2016年6月19日日曜日

ああ 宣伝

ネットにあった1951年の画像の1枚
   6月5日のサンデーモーニングで岸井成格氏が、安倍首相が「アベノミクスの是非が参院選の最大の争点」と述べていることについて、「3年前の参院選ではアベノミクスの3本の矢が争点と言いながら選挙が終わった途端に特定秘密保護法をやった。1年半前の総選挙では消費税増税の先送りを言い、終わったら安保法制だった。これが安倍内閣の基本的戦略だ」と的確に指摘していた。

 自民党は、低年金高齢者に30,000円をばら撒いて、生活防衛に必死になっている庶民に経済浮揚の幻想を訴え、公明党は「憲法は争点ではない」と異常なほどに言い訳し、汚い金で辞任した候補者を担いだお維はあいも変わらず「身を斬る改革」をひとつ憶えのように繰り返す。

 ところが、そんな低レベルの争点隠しが堂々とまかり通っているのが、今日のジャーナリズムというかマスコミの危険な現状で、その影響力は絶大であることを直視する必要があり、しばしば聞くのだが、「私たち国民はそんなにアホではない」ときれいごとを言って看過しておくことはできない。
 一見、非常に確信的にみえるそういう断定は結果として思考停止を生む。


 テレビコマーシャルを見るともなく見ていると、ビューティフルサンデーの軽快な歌が流れてきて、過ぎ去った時代時代の写真が1951年まで順にアルバムとして遡る。
 私などはその郷愁にうっとりとする。もっと言えば心臓をわしづかみにされるような気もする。
 ところがこのCM、非常に不真面目に原発再開をすすめる関西電力のコマーシャルなのである。
 宣伝の技術というものは怖ろしいものである。
 私たちはそういう時代に生きている。

 ならば、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」と繰り返し述べていた井上ひさし氏の言葉を反芻し、庶民が自分の言葉で語る必要がある。
 SNSを持っている方は更新し、お持ちでない方は他の人のコメント欄を活用し、一歩足を出したら面白くなる。
 「そんなことの効果はどれくらいあるの」などと言う前に、面白そうなことをしてみようと私は思う。

1 件のコメント:

  1.  あのテレビCMを聞いて、私同様懐かしさと空恐ろしさを感じた方からコメントをいただけるかと期待したが・・・・・。

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