2019年12月5日木曜日

障害者を理由にした安倍答弁

 日本共産党の宮本徹衆院議員が5月9日に、内閣府などに桜を見る会の参加人数や選考基準、費用などに関する資料を要求した。

 これに対して内閣府は、5月9日の宮本議員の要求を受け取った時間の後、同日午後に名簿などの関連資料を破棄した。最新の大型シュレッダーにかけたという。

 破棄の理由は、文書管理規定で保存期限が一年未満となっているので4月13日の桜を見る会が終了したので遅滞なく破棄したのだと。

 私は現役のころ会計を担当し会計検査院の検査を何回も受けた経験があるが、予算執行に疑義がないかどうかのための『証拠書』が一年未満で破棄というのは断じてあり得ない。公会計の本を読めば一目瞭然だ。例えば会議で出したコーヒーの数が正しいかどうかでさえ出席者名簿や議事録を添付しろというのが公会計の基本だ。
 
 しかも招待者名簿の保存期間を「一年未満」と定めたのは2019年10月28日だという。どういうツジツマ?

 以上のとおり疑惑だらけの内閣府の対応について安倍首相は国会で、「招待者名簿については、会の終了をもって使用目的を終えることに加え、これを全て保存すれば、個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理するなどの必要が生じることから、公文書管理法等に基づき、内閣府において保存期間1年未満文書とし、終了後、遅滞なく廃棄する取り扱いとしております」と追認した。
 しかし、資料を破棄すれば同じ人間ばかり何年も招待されて開催趣旨に合わないというようなチェックができないではないか。嘘も休み休みにしてもらいたい。

 それに対して「もしその答弁がほんとうだとしたら」、4月13日の桜を見る会終了後なぜ「遅滞なく」破棄されずに5月9日の「通告」後に破棄されたのかという矛盾が湧くが、当初はシュレッダーが混んでいて、連休もこれあり5月9日になったというような答弁であったが、シュレッダーの機能は最新のため招待者名簿相当の紙数でも30秒程度で処理できることやシュレッダーの使用記録から空き時間があったと思われることから、安倍首相は国会本会議で次のとおり答弁した。

 「廃棄を行うための大型シュレッダーの予約を422日に行い、その際、シュレッダーの空き状況や担当である障害者雇用の短時間勤務職員の勤務時間等との調整を行った結果、使用予定日が59日となったことから、その予定通り廃棄したものである」と。

   この答弁はいったいどういうものだろうか???。シュレッダーに空き時間があったことは明らかだから、「障害者雇用の短時間勤務職員」の職務遂行能力が劣っているから5月9日まで遅れたんだと国民を納得させようという説明だろうか。あの木で鼻をくくったような顔?で「事実を答えただけだ」というに違いないが、言っていいことと悪いことの区別がつかないのか。人権や障害者雇用をつかさどる省庁や大臣はそれでいいのか。

 万万が一にも「他意はない」と言うにしても、その発言が日本国中の障害を持つ人、障害者の家族にどんな辛い思いをさせるか、理解が不十分な人々に「やっぱり障害者は」という誤解を醸成しないかと、そのように考えてから発言するのが社会人としての最低限の常識でありモラルである。

 桜を見る会に出席したマルチ商法の犯罪者や「反社の皆様」については、個人情報だと言って一切答弁を拒否しておいて、内閣府の「障害者雇用の短時間勤務職員」には個人情報はないのだろうか。
 
 障害者を持つ家族として、この安倍答弁は絶対に許すことができない。
 こんな人物は即刻首相を罷免させなければならない。

3 件のコメント:

  1. 本当に腹立たしいですね。こんなに国民をバカにする政府前代未聞です。私の腸は煮えくり返っています。怒り続けるのにも相当のエネルギーがー ー 。少々疲れ気味。

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  2.  「負けない秘訣はあきらめないこと」ですね。確かに疲労感がたまりますけど…。

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  3. ニューヨークタイムスなどが痛烈に批判しています。

    https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20191205-00153673/?fbclid=IwAR0C0RVrmNqGjOYKT9gCvTUcpj4ziq-w5q0WyN8PBqpHr5LjvDl97tydq3c

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