私が驚いたのはそこに大鷭(オオバン)が3羽いたことだった。オオバンはクイナ科の水鳥で、私がこの近辺で勤務していた頃には全く見なかった。
いつ頃からいるようになったのか、ご存知の方は教えて欲しい。
気候のせいか、他の場所の環境の悪化のせいか、大阪の経済の停滞による大川の水質の改善のせいか、屋外昼食のスポットになってから誰かが餌をやるようになったのか。
昔に少しだけバードウォッチングをした経験からいうと、昔はよく見たのに近頃はほとんど見なくなった鳥が多くいる一方、昔はあまり見ることのなかった鳥を近頃よく見るようになったケースもある。
オオバンは私個人としては後者で、だいたいクイナ類は臆病で人の気配を感じたら芦原などに直ぐに逃げ込んだものだった。それが、先日も奈良の浮御堂の鷺池でも見た。
もしかしたらオオバン界隈ではこんな会話が・・「都会の現代人は管理社会でへとへとで、野鳥を追うどころか見向きする余裕さえ失ってるで。もう心配抜きで好きなとこへ出て行こか」と。
クイナ科というと「夏は来ぬ」の5番の『五月(さつき)やみ 蛍飛びかい 水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて 早苗植えわたす 夏は来ぬ』のクイナを連想するが、初夏に戸を叩くように鳴く*のはヒクイナであり、オオバンはどちらかというと白鳥のように鳴く。それにしても、大阪中央区のど真ん中でオオバンを見るとは・・・ちょっと感動して帰ってきた。(写真はスマホで撮影)
*時代劇などで夏の夜、どこからともなくトトトトトトト・・という音が聞こえてくる(流している音)のはヒクイナ=「夏は来ぬ」の「クイナ」である。
オオバンに続いてヒクイナがやってきて、大都会大阪の中心で戸を叩いてくれたら・・などと夢想したりする。
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