2016年6月5日日曜日

高齢者向け臨時福祉給付金

 非課税の65歳以上の年金受給者に臨時福祉給付金30,000円がバラ撒かれている。
 自民党、公明党による参議院選挙前の買収行為だと私は思う。
 低所得者になにがしかの給付がなされることは悪いことではないが、やっていることが姑息である。
 姑息といえば、これは元々2017年4月以降月5,000円上乗せされる予定の年金生活者支援給付金の6か月分を前倒しするだけのもので、後でマイナスされてチャラにされるもの。
 元々貰えるものを選挙前に見せられて喜ばせているだけで、朝三暮四で喜んだ猿以下の話でないか。・・ということをマスコミはほとんど報道していない。

 次におかしなことは、前倒しとはいえ30,000円×1,130万人=3,390億円が国の財政から支出されるわけで、その理由はシバシバ「消費税の再引き上げの影響を緩和するため」と説明されてきたのではなかったか。

 しかし安倍首相は少なくともこの期の引上げを再延期した。
 つまり、この制度は制度の大前提が消えた(再延期)のに、なのに財政から支出していいの?
 私は消費税の引揚げには反対だがそれとこれは論理が別。
 結果的には支出理由(根拠)がなくなったお金が不当に支払われたことにならないの。
 会計の原則から言えば不当に支出した3,390億円を安倍首相は国に弁済すべきである。
 筋でいえば、安倍氏が支払い済みの高齢者を回って詫びたうえで回収すべきだろう。
 そんなことは会計検査の常識に属する。
 道義的には自民党、公明党の議員にも倫理的責任がある。

 以上、なにしろ官邸から何回も酒席に呼ばれ、電波取り上げで脅かされて、今や大政翼賛会報道部となってしまったマスコミが全く報道しないものだから、このあまりに支離滅裂な無責任内閣について告発したい。

 一人区の野党統一候補を当選させ、複数区と比例区で共産党を躍進させなければ、この国は無秩序な三流の独裁国家になってしまう。
 大宅壮一が予言した「一億総白痴化」は現実のものとなる。

2 件のコメント:

  1. 長谷やん、久しぶりにコメントします。相変わらずの健筆ぶりに拍手するばかりです。
     さて今回は臨時福祉給付金をネタに、自公政権が目前に迫った参院選を有利にするため、予算を私物化しているからくりを見事に暴いています。しかも給付金の支給は消費税の再引き上げによる影響を緩和するため、としていたのだから再引き上げが延長になったのなら支給できないはず、との批判も的確で説得力をもっています。
     それにしても安倍首相の「再引き上げの延長という新しい判断が妥当かどうか、参院選で国民の信を問う」とは何という言い草でしょう。野党や与党幹部とさえ論争することなく、一人で勝手に衆院選での公約を破棄しておきながら、これが新しい判断だと強弁し、もともと再引き上げには反対だった野党に向かって、ぬけぬけ「再引き上げ延長が妥当かどうか参院選で決着をつけよう」とは呆れてものも言えません。マッチポンプとはまさにこのことです。
     思い出せば、先の衆院選でも同じような争点ズラしが行われ、与党が大勝しました。こんなペテン師のような手法で、せっかく成立した野党共闘に水を差されてはたまりません。

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  2.  和道さんの的確なコメント、勉強になります。
     それにしても、こんな卑怯な争点ズラシにマスコミから厳しい批判が起っていない現状はひどいものです。
     心ある人々がSNSに挑戦して、すでにSNSを手に入れている人は発信力を格段に増強して、私たちの力で世論が変わるように努力したいものです。
     コメントありがとうございました。
     追伸 FBは順調でしょうか。はははは。

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