それを、見つけた人が、探しに戻ってきた人用に街路樹の解りやすいところに掛けていてくれたりする。
キーなんかはそれで助かることだろう。
腕時計がそのように掛けられているときもあった。腕時計が安くなったということもあるかもしれないが、それにしても何となく”この街はいいなあ”という気がする。
その道で、コロナ禍以降”落ちマスク”をよく見かけるようになった。そして、それを例によって街路樹に掛けてあることも・・・、でも、いくら何でもマスクは拾いに戻ってこないだろうと思いながら私は通り過ぎている。
先日は、わが家の玄関先の道路中央にマスクが落ちていた。万が一取りに戻る人がいるかも・・と思ってしばらくそのままにしておいたが、そのうち、マスクなんか取りに戻る人もあるまいと思って、ゴミ袋に取り込んだ。ごみ収集日だったので程なく収集されていった。
その日、妻がマスクを失くしたと言った。私がプレゼントした”オシャレマスク”である。マスクなんか普通には落とさないものだが、考えられるのはクルマから降りる際に荷物をあれこれ持ち降りるときの可能性大ということだった。
わが家の家の前でクルマから降りる際??
他人の落ちマスクなんかと全く観察もせずゴミ袋に入れたが、よくよく考えると、何ということはない妻のマスクだったに違いない。間違いない。
それも、少し”よそゆき”のマスクである。
そうして、あまりに残念がるので、同じものを再び購入して妻にプレゼントした。
東大寺大仏殿内限定の品で、日本製ハンドメイドのちりめんマスク、模様は正倉院紋様の花喰い鳥だ。
これできっと”疫”も落ち去ったことだろう。南無毘盧遮那仏さま、大難小難、大難小難。
0 件のコメント:
コメントを投稿