。

 日本の会長は「当法人としては・・していない」というような発言をしたが、数えきれないほどのフロント団体(別看板)を多用しているのもこの協会の特徴で、中でも自民党などの政治家と結びついていたのは国際勝共連合で、違法な謀略ビラの作成配付、正当な選挙活動を妨害して自作自演の受傷などと言って刑事事件をっち上げるなど、いわゆる様々な「汚れ役」を行ってきた。

 およそ常識では考えられないような行動の大前提たる洗脳は、誰にもある悩みや不幸な出来事を「先祖の霊」と断言し、献金や購入等の供養を行わない限り本人や親族にさらに不幸が訪れる」と脅すことによって成立している。
 わけても、韓国はアダムの子孫の国、それに対して日本人は原罪を背負ったイブの末裔と決めつけ、原罪を背負った日本人は韓国に献金を上納したり献身を積めば救われるという特異な教義による。

 こういう特異な教義に洗脳された信者を、使いやすい頼りになると秘書や運動員として抱えた政治家が、政権党の中心に座ったり、果ては防衛大臣や外務大臣にまでなっていたというのは、本来なら世紀のスキャンダルではないだろうか。

 そのことに気が付かず、「宗教問題だから慎重に」だとか、「政治家の社交の一部だった」と語るのは、ほんとうに理解ができていないか、実は解っているが論点をずらして政治家と旧統一協会を援護しようとしている人々だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿