3月15日に二月堂の修二会が満行となった。「お水取りが終わると奈良に春が来る」と言い慣わされている。
修二会をライブで見ていたが、大咒願(祈願文)の最後に、風雨順時 五穀成就 万民快楽・・・ 季節が季節どおりに巡って来て、五穀が豊かに実り、国民が幸福になるように・・と読み上げられていた。
そも修二会の正式名称は『十一面悔過(けか)』といい、戦争や自然破壊など「過ぎる」ということを悔いなければ・・と籠りの僧が語られていたことは以前に書いた。今年でいえば、SDGSだろうし、平和と公平だろうか。
その風雨順時だが、わが菜園も菜の花が満開になった。花や蕾をお浸しやサラダにしても次々に湧いてくるようだ。確か種袋には「早咲き」とあったような気がする。
菜の花だけでなく種々の花々が咲いて周囲は蜜の匂いが充満している。嗅覚は他の感覚以上に記憶の底をくすぐり、頭の中で 〽菜の花畑に入日薄れ と朧月夜の歌詞が回る。その歌詞、〽春風そよふく はわかるが、2番の 〽蛙の鳴く音も となると初夏の感じがして、1番と2番、春か夏か、どっちやねん!というツッコミも入れてしまう。
それは俳句の季語のことを考えるからそうなるのであって、季節は一夜にして入れ替わることもあれば、なだらかな連続のときもある。菜の花を見て思い出し、蛙の声を聴いて思い出せばいい。そういう季節になってきた。
17日に冬鳥のジョウビタキが庭に来ている頭の上を夏鳥のツバメが鳴きながら飛んで行った。ネットの『はじめてツバメを見た日の報告』を送信した。風雨順時、風雨順時。
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