2019年12月29日日曜日

おかえり寅さん

   満男が私の息子とほぼ同世代であるので、『男はつらいよ』の満男を見ていると作品の年代と当時の自分の年齢や時代が文句なしに響いてくる。
 その満男のパートナーは6年前に病死している。
 そして高校時代から付き合っていた泉ちゃんが帰国してきた。

 だから、ミステリーもサスペンスもない作品だが、私は自分の記録映画のように同調し、そのうちに私の胸は、自分が満男になったみたいに締め付けられた。

 そして、さくらもリリーもいい歳をとった。
 博なんか部屋に上がるのに手すりを触っている。客観的にはこれが私だ。
 すべてこのように、自分事のように感じてしまうのだ。

 歳をとっていないのは寅さんとマドンナだけだが、デジタル技術のせいで当時よりも圧倒的に明るかった(当時の映画は明るさを抑えるのが流行っていた)。
 その明るさは、まるで時代の明るさのように感じられた。
 加齢のせいだろうか、政治のせいだろうか。

 満男の回想と昔のフィルムの挿入には全く違和感はなかった。
 しかし、これまでの寅さんを知らない世代がどんな感想を持つのか聞いてみたい。
 
 年末までの大きな仕事をほぼやり終えてお決まりの映画を見る、「それを幸せって言ううんじゃないかい」って声が聞こえてきそうだ。
 お正月には雀々の石切の寅次郎に会える。

3 件のコメント:

  1.  大門みきしさんのフェースブックが寅さん並みにいいね!

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  2. 絶対見逃さないようにしよう、5日の雀々の寅やんもぜひ見たい。

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  3.  朝一番(8時40分)だったためか、満席ではありませんでした。
     若い人にも見てほしいし感想も聞きたいものです。

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